2011年07月13日

Carbon Rod Soldering on Conductive Surface

アースを取る ご質問があったので予定を変更して詳細を書くことにした。
 この図を御覧になれば、お解り戴けると思う。たまたま2mmの適当な大きさのブラス板があったのでそれを使った。300mm角である。作業台に密着させるには、皿ネジを使った。塩化亜鉛が滲み込むと良くないので、シリコンコーキングする。ワークを置いて炭素棒で押さえてから通電する。これを守らないとアークで穴が開く。
 押さえて通電すると、接触部分が熱くなる。もちろん通電をやめる時も押さえたままである。この作業には足踏みスウィッチが不可欠である。前にもそう書いたのだが、それを買わずに「火花が散って失敗した!」と小言を言われたことがある。何度も書くが、足踏みスウィッチを使わないと失敗する。作業台の表面から通電するので、作業が終わったら濡れ雑巾でよく拭く必要がある。

 この方法では発生した熱が、アース板に逃げるのではないかという懸念を示す方も居られるが、何の心配もない。熱が逃げる前にハンダ付けは終わる。通電遮断後もそのまま押さえていると、熱は逃げて急速に固まる。この急速に固まるというところがミソで、実にうまくハンダ付けできる。半分融けている状態を急速に通過するので、密度の大きい硬いハンダになるのだ。客車などを作るとき、熱膨張で反って困るときは、このハンダ付け法を採用されると、実に上手にハンダ付けできる。ハンダは糸ハンダを手で繰り出して供給してもよいが、細かく散弾状に作った物を使うと、量の加減ができる。散弾の作り方は簡単で、融かしたハンダを金網のざるで受け、水に落とすだけである。

 相変わらず、変圧器の難しい理論を振り回して困っている方を見かけるが、この方法は変圧器の焼ける前に終わるので、ごく適当な考えでよいのだ。どんな場合でも10秒で変圧器は発火しない。二次線の太さも2平方mm以上あれば良い。やってみるとアース線や給電線が、もわっと暖かくなるが、その前にハンダ付けは終わっている。次のハンダ付けまで2,30秒はあるだろうから、その間に熱は拡散する。

 要するにプロのハンダ付け屋さんをしていない限り、火事になることは全く心配する必要はない。連続仕様ならば、理論に基づいた設計は必要である。その場合、かなり大きな変圧器になるだろうし、給電線は鉛筆くらいの太さの導線を使わねばならないだろう。我々はアマチュアで1日に数分間しか使わないのであるから、電線が温かくなっても何も困らない。

コメント一覧

1. Posted by 稲葉 清高   2011年07月13日 10:47
炭素棒ハンダ付けは愛用していますが、作業台自身にアースの機能を持たせるのはやっていませんでした。夏休みの工作にでもしようかと思います。
一つ質問なのですが、シリコンコーキングは Earth Bolt の穴の中もされたのですか? それがないと、その穴からフラックスが伝って行きそうな気がするのですが、作業場所と離れているから問題はないのかな?
2. Posted by dda40x   2011年07月13日 21:31
Earth Bolt の中は塗っていません。そこまでフラックスが飛ぶとも思えないのです。
アースを取った板の上での作業というのは、なかなか賢い発想です。40年近く前に初めて見たとき、感動しましたね。ワークを急速に冷やすことができるのです。
3. Posted by harashima   2011年07月13日 23:36
夏に100wのコテを付けっぱなしにして作業すると、暑くてたまりませんね。
省電力なのは昨今の事情にも向いています。

アークでたまに失敗します。
細かい部品を表から付ける場合、手が滑ることがあります。

ハンダが融けるように電圧と炭素棒の長さを調整していますが、私のは手作りなので無駄が多いと思います。
4. Posted by dda40x   2011年07月14日 23:17
harashima様
 コテの消費電力に対して実際に工作物に伝熱されるのは、いったい何パーセントくらいなのでしょうね。
 省エネルギィですから、皆さんが使われるとよいのですが…。

 ハンダ付け教室などを開いているのを横目で見ていますが、やはり素人には難しいです。その点この方法は素人でも簡単にできます。炭素棒で押さえているので被着物を固定できます。普通のハンダ付けでは腕が3本必要な時がありますが、これでは2本で済むことが多いと感じます。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
Categories
  • ライブドアブログ