2012年11月08日

続々 Snoqualmie Station 

812_6083-2812_6084-2 この展望車はたぶんNPのものだろう。社名が無い。
 展望デッキの柵の作りが素晴らしい。いわゆるWrought Ironである。鍛冶屋が煉鉄の棒を焼いては捩って作ったものだ。これをエッチングで表現した模型が大半だが、実感はない。ロストワックス鋳物にすると太すぎる。さりとて手で作るのは大変だ。

 煉鉄とは、20世紀にはほとんど作られなくなった方法で得た低炭素鋼である。平炉の時代の産物である。融けた銑鉄に空気を送ると、表面の一部が脱炭素され、多少純鉄に近づく。すると、融点が上昇するのでその温度(1300℃ほど)では融けなくなる。それを棒でからめて炉の外に取りだす。牛乳を沸かして生じる膜を引っかけて取るようなものである。煉鉄は柔らかく、粘りがあって細工に適する。しかも錆びにくい。
 新橋−横浜の鉄道開通のころのレイルとか橋梁は煉鉄製と言う話だが、橋は重いし、レイルはつぶれてしまいそうだ。鋼が大量生産される時代が来ないと、鉄道は進歩できなかった。日本語では「鉄」と「鋼」はほとんど同義に使われているが、英語では明確に区別される。ほんの130年ほど前までは鋼は貴金属であった。得るのが難しく、大量には出来なかったのだ。日本刀を作る時の材料の歩留まりは1割以下だそうだ。叩いているうちにほとんどが飛び散ってしまう。しかも大変な労力を掛けて作り出したものだ。

812_6085-2 この客車はSP&S(Spokane, Portland and Seattle Railroad)のものだ。Spokaneの発音はスポーンである。太字を強く発音する。 この種のCombine(合造車)は珍しい。ほとんどの鉄道会社では荷物車を独立させていた。それは強盗対策である。荷物車には現金等が積まれていることもあるので、客車から乗り移れないよう、機関車の次につなぐ(Head Ended)ことが多い。 

812_6087-2 スノクォルミィ滝である。水量が多いので一部を発電用に廻している。いま、護岸工事をしていて美観が損なわれている。このホテルは映画の舞台になった有名なホテルでとても高級である。

dda40x at 11:08コメント(2)客車 | 材料 この記事をクリップ!

コメント一覧

1. Posted by 鹿ヶ谷   2012年11月08日 19:07
転炉ができるまで鋼は作るのが大変だったみたいですね。転炉の駆動装置の見積りをした時、運転中のを見ました。火花が派手に散りまくって見応えがあります。出鋼は見られませんでしたが。
これと熱間圧延機が製鉄所では一番見応えがありますね。
あと、シームレス鋼管の圧延機が面白いかな。

ちなみにこちらの転炉のオペレータは非常にいい仕事だそうです。危険手当が付き、転換(炉運転)中は控え部屋でテレビを見てるだけ。45分したら出鋼と仕込みをしてまた待機って感じらしいです。
2. Posted by dda40x   2012年11月10日 10:37
この転炉と言う言葉が、日本では誤解されている場合がたくさんあります。回転して熔湯を出すので「回転する炉」だと思っているのです。現場の人でさえそう思っている人が居て驚いたことがあります。「固定転炉」というものもあるのですがね。

 英語で言えばConverter, 直訳すれば転換炉ですね。戴いたコメントのように転換という言葉を使えばよかったのに、といつも思います。

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