2013年09月03日

続々 「等角逆捻り機構の工夫」

図1 この写真で、大体の見当が付くと思う。曲がったバネはリン青銅の薄板で、前後同時に曲げて、弾力を揃えてある。硬いウレタンゴムのブロック上で尖ったセンタ・ポンチで押して、凹みを付けた。
 台車は自由に傾斜できるブロックに取り付けられ、それから上方に伸びた腕を付けた。ピヴォットはブラスの棒で、旋盤で削った。

horizontal swing motion 水平振子が振れると、バーサインによって、図のようにアームの実質的な長さが短くなる。もし、凹みを付けたバネを外から押し付ける形にすると、アームが振れた時の方が、アームが中心にある時より安定になってしまう。すなわち動作が不安定になる。だからバネは、中心に向かう力を生み出すように配置しなければならない。
 この図の方式では、赤で示す状態になると復帰できなくなる可能性もある。だから、外から抱きかかえるようなバネを作り、それに尖ったピヴォットが嵌る凹みを付けたのだ。台車のボルスタの振れを伝える部分は、センタ・ピンの前後で支えるから、バネによる推力が与えられても軸重に変化は無い。この台車の振れを伝える腕が左右に振れると、多少のバーサインが生じて高さが変化するが、変位の角度が小さいので、それはバネの撓みで吸収されるはずだ。
 その点についてはN氏から質問があった。「まあ、問題ないでしょう。」と答えたが、それで間違いではないと思う。

図2 曲がった板バネは左右方向にはかなりの剛性を持つが、前後、上下には剛性が弱くなければならない。板厚、曲げ半径を工夫して、一応満足できる形にした。
 たまに運搬中の衝撃でピヴォットから「脱線」するので、自動復帰できるように左右を曲げ、V溝にした。単純な形だが、意外と手間取った。

 この貨車はLobaughの薄板製で、車体は0.25 mmしかない。1/100インチである。衝突すると床板が原型を留めないほど変形するので、1 mm 板を貼り重ねて補強した。
 根本的解決のためには、他の2輌と同様、床板全体を厚板で新規作成すべきであった。いずれ作り直す予定だ。

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コメント一覧

1. Posted by ゆうえん・こうじ   2013年09月04日 14:24
水平振り子が長くて振れ角が小さいほど、「バーサインによってアームの実質的な長さが短くなる」ことが防げるというなら、台車枕梁上の横揺れ?ピンはもっと短い方が有利ではないでしょうか。
あと水平振り子が長いほど振れ角が小さくなるので有利というのはわかるのですが、逆に剛性が必要になると思います。水平振り子の撓みなどはでないのでしょうか。
教えてください。
2. Posted by skt   2013年09月04日 22:07
あら、コメントしようと思ったらゆうえんさんが既に、わたしが考えていた事にほぼ近いことを書かれていました。

水平振り子リンクアームは中心軸回りで上下動しないのですか?

私のアイデアではリンクアームの上下動を許す前提としていました。
ボルスタから伸ばしたロッドにバネアームを取り付け、リンクアームは両端をC型に曲げて内向きにピヴォットを取り付ける方法を想定していました。

リンクアームは短い方が上下動はスムーズだし剛性も有利、質量の関係からもバネアームが「ピヴォットから脱線」しにくいかと。それにコンパクトに納まりますし。

振れ角によるリンクアームの全長の変異は実用上問題ない範囲とおもいますが。それを吸収するためのバネアームですから。だいいち、そんなに線路に不陸があったら大変でしょうと思います。
3. Posted by dda40x   2013年09月05日 10:55
変位量は極めて少なく、考えても大した結果は出ません。
作図してみればすぐ分かります。台車の捻りはどんなにがんばっても2度以下ですから。
水平振子は「井上方式」で0.3mmのガタを付けています。これで十分です。
しかし、水平ビームが上下するのは仕事をしていしまいますから、避けるべきことです。しかも、中心に寄ればビームが持ち上がりますから、具合の悪い方向に向かいます。
剛性云々も、小さな模型ではモーメントが小さく、必要以上に堅いものです。

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