2009年08月31日

不思議な表現

 TMS799号を見ていくつか首を傾げる所があった。
 
 まず“Pike”という言葉の意味についてである。アメリカ型鉄道模型大辞典には「もともとの意味はRailroad System、すなわち一つの鉄道会社の組織全体を指す。転じて、個人所有のレイアウトを指すときに使う。」とある。この定義は伊藤剛氏が昭和23年頃名古屋模型鉄道クラブの会報"Yard"誌に書かれたものである。全くその通りで間違いはない。
 ところが当該TMSのp.116メディアチェック欄には「卑称である」と書いてある。英語にも卑称があるのか、と感心されて読まれた方もいらっしゃるであろう。
 もし卑称であるなら、"my pike"で始まる文章しかあり得ない。しかし、"your pike"で始まる文章を検索すると、いくらでもある。あなたのパイクを登録しませんか?というNMRAの呼びかけもある。
 
 この卑称という解釈は、明らかに間違いである。活字を扱う人間としてはあまりにも軽率な文章だ。

 アメリカに行くと、仲間から、「君のパイクの進行状況はどうなっているか?」とよく聞かれる。明らかに、これは卑称ではない。
「君のつまらないレイアウトはどんな調子かね。」などとは聞かないはずだ。

 日本ではこの言葉はほとんど定着せず、昭和30年代からしばらくはTMS誌上でもほとんど見ることがなかった。
 そのまま消えていくものと思っていたら、持ち運びできる極小レイアウトをパイクと呼ぶという珍説が披露されていた。言葉は進化するものとは言え、それはおかしい。この様な言葉の定義は、格式ある雑誌であれば、正しい方向に持っていくのが筋ではないだろうか。

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コメント一覧

1. Posted by 一式陸攻   2013年06月07日 01:26
パイクが現在の日本では極小のレイアウトのことを指すという件ですが、この造語を提唱した方は(お名前は失念)命名の由来で、本来のパイクの意味も一応述べています(私自身もそこで知りました)。
その便宜上の命名が定着し現在に至ったようです。
個人的にこの造語に悪い印象は無いのですが、本来のパイクの意味が同時に知られるべきだと思いました。
2. Posted by dda40x   2013年06月07日 06:53
おっしゃる通りです。言葉は本来の意味を知った上で使わねばなりません。 そういう意味でも雑誌の編集者には見識が問われるのです。一桁台のTMSの記事はひどいものでした。知識が不完全なのに、背伸びをして書いているのです。山崎氏も当時は20代でした。
伊藤剛氏が情報提供するようになってからの変化には、著しいものがあります。
言葉の表面を上撫でしただけで、分かっているつもりになられては、読者に害を与えてしまいます。
例の件は、いまだに訂正は流れていませんね。

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