2010年11月12日

Laser によるブラスの切断

Laser CutLaser Cut Trouble 久しぶりにレーザ切断を依頼した。かねてから製作中のものの部品を作るためである。
 
 仕事の完了を待っていたら、悪いニュースが入った。「ブラスの切断中にレンズが熱で壊れて仕事が出来なくなった。もうブラスの切断は勘弁してほしい。」と言う。
 他のいくつかの工場に問い合わせてみると、どこもブラスの切断は難しいという。それは鉄合金のように酸素で燃やして飛ばすということが出来ないからである。また反射熱も大きい。銅合金は赤い光をよく反射するから難しいのであろう。緑のレーザを使えば吸収率がずっと良くなるはずであるが、それを採用した機械はほとんどないそうだ。
 ブラスが出来なければステンレスで作ればよいが、ネジを切ったりヤスったりという仕事はほとんど出来ない。しかし小さい穴も容易に開くから、手摺の穴は設計時に指定しておけばよい。やる気があれば、リベットも、沢山穴を開けておいて線を植え込んで表現することもできるだろう。

 模型工作にブラスを使う最大の理由はヤスリ掛けが容易ということに尽きる。ドリルでの穴空け、ネジ切り、いずれも簡単である。しかし、ステンレスの穴空けは大変だ。特殊な切削油を使うと多少楽になるがやりたくない仕事だ。しかし、ステンレスのハンダ付けは、ブラスよりはるかに容易である。それは熱伝導率が小さいので熱が逃げにくいからである。小さなコテでもすぐ付く。

 だから、設計時によく検討して、追加工が全くなければ、ステンレスでも問題ない。ネジが必要なところはブラスにしておく必要がある。塗装は正しいプライマを使えば簡単である。

 さて写真を見て戴くと、ブラスの抜け具合が分かる。厚さは2.6mmである。この工場で使った最も厚い板だそうだ。途中でおかしくなって加工をやめた様子が分かる。部品の隙間をもう少しせまくしてくれれば、材料の節約になるのだが、次から次へと切るので、熱膨張の影響を考えるとこれぐらいになるのだそうだ。

 切りかすはもったいないのでフライスで削って平角棒材にする。どうしようもない部分は、叩き潰して鋳物の材料として取っておく。

What is this? 今回製作のこの部品は何であろうか。材料は2mmのステンレスである。



コメント一覧

1. Posted by YUUNO   2010年11月13日 07:11
重ね板バネの並びから見て、ボギー台車の揺れ枕でしょうか?
2. Posted by railtruck   2010年11月13日 08:05
数枚重ねて、台車の枕バネですか?
3. Posted by ゆうえん・こうじ   2010年11月13日 23:47
私がよくお願いする大阪の業者さんは、レーザー切断のとき酸素ではなくて窒素ガスを使っているようです。
真鍮はそのまま切断するようですが、洋白板は黒い塗料?を塗って切断しているようです。
4. Posted by dda40x   2010年11月14日 01:03
そうです。銅合金は熱で融かして窒素ガスで吹き飛ばすだけです。ですから厚いものは難しいのです。
鉄合金では鉄の酸化熱でさらに奥の部分を切ることが出来ます。しかも鉄の酸化物の融点は鉄そのものより低いというところが最大の利点なのです。このような金属元素は稀なのです。
5. Posted by E.NUKINA   2010年11月15日 21:57
これまでレーザー加工が真鍮やアルミニウムのような反射の多い材料に適さないのは半ば常識でしたが、技術革新によってそれも可能になってきました。
半導体を利用したファイバーレーザーの登場です。これまでの炭酸ガスレーザーと波長が違うため、反射の多い材料にも適するそうです。
先月ドイツで開催された板金加工の展示会でも大手メーカーはファイバーレーザー一色でした。2,3年すると街の加工屋さんの機械も更新されていくことでしょう。それまでの辛抱ですね。
6. Posted by dda40x   2010年11月16日 22:21
ファイバーレーザの構造を見ました。面白い構造ですね。
ステンレス板を直角に組んで、その重なり部分に釘を打つようにレーザを当てて接合する話を興味深く読みました。
今後急速に普及するでしょう。期待できますね。

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