2014年01月14日

再開

 しばらく休載させて戴いたのは、休養をとる必要があったからだ。
 昨夏より、7年越しの仕事を完成させる必要があり、数か月の間、毎日12時間以上コンピュータとにらめっこをしていた。年末に決着が付いたのだが、極端な視力低下で車の運転も危ない状態になった。一言で言えば、蓄積疲労であって、休む以外ないということであった。1月近く、休ませて戴いたので視力が十分に回復し、やる気も出てきた。夜間の車の運転も不都合が無くなった。

 休んでいる間、何を書くべきか、いくつか案を練った。実物の構造の話とか、機関士Tom Harveyの手記の翻訳、車輪コンタの話、工作機械などについて随分考える時間があった。リクエストがあれば順に書いて行きたい。

 最近、色々な方がボール・ベアリングに興味を持たれるようになり、筆者が安く仕入れたものを提供して差し上げることが多くなった。貨車、客車にそれを入れれば転がり抵抗の低減に寄与するものと思われるのだろうが、渡すときに申し上げても、それに対する期待が大き過ぎたことに実際に完成するまでは気が付かない方が多いようだ。
 廻りくどい表現になったが、早い話が、HO以下ではOゲージのように慣性が感じられないので、ご不満の方があるのだ。

 先に結論を言うと、客貨車では軸重100 g 以下ではボール・ベアリングの効果は目に見えない。ボール・ベアリングの中に封入してあるグリスの攪拌抵抗がかなりあって、するするとは回転しないのである。Oゲージのブラス製客車のように1台 2 kg もあると、ボールベアリングの効果は絶大である。一押しで1周30 m強 のエンドレスを廻って来る。それを見せると、HOでも可能なように思うのであろうが、それは無理である

 まず、車輪半径が半分なので、テコ比の問題がある。同じ回転抵抗でも、車軸を回転させにくい。また質量が、単純計算で 1/8 なので慣性が小さい。速度が半分なので運動エネルギーが 1/4 である。事前に説明しているのだが、一押し 30 m の夢から逃れられないようである。
 それでは、車体を極端に重くすればどうだろう。これはアメリカで一度見せてもらったことがあるが、かなりの効果があった。しかし、脱線すると大変なことになるし、ポイントのフログがすぐに駄目になるであろう。

 貨車や客車について言えば、ピヴォット軸受には敵わない。筆者の実験では軸重100 g 以下はピヴォット軸受が良い。軸受はブラスの板にセンタ・ポンチで凹みを付けたもので十分で、僅かのモリブデン・グリスを入れると良い。凄まじくよく転がり、水準器代わりになるほどである。この動画はピヴォット軸での転がりを示す。

 17.5 mm と 19 mm のピヴォット軸(英語ではCone Endという)を新たに作ったので、ご希望の方にはお頒けしている。 

コメント一覧

1. Posted by コン   2014年01月15日 00:21
dda40xさまの影響でベアリングに嵌まりました。16番の小型のBタンクに入れてみて、ある効果に気づきました。それは、軸箱をガチガチにタイトにしても必要にして十分な「ガタ」が確保出来るので、ロッド駆動が極めてスムーズなことです。現在HOeのBタンクにベアリングを仕込んでロッド駆動で作っていますが、満足すべき結果でした。極論ですがHOクラスではベアリングを入れた方がイコライザーを入れるよりスムーズなのかも知れません。今年も示唆に富む記事を楽しみにしております。
2. Posted by dda40x   2014年01月15日 22:01
確かに、機関車はボールべアリングの効果が高いですね。しかもおっしゃるように、ガタがあって、そのガタが一定値なので具合が良いですね。
私の機関車にはロッドに入れてあるのがあります。実に軽く動きます。注油しなくても良いのは助かりますね。

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