2010年02月12日

イコライザの設計 その4

UP 4-6-2 trailing truck, pushed upUP 4-6-2 trailing truck, down この二つの写真を比較するとイコライザが動いているのが分かる。吉岡氏はこれを「ライブリィ・ダミー」と称された。面白い名前である。日本で、他にこのアイデアを実現された人はいらっしゃるのだろうか。吉岡氏に聞いてみても、「あれは一つのアイデアで・・・」と言葉を濁された。筆者の作例は吉岡氏の案を少々進化させている。 

 筆者の改造品を見せてやると、アジンの社長らは非常に感激して、「素晴らしいアイデアだ。」と言っていた。その後アメリカにはその手の従台車のついたものは輸入されなかったので、おそらくヨーロッパ向けに使ったのであろうと思う。当時は、このアジンにいくつかのアイデアを筆者が提供している。
 従台車の車輪が上下するとイコライザが動く様子は面白い。この引っ張りバネは従台車の復元装置の役割もしている。従台車の軸バネはダミィである。

 ちなみに、この製品は主台枠が角棒で出来ていてオモチャのような出来であった。イコライザは動輪の陰でブッツリ切断され、従台車はリヤカーを引っ張っているような、みじめな状態であった。主台枠を平角板から切り出して、出来の悪い下回りの大半を切り落してそこに取り付けた。灰箱は板からを作った。横から見ると実物を髣髴とさせる出来になった。このあたりの造形はアジンに衝撃を与えた。
 しかし、アメリカのインポータはそんなことには無関心で、採用されることがなかった。インポータの力量不足を痛感することであった。彼らは上回りの造形にしか興味がない人たちであった。彼らはディーゼル電気機関車は沢山輸入したが、その台車の設計は派手に間違っている。指摘しても直さなかった。

追記 AJINは、のちにこの4-6-2を再生産している。川島氏のお宅で撮影した写真をお見せしたい。(Apr.25,2010)

AJIN's new UP 4-6-2AJIN's new UP 4-6-2  trailing truck 主台枠はコピィしたが、イコライザは理屈が分からないから無視したらしい。

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