2010年09月25日

続々 Lorell Joiner 氏のレイアウトを壊す

 Joiner氏のレイアウトの特徴は視点が「模型車両の高さ」にあることである。要するに、現在のレイルスコープの登場を見越していたことである。
 
 ジョイナ氏は大学では電子工学を専攻し、軍隊では最先端の電子機器の試作をしていたという。信号装置は当時としては考えられる最高のシステムを採用していた。彼はPCの無い時代に信号機用の記憶装置を自作した。信号が順次変化していく様子を見せられて、とても驚いたことを覚えている。

「今のカメラはまだ大きいから…」と小さなカメラの出現を待ち切れない様子であった。
 
 トンネルはもちろん、高架線の裏側(下側)まで本物と同じように作られている。建物の内部の壁も正確に作り、照明は奥の部屋から漏れて来るようにも作られていた。
 ポイントを切り替えると、信号所の内部の表示装置のランプの点灯状態が変わった。もちろんウォーク・アラウンド方式であった。

 枚挙にいとまがないが、全ての面で当時世界中に存在していたいかなるレイアウトよりも、実感的で緻密なレイアウトであった。ある程度は予想していたが、その規模が大きく、どこにも手抜きがないことに驚いた。

 車輌はどれもゆっくり走り、ひっかかリがない。どの機関車も十分な補重がしてあり、レイルの継ぎ目でドスドスと音を立てて走った。ただし、列車の長さは30輌弱であった。筆者が80輌以上牽きたいと言うと、「そうするにはこのレイアウトを4倍以上大きく作る必要がある。」と言った。
 実はそうするつもりがあったらしい。「いずれ、大きなレイアウトを作ったら…」と言う話が出た。
 
 2005年頃、再訪問の話もあったがタイミングが合わず実現しなかった。

 ジョイナ氏は、金持ちにありがちな傲慢さが全くない紳士であった。誰に対しても親切で、礼儀正しかった。
 彼は、鉄道模型が何たるか、の一つの正しい回答を作った偉人である。

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