2014年02月18日

水蒸気と湯気 

 最近の大雪でこの種のニュースは見かけないが、毎年寒さが厳しくなると、新聞に必ず載る写真とその不可解な説明がある。
 たいていは子供たちが口から白い湯気を出して、「蒸気機関車みたいだ!」と喜んでいる場面だ。その解説には必ず、「白い水蒸気を口から出して…」とある。新聞記者は理科の勉強が足らないのが露呈している。

蒸気圧曲線

 水蒸気は見えない見えるのは湯気(水滴)である。我々は常に口や鼻から水蒸気を出しているが、室内でそれらが見えることはない。室温で許される最大の蒸気の圧力(濃度)はかなり大きく、口から出る水蒸気はすぐに空気と混じりあって薄められ、体温から室温まで下がっても凝縮するには至らない。

 寒い風呂場で湯船の蓋を開けた瞬間には、湯気(水滴)が見られる。湯船の上の空間の温度は高く、そこで許される水蒸気の濃度は大きいので、冷たい空気に触れると、その気温で許される水蒸気の濃度以上の水蒸気は凝縮しざるをえないからだ。
 そのうちに風呂場の気温が上がって来ると、湯気は生じなくなる。その気温ではたくさんの蒸気の存在が許されるからだ。

 20年ほど前、友人から相談があった。
「蒸気機関車の煙室内に、小さな電気湯沸かし器のようなものを作って入れてみたのだけども、ちっとも白い湯気が出ない。」と言うのだ。
 この種の間違いは複数回見た。
「真冬の凍える室内なら見えるだろうが、20〜25 ℃の空調の効いた部屋では、望み薄だね。」
と言うと、随分がっかりされたようだ。

 蒸気機関車の排気はどうして白く見えるのであろうか。真夏でも煙突から多少は白く見える煙を出すし、ドレインを吐き出している時は、かなりの距離まで湯気が噴出する。

 グラフは水蒸気圧曲線である。このウェブサイトからお借りした。

コメント一覧

1. Posted by skt   2014年02月18日 06:51
水蒸気の温度と圧が違いますから
2. Posted by 素人工作日記   2014年02月19日 05:40
いつも興味深く学ばせていただいています。
初めてコメントさせていただきますが、クイズに挑戦させてください。
答案:
「高温高圧のボイラー内またはシリンダー内から常温大気圧へ蒸気が放出されるとき、急激な温度低下と圧力低下により水蒸気が液化して湯気となるから」
3. Posted by dda40x   2014年02月21日 11:26
コメントありがとうございます。
御二方以外にもコメントを戴きましたが、ほとんど正解です。ただ、断熱膨張という言葉が、どなたからもなかったのは残念でした。

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