2012年01月20日

続々 cat walk, gang way & running board

 ”cess”が、Googleで検索出来たのには驚いた。筆者は長年、"track + cess" とか "cess + railroad" で調べていた。図書館で大きな辞書を調べたりもしていた。railtruck氏には感謝する。
 The area along either side of a railroad track which is kept at a lower level than the sleeper bottom, in order to provide drainage. 線路わきの枕木下端より低くした部分で、水はけをよくするとあり、この説明は実によくできている。日本語では(人間が)歩くという意味合いを持たせているが、英語にはない。

 ”rolling stock” の意味であるが、これは諸説あってどれが正しいかは決めかねる。
 文字通りの解釈であれば、「動産」である。線路上を転がって利益を生むものである。livestockは家畜であり、利益を生み出すものである。dead stockは、もともとは農器具であり、生きてはいないのだけれども利益を生み出すものであった。それがいつの間にか意味が変わって、病気や災害で死んだ家畜の意味になり、転じて不良在庫という使われ方をするようになった。

 筆者は、椙山満氏に習った通り、Locomotives and Rolling Stock という表現から、機関車以外の車輌という意味合いであろうと思う。しかしイギリスではrolling stock の中に機関車を含めていた。アメリカでは機関車を含めず、客車、貨車を指す場合の方が多いと感じる。

 Highballは最近TVコマーシャルで出て来るのだろう。知名度が上がった言葉である。これも椙山氏に聞いた通りで、ボール信号のことであろう。このリンク先の文章には安全側故障の話が出て来る。
 伊藤 剛氏には、この安全側故障の話をよく解説戴いた。
「人間は失敗から学ぶものです。最初は停止信号を上げたのですよ。ところが紐が切れてしまって、停止でないと思ってぶつかってしまった。進行信号を不安定な状態にしておけば、紐が切れても停止だということになって事故は防げるのですよ。」
 若かった筆者はその一言一言を良く噛み締めた。 

コメント一覧

1. Posted by 鹿ヶ谷   2012年01月22日 09:10
フェイルセーフの件は電気で言えば電流が流れてれば安全ってことで以前は良かったんですが、オーストラリアでは安全設計の基準がやたらうるさくなりました。回路の2重化でもダメで、専用の安全リレーを使って2重化回路に別のタイミングでパルスを送り、回路間の混線をチェックするようなことをやってます。(食品工業では水を喰らって、混線することが多いらしいです。) 先進国中で日本はこの分野で非常に遅れています。日本では作業員のレベルが高いので馬鹿者があほうなことをやることをあまり考慮する必要がないのかもしれませんが、どんな人間も間違いを犯すので、高レベルの安全設計は必要でしょう。

鉄道の安全設計のことは知らないんですが3重化+多数決論理でも使っているのかな?

実は、いまのプロジェクト(リンク参照)は安全リレーを使わない以前の基準でOKと言う仕様で設計し、物を納めたのです。ところが、当局から新しい基準に従うように言われ、安全回路を設計し直したため、7ヶ月も遅れています。
2. Posted by dda40x   2012年01月26日 07:33
鹿ケ谷様 コメントありがとうございます。
鉱山のレポートをいつも興味深く拝見しています。私は地面を掘って出て来る物にはとても興味があります。
鉄道の安全性は、redundancy(冗長性)にあると言えるでしょう。たった一つの方法ではなく、複数の方法で目的を達するようになっているのですね。

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