2011年11月09日

続々 FEF1

DSC_2896DSC_2894DSC_2895 パイロットは、全くどうしようもない。捨てるか作り直す必要がある。へろへろの薄い板で取りつけられているので、すぐ曲がってしまい、話にならない。(塗装をブレーキフルードではがしたばかりで、完全には細かいところの塗料のクズを取っていない状態で写真を撮った。多少の剥がれ残りは爪楊枝でつっ突くと取れる。)
 これは、Commonwealth Drop Couplerというタイプだ。手持ちの部品があったはずなのだが見つからないので、とりあえず補修する。多少の衝突に耐えるようにムクの角材から補強部材を削り出し、カプラは上下にスウィングするようにする。この模型はパイロットの表面しか作っていず、カプラは見かけだけのものを取りつけている。
 メインフレイムもシリンダ前が薄すぎるので、切り離して新しいものを付けるべきである。パイロットの取りつけ穴はあるのだが、その取り付けの土台がないからである。また、カプラは上下にスウィングするはずなのに、変な所に横梁があって、そこにカプラが付けてあった。構造を考えることができない人が作ったのだ。 

DSC_2899DSC_2903 エアポンプ(空気圧縮機)の取り付け部も、へろへろの薄い板で出来ていた。本物は丈夫な鋳鋼一体構造である。エアポンプの鋳物は何度もゴム型をとって鋳縮みしているらしく、妙に小さく、気分が悪い。新しい鋳物に取り換えることにする。機関車の魅力はその顔にあるはずだ。パイロット、スモークボックス・フロント(煙室扉)、エプロン(パイロット後部のエアポンプ周辺)あたりの構成が大事である。このエアポンプのサポートは太い角材で斜めに支えるようにすれば、造形上はぐっと良くなるはずだ。現在はあまりにも情けない。
 先台車はショートしたらしく、前の持ち主がプラスティックの車輪に替えたようだ。また、先台車のセンタの位置もおかしく、シリンダ中心より前にあった。先台車枠の中には鉛の塊が嵌め込んである。これは工場で鋳込んだのだ。バネ下質量が大きく、追随性が悪くなる。先台車こそ、最も軽く左右に動かねばならないものだ。
 結局、全部捨てた。復元力を強くすれば、ショートなど起こるはずもない。

GOW_2920 これは機種が違うが、祖父江氏が50年も前に作っていたCommonwealth Horizontal Swing Couplerである。実物と同様に骨があり、後部は裏打ちしてある。多少の衝突に十分耐える。このような模型を作れる人はもう現れないのだろうか。

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コメント一覧

1. Posted by 初瀬春日   2011年11月09日 18:33
この手の韓国製ブラスモデルの主要な市場は米国だと思うのですが、粗悪な仕上がりだとクレームが付かないのでしょうか?
日本でも、韓国製造と明言しているメーカーがいくつかあるようですが、試作品に何度もダメ出しして仕上げていく、ということがメーカーのサイトで紹介されています。
そこまで気をつけないと良い物はできないということでしょうが、こんなモデルを主催するメーカーは一体どんな考え方なんでしょう。
2. Posted by dda40x   2011年11月09日 20:47
残念ながら、この程度の機関車でも受け容れられてしまいます。製作はAJINです。これは製造会社の責任というより、発注者の知識不足が露呈していると言った方が良いと思います。

 こんなひどい模型でも、アメリカにはカスタムビルダが居ますから、下回りの換装をしてくれます。私がやっているようなことは、ある程度はしてくれるのでしょう。
 どちらかというと、見かけの細かさにこだわる人が多く、ロストワックスがたくさんついてきらきら輝いているとお金を出してしまいます。
 レイアウト上でよく走らせると、不満が募るでしょう。あちこち外れてきますから。今回の模型も連結部の強度不足はひどいもので、全てハンダがとれていました。細いネジ2本でつながっていて、端梁はぶらぶらと垂れ下がっていました。

 カウキャッチャのロストワックス鋳物は、表面だけを見れば大したものです。本物の鋳物の表面に浮きだした文字まで出ていますが、それがどのように取り付けられているかまでは頭が回らないのです。

 ちょっとした物理の知識があれば、というよりも普通の常識があればこんな物は作らないと思うのですが。
 模型を走らせたことがない人が、物を作っているのですね。

 
3. Posted by AC9   2011年11月10日 10:42
>この穴の意味を考える必要がある

確信が持てませんが、カプラー収納時のロッキング
バーか、あるいは引起こし用のテコ棒を通す為の
物ではないでしょうか?


外観を気にする流線機では無いのに、カプラーを
収納するメリットがよく判りません。
衝突時の保護なのでしょうか・・・
4. Posted by dda40x   2011年11月10日 11:31
この穴は、カウキャッチャをエンドビームに取り付けるボルトを廻す穴です。
すなわちその裏にはエンドビームの下にステイが飛び出しているということです。
前から見て透けて見えるということは、明らかな間違いがそこに見えるということなのです。

> 外観を気にする流線機では無いのに、カプラーを収納するメリットがよく判りません。
たぶんそれがその時代の流れなのでしょう。武骨な連結器が飛び出しているより、倒れていた方がよいと判断したのでしょうね。
運用上は前に出ていた方が楽です。このタイプの連結器を上下して、固定するのは、二人掛かりだったそうです。ホリゾンタル・スウィング・タイプは一人で回転できたそうですが、冬には凍結してしまい、廻せなかったということです。すなわち、冬季は連結器が露出していたらしいのです。(Tom Harvey氏談)
5. Posted by AC9   2011年11月10日 13:34
横では無く、前からのアクセス用だったのですね。
もう少し目を上下に動かすべきでした。
ご教授ありがとうございました。
6. Posted by Empire Builder   2011年11月10日 20:18
私はHOゲージャーですが、似たような問題のある製品はよく見かけます。価格が非常に高いものでも、びっくりするような製品があります。ただこれらの製品も受け容れられているようです。

多分、ほとんどの人が動かさないのでしょう。実際にレイアウト上で運転してみると問題がよくわかりますが、最近のレイアウトは体育館?サイズのようですので大きな問題にはならないのかもしれません。個人レイアウトは、レイアウトと呼ぶよりジオラマになっているように見えます。車両はストラクチャーでしょうか。

個人的な判断ですが、サウンド付きで売り出し中の製品の最初の機関車は、私の基準からすると走行系に大きな問題がありましたが、この点を指摘した記事は見たことがありません。

また、有名なプラメーカーの製品の車輪の一部が規格はずれで、NMRA規格のHOの線路上で脱線します。ただ、同じメーカーが発売している線路は、規格はずれぎりぎりでできているようで問題にならないようです。しかしこの線路上では最近のスケール?車輪はよく脱線します。

最近の一部は製品は、動くディスプレイと言うべきかもしれません。鉄道模型とは思えません。

雑誌の講読はすべてやめました。やめても何の喪失感もないのは、喜ぶべきこととは思いませんが。貴ブログはゲージは違いますが貴重な鉄道模型の情報源になっています。これからも期待しております。
7. Posted by dda40x   2011年11月15日 21:48
 コメントありがとうございます。
 規格の線路で脱線するようでは不良品として突っ返せるのではないでしょうか。

 たぶん中国製というところが大きな問題だと思います。趣味のない国で趣味製品を作っているのはとんでもないことです。
 しばらく前の韓国も同じ状況でした。
 その国で作られた機関車は全て車輪を入れ替え、ネジを捨てて新しくしました。そうしないと首が折れたりするからです。

 今のことを思えば、日本製の機関車を輸入することにした当時のインポータは、良い商品を手にしたことでしょう。
8. Posted by Empire Builder   2011年11月16日 14:18
機関車は韓国製でした。海外での製造であればあまり驚きませんが、問題の車輪は多分国産だと思います。海外にも輸出しているメーカーですのでまさかと思いましたが、NMRAのゲージを当ててみるとすぐわかりました。

同じメーカーの輸出品も含めていくつか調べましたが、問題があったのは国内向けのサイズの車輪1種だけでした。米国では雑誌の製品の紹介でチェックされますので、問題があればすぐ指摘されると思います。日本の雑誌ではまず問題点を指摘することはありませんので、規格はずれがそのままになっていると思われます。

ただ前回も書きましたが、市販のレール上では問題とならないと思います。私の場合NMRA規格に沿って自分でスパイクしていますので、問題が出ました。市販のレールの場合ほとんどがハイフランジにも対応していると思われますので、フランジウエイがかなり広めにできており、多少の寸法のずれは問題にならないようです。多分私だけが問題を認識しているのかもしれません。最近はファインスケールとか精密化がもてはやされていますが、こと線路などの走行系に関してはおもちゃ的です。

最近は中身より外観が重要視される傾向にありますので、鉄道模型を知らない人が作った製品でも受け容れられているのだと思います。とても鉄道模型とはいえない製品が非常に高価で売られているのが現状と思います。

走らせる機会がほとんどない日本では、そのような製品の市場があることは仕方がない気がしますが、少なくとも雑誌での紹介ではしっかり指摘してもらいたいと思います。聞くところによると、ほとんど模型をいじらない編集者も多いとか。あまり期待はできないようです。

いくつかHOの古い日本製輸出モデルを入手したことがありますが、決してすばらしいディティールではなくても、模型としてすばらしい製品があり、また個性的でもありました。懐かしいですね。
9. Posted by dda40x   2011年11月27日 23:58
> 走らせる機会がほとんどない日本では、そのような製品の市場があることは仕方がない気がしますが、少なくとも雑誌での紹介ではしっかり指摘してもらいたいと思います。聞くところによると、ほとんど模型をいじらない編集者も多いとか。あまり期待はできないようです。

その点ではModel Railroaderの編集者たちは立派です。それぞれ得意分野を持ち、工作に精を出しています。
日本の模型雑誌は一旦何なのでしょうね。カタログのようなという表現は当たっていますね。
確かにカタログなら無料のはずです。物を売る会社が雑誌を編集しているというのは、末期的です。
間違いがあっても訂正がないというのは、信頼性がないということを宣伝しているのと同じです。

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