2010年12月02日

続々々 Walthers の客車キット

Interior Layout 室内の様子を見るために椅子などを並べてみた。図面で見るのとは随分違い、楽しい作業である。
 椅子の色は深紅、紺、深緑などがあるので、それぞれに調色して塗装する。
いわゆるプルマン型開放寝台では、上部からも寝台が降りて来るので、その保持のために壁が必要である。上部寝台を作った例はさすがに見ない。

 室内は彩度を高くするというのがコツなのだそうだ。窓を通して見るので見える範囲が狭く、彩度を上げないと薄汚く見えるという。

 食堂車は厨房の内部を再現するのが難しい。当時は石炭を燃料としていた。Broilerと呼ばれる一種のオヴンとホット・プレートが主な加熱機器で、輻射熱で内部はさぞかし暑かっただろう。屋根には大きな煙突が付く。いわゆるコンロはない。鍋は鋳鉄のホットプレートに上に置いて加熱する。
 床はスノコ張りで、天井からは清水タンクがぶら下がる。食器戸棚が巨大だ。食器を洗うのは蒸気のジェットを使う。流し台は小さい。洗い終った食器は熱いからすぐ乾いて再使用できる。

 Coffee Pot は背の高いものが作り付けである。この燃料だけはガスのようだ。
 1930年代から、厨房の内装にはステンレス板が使われている。冷蔵庫は氷冷却で、天井から氷を投入する。その氷は1つ40キロもあり、力自慢の連中が一人で持ち上げて入れていたそうだ。その写真を見たことがあるが、大きな塊を氷挟みでぶら下げて、梯子を登っている。4つ入れるのだそうだから大変だ。

grab iron for ladder 屋根についている手摺は両端が曲がっている。それはこの人たちが梯子を掛けるためのものであることも教えてもらった。戦後になっても手摺は曲がっているが、それは点検用に梯子を掛けるためである。機関車の運転室前のフッドにも曲がったのが付いている。

 食堂車は美しい。食卓には花が飾られ、テーブルクロスは純白だ。銀器、陶器の皿、料理が並び、客はもちろんのことウェイタが立ち働く様子が再現される。

 名古屋鉄道模型クラブの会長であった荒井友光氏は、1950年ごろOゲージの食堂車を作り、床下にハンダコテのヒ―タを巻き直したものを付け、そこにベーコンを載せて走らせた。会場にその香りが広がり、観客は「進駐軍の食堂車だ!」と叫んだそうだ。時代を物語るエピソードである。

 この話をアメリカで紹介したら、「こちらでもそれをやった人がいる。」と言う。ポタージュ・スープに入れるベーコン風味の小さな塊を加熱するのだそうだ。「インスタント・コーヒーを温めると良く匂う。」と言う人もいる。考えることは皆同じだと思った。

コメント一覧

1. Posted by ゆうえん・こうじ   2010年12月03日 17:48
5 鉄道模型も音の次は臭いでしょうか?
蒸気機関車の石炭の臭いのでる仕掛けはないのでしょうか?
2. Posted by dda40x   2010年12月04日 00:39
MTHだと思いますが、そんな油を売っています。発煙装置に入れます。ディーゼル臭と石炭臭があります。あまり似ていません。
石炭が燃えると二酸化硫黄が出ます。実はこれを少し混ぜるだけで石炭の臭いに近づくのです。その煙にマッチの頭薬が燃える煙を混ぜて確かめました。
本物は発ガン物質も含まれていますし、よくないことばかりです。
3. Posted by suzushiro   2010年12月04日 08:17
MTHは、石炭、ディーゼルのほか、コーヒー、ベーコンエッグ、バニラ、パイプスモーク、シナモンロール、アップルパイ、コーラの匂いも販売しています。
たまたまディーゼルとコーヒーを発注したところなので、入手したら似ているか、確かめてみます。
食堂車の煙突から出た食べもの、飲物の匂いもありですね
4. Posted by 01175   2010年12月04日 22:29
西ドイツ時代のSeuthe社がWalthersブランドで出していた発煙油の中に石炭臭と称するものがありました。自社やメルクリン・ブランドでは出していなかったので、成分的に西ドイツの規制に触れるものがあったのかもしれません。

Bart's PneumaticsやMTHからも石炭臭というのが出ていますが、たしかに似ていませんね。硫黄臭が強すぎて、ゴムが焼けるような臭いです。
5. Posted by dda40x   2010年12月11日 16:55
 石炭の煙の臭いは決して良い匂いではないのです。前述しましたように二酸化硫黄、タール類その他の有毒成分が目白押しです。
 たまに嗅ぐと懐かしさがありますが、その煙の中にいればどうかなりそうですね。
 
 
6. Posted by 佐々木精一   2010年12月17日 06:08
気がついたら七年も前の事になります。鉄道模型に香りを!レイアウトに香りを!という事で、M氏のレイアウトでテストをしました。M氏のレイアウトには杉林が在るので、アロマ・ミストのデフューザーで杉の木の精油をたきました。
レイアウト・ルームに杉の香りが立ちこめて、森林浴でもしている気分になりました。しかし、花畑の花の香りやら、次の香りをテーマとして考え始めたときに、多層の香りの演出の問題に行き当たりました。課題として残っています。
その後、フラウが杉や檜のアロマ・ソープを開発した時に、そのソープ片を、運材台車の居並ぶ陰に忍ばせる事を思いつきました。
香りはアクティブに演出する方法と、パッシブに期待して演出するような方法が在るように思います。
7. Posted by 佐々木精一   2010年12月17日 12:23
>荒井友光氏
>ベーコン
>進駐軍の食堂車

生前の荒井さんは上京されると銀座のナカヤマモデルに立ち寄ってくださいました。中山氏や私が取り寄せたSIMPSONのキットなどを御覧になってバスウッドのキットなどを話題にした時などは、お帰りになってから、中山氏や私に、模型製作に利用出来そうな角材や板材を送ってよこしてくださいました。
ベーコンの話は初耳ですが、先日、中山氏に、この話をすると、1950年頃でも進駐軍の居るところならば、ベーコンのようなモノでも比較的入手が可能だったそうです。東京なら、品川の東口などで手に入ったそうです。
それにしても、この話は荒井氏らしいですね…。

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