2013年02月14日

続々々々ロンビック・イコライザの幾何学

「伊藤 剛氏がこの機構を考案したのは3年前で、現在92歳である。」と言うと、皆ホーッという顔をした。どういう人なのだと聞くので「中学生のころに8mmゲージの列車を作り、コンテストで一等になった。戦後は1950年頃NMRAのBulletin(会報 )にたくさん名前が載っている。」と言うと、「Phenomenon(天才)だね。」ということになった。
伊藤 剛氏 写真は剛氏が作られた荷物電車の床下の交差フカひれ型イコライザを説明しているところ。それを持っているのは筆者。見ているのは鹿ケ谷氏と今野氏。手前の車輌群は全て剛氏の作品。 2012年4月8日 鈴木茂臣氏撮影

 ここでロンビックの効果と交差フカひれ型の効果が同じであるけれど、全く異なる概念から出発していることを明確にした。交差フカひれ型は、二つの台車の傾きを前後で均等になるようにするという目的のためだけに存在する。だから、他の方法もありうることを強調したのである。
「例えば?」と聞くので、「高級過ぎるけどもセンサとサーボモータで、台車の捻られ方が均等になるようにするとか…」と言うと、
「そりゃだめだ。これが良い。」ということになった。

「床下に大きな板がぶら下がると、その質量で、ある方向に捻られやすくなるから、なるべく軽く作るのが良い。私のは中空パイプで軽量化してある。でもまだ重いから、バネで重さを補償せねばならないのです。」
「上から吊るのか?」
「いや、パイプの中にトーション・バァを通してトルクを掛ければ良いのです。」
このアイデアには皆驚いた。
「究極のパッキングだ。それ以上詰め込めない。お前はplogidy(天才)だ。」
ここまで来るとお世辞でも気持ち悪い。

113_6882「この貨車は上にかぶさっているからメカニズムが見えないが、うまく小さく作ればゴンドーラ(無蓋車)にも付けられるぞ。小さい荷物の箱で隠せばよいのだ。」というアイデアも戴いた。

 ほとんどの人が写真を撮って行ったので、きっと来年にはかなりの数の作品が出てくるだろう。

《追記》  brass-solder氏が早速トーション・バァによる重力補償を実現された。コンパクトで簡単な方法である。
Gキャンセラという名前を付けられたので、それを採用したい。 2013年2月16日


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コメント一覧

1. Posted by 鉄道模型愛好家   2013年03月01日 22:45
5 以前、グランシップのトレインフェスタでロンビックイコライザを組み込んだED17を拝見したことがあります。
他にも列車が通過する時に手を休める保線作業員達のジオラマも拝見しました。ロンビックイコライザに関しては実物を分解しながら直々にご説明を頂いたのですが、当時の小生では半分くらいしか理解出来ませんでした。
2. Posted by dda40x   2013年03月01日 23:43
伊藤 剛氏は着想、製作、発表の全ての部分で飛びぬけています。
いろいろな段階での試作品を見せて戴いたり、電話も貰います。
昭和30年代までののTMSは、ほとんど剛氏の知識をがベースとなって作られていたと言っても過言ではありません。
日本の模型界を世界に通用するようにした功労者です。

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