2012年01月30日

続 Hudson

IMG_7395 この時代に軸箱は亜鉛ダイキャストであった。残念ながら、全てシーズンクラックを起こして割れていて、せっかく軸可動になっているのに車輪が回ることもできなかった。
 以前、それを救済するのにロストワックスでコピィしたものがあるのを思い出し、12個進呈した。その他、いくつか取り換えるべき部品もありそうだ。
 モータは付いてなかったのでサガミのモータに換装されたようだ。W氏の丁寧な補修でここまで来たが、入手した時の状態はかなり悲惨であった。あちこちのハンダが取れてばらばらになる寸前であった。板が薄いので、輸送中などに力が掛かると歪み、その時にハンダが外れるというわけだ。

 フレイムは1mm板をプレスで抜いたもので、あまり感心しない。この手のフレイムは順に抜いていく(これを追い抜きという)ので、少しずつ伸びてしまい軸距離が合わないことがある。
 祖父江氏が述懐した。「プレス抜きの主台枠なんか駄目だって言ってんのにさぁ、高いからってフライスを買ってくんないんだぁ。独立したときにゃあ、最初に買ったさ。」
 祖父江氏の工房には横フライスがあり、軸距離に合わせたスペイサを挟んで刃が4,5枚付けられていた。それで鋳物のフレームに、一度に全部の軸溝を切った。簡単そうであったが、一度に300本作るのは大変だ。筆者も手伝ったことがある。切り粉が一斗缶に何杯も溜まった。

 どういうわけか、スポーク動輪は両絶縁である。理由が思いつかない。W氏はテンダからのみ集電しているが、実に快調に走った。歯車は1条ウォームで24歯のウォーム・ホイールを用いている。材質は両方ともブラスである。動軸は1軸目は一点支持、2,3軸はイコライザで受けている。この方式では、不整線路上ではあまり安定しない。支点が近いので、ギッコンバッタン運動を起こしやすい。やはり、先台車を1点とすべきであろう。

 W氏は購入したまま完成させるのではなく、C62に戻されるのであろうと思っていた。意外にも、「このアメリカンな様子が気に入った。」と、そのまま完成された。キャブ下の梯子は装飾されたままである。

写真は土橋和雄氏撮影

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コメント一覧

1. Posted by northerns484   2012年01月30日 23:04
> 祖父江氏の工房には横フライスがあり
> それで鋳物のフレームに、一度に全部の軸溝を切った。

鋳物をフライスで加工したのは、作業時間を短縮するという目的も大きかったのでしょうが、精度が高く、頑丈な模型を作るという観点でも、合理的なアプローチだと思います。

Max Gray 〜 US Hobbies時代の祖父江氏の模型は、今の水準からすると、ディテールなど物足りないと感じる事もあったのですが、最近になって、このような見えなくとも本質的なところに手がかけられている模型こそ、「贅沢な模型」だと思うようになりました。この点はもっと評価されてもよいのではないでしょうか。

本題のこのハドソン、なかなか良い雰囲気ですね。シリンダ周りをアメリカ風の構造に作り変えると、なおアメリカ風になるか、と思いますが、まぁ、これはこのままで活かしてあげるのでしょうね。
2. Posted by コン   2012年02月01日 01:08
横フライスというところに反応しました。現実にペデスタルを横フライスで加工しています。縦フライスでも可能です。でも横フライスで3〜5軸分を一気に削るのはさぞ壮観だったろうと拝察します。確か実物のペデスタルも切削は横フライスだった筈です。作り方まで実物通りというのは素敵ですね!
3. Posted by dda40x   2012年02月01日 10:23
コメントありがとございます。
確かに鋳物をセーパ(型削り盤)で削り落して横スライスで溝切りというのは簡単な手法ですが、今となっては贅沢な方法です。
鋳物に最初からある程度の軸溝を鋳込んでおかないと、切った時に応力が解放されて曲がる可能性があるとのこと。面を削る順番もあるらしいです。そのあたりは氏の経験に基づくところです。

本物の機関車の溝切りは大型のものは縦フライスも使っていたようです。

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