2011年07月27日

ロクロ作業

 ロクロは旋盤の一種であるが、堅固なベッドを持たない。ロクロ屋さんは日本中にたくさんあったが、その作業を記録したものにはほとんどお目に掛からない。今回伊藤氏を訪ねたのはそれを記録するためである。
1406 これがロクロ作業の「ハシ」と呼ばれる工具である。ワークが差し込まれる孔と刃物を移動させるためのテコを組み合わせただけのものである。この写真ではワークは左から差し込まれる。握りには刃物の動く限度を決めるストッパがついている。
 これは一定の長さで切断するための工具である。これ以外にも目的に応じて種々の「ハシ」があり、ネジ切り専用のダイスをはめる「ハシ」もある。
1403 裏側から見てみよう。右から材料が差し込まれる。ストッパが刃物であり、限度まで強く差し込まれたワークは、端面削りされる。ワークをいったん少し戻し、もう一度差し込む。そこですかさず工具を握ると、切断刃物が動いて切り離される。こう書けば簡単であるが、実はここには面倒なことがある。切断刃物の動く軌跡は円であり、材料に対して直角に動くわけではない。切り込んでいくと微妙に長さが変化する。バーサインが出てくるからである。
14041407 この設定だと長さ数mmの円筒形の部品ができるようだ。切断面が垂直になるためには、長さ方向のストッパが動く必要がある。切断刃物が食い込むと、刃先は切り込むが刃の片方の側面には刃がなく、ワークを横に逃がすための微妙な丸みが付いている。その部分で、仕上がる部品の側面を押しながら刃が食い込む。バーサインで、材料はストッパ方向に少し押し込まれる。上から2枚目の写真のストッパには長穴が付いていて多少動くようになっているのがお分かりであろう。これは適度の強さのバネで押されている。切断に伴い長手方向に動くのをこれで許容する。刃物の反対側の側面には刃が付いていて、材料の端面は多少削れて平面ではなくなるが、それは次の最初の工程で仕上げられるから問題ない。

トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by 鹿ヶ谷   2011年07月27日 12:01
面白いですね。ロクロって初めて知りました。手持ちのボックススツール(リンク参照)って感じですね。ヤットコを加工した自作なんでしょうか?
2. Posted by dda40x   2011年07月27日 18:31
その通りです。それについては次回の記事に書いてあります。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
Recent TrackBacks
Categories
  • ライブドアブログ