2009年09月06日

続 愚行権

 筆者の世代はTMSしかない時代を生きてきた。小学生高学年からTMSを読んで育ったのだ。買ってくると、興味のある部分を父に見せ、話をした。

 技術者であった父はおおむね肯定的であったが、伝動機構、サスペンション、軸受けについては、全く取り合わなかった。「こんなものを読んでいると馬鹿になる。」

 ウォームギヤが逆駆動できる件と、ピヴォット軸受けには注油が必要という件については、以前書いた。
 しかし大多数の人は、ウォームギヤは逆駆動できない、ピヴォットには油を差してはいけないと信じてしまっただろう。

 こんなことは、工学を勉強した人には当然のことである。それが指摘されるまでに何十年もかかった。指導者の勉強不足、慢心がその原因であったことは論を待たない。読者にも知識を持っていた人は居たであろうが、筆者の父と同じように軽蔑していたのであろう。したがって、雑誌の誌面にそれが表れることもなかった。

 指導者の資質は大切である。ある程度の力を持っていなければならないのは当然であるが、謙虚に識者の意見を伺うということはもっと大切である。支配欲のある人はこの仕事に適さない。年をとると、その部分が急速に大きくなる人がいる。そうなると自分を客観視できない。

 遊びの世界ではあるが、正しいこととそうでないことのの区別を付けられない人は、退場して戴くほかないだろう。

コメント一覧

3. Posted by 読者   2009年09月17日 15:36
5 かつての少年技師ハンドブックや模型と工作誌や模型とラジオ誌等の工作誌は技術立国に多少たりとも貢献したのではないでしょうか?少なくともインターネットの普及した現在とは異なりマスメディアによって伝達される情報の限られていた当時としては情報源として有用だったのではないでしょうか?
4. Posted by dda40x   2009年10月23日 07:40
 かなり貢献していると思いますよ。
 最近はインターネット上で流されている情報を読んだだけで、妙な自信を持つ人が増えているのだそうです。本を読み、手の届く範囲で物を作り、工夫するという経験が足らない世代のようです。
 先日、ロボコンの番組を録画したものを見せてもらいました。日本の有名大学のロボットは、ここぞというところが弱く、狙いが定まりません。応力が集中するところを補強するという基本的なことが分かっていないのです。これも自分で物を作ったことが豊富にあれば、すぐにわかることなのです。その点途上国のロボットの方がよくできていました。
 私はOゲージですから、強度確保には配慮します。少なくとも軽い衝突には耐えられるようにしています。少年時代の失敗の経験が、十分生きていると思います。

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