2010年02月08日

イコライザの設計 その2

typical 4-6-2 suspention 典型的なパシフィック型のイコライザ配置である。従台車のフレイム内を通過するイコライザ・テコで従輪に荷重を掛けている。この図では、イコライザのほぼ中点より前に支点があるので、従輪に掛かる軸重は動輪の7、8割くらいである。このあたりのことは、中学校の滑車の図を思い出せば容易に理解戴けよう。
 筆者の機関車の軸重配分は先輪:動輪、従輪で0.5:1:0.75を目指している。  

 さて下の図は、上の実体図と力学的に等価な図である。従輪がかなり後ろにあるが、後群の支点はそれほど後ろには行かない。それは軸重配分を考えれば当然のことである。
 すると困ったことに後方オゥヴァハングがかなり長くなる。
 この構造の機関車を作って走らせると、キャブの屋根がかなり激しく上下することが分かる。従台車の可動範囲は知れていて、容易にイコライザの作動範囲外に行ってしまう。

 保線のよいレイアウトばかりではない。展示用の組み立て式線路で走らせると、機関車が「ゴン」という音とともに脱線する。スプリングの作動限界外だからどうしょうもない。全体のバネを極端に柔かくしておいても、やはり当たる。模型の線路の状態は本物とは異なるからだ。本物は線路自体が沈むが模型の線路は硬い。バネが効かないと壊れる。

 4-6-2, 4-6-4, 4-8-2, 4-8-4 の模型の設計では、従台車は最初からイコライズしない方が良いようだ。これは吉岡精一氏の研究にも記されている。

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