2009年07月28日

Brake Fluid

 ブレーキフルードとは何ぞや、という質問を戴いている。これについては一度書いたことがあるのだが、さらに詳しくということである。

 正確にはメチルポリグリコールエーテルという。人によってはポリを省く人もいる。グリコールという2価のアルコールの分子は、HO-C-C-OHという形をしている。これを縮合してつなぎ、頭をメチル基にすると、
C-O-(C-C-O−)n-C-C-OHという長い鎖になる。nは10くらいだろう。 
 末端のOH基は当然親水性を示すが、途中の屈曲した酸素原子の集合が大きな親水性を持つ。沸点は300℃近く、融点も−80℃くらいだ。
 液体である温度領域がこれほど広い物質は少ない。

 溶剤としても広く用いられるのでいろいろなものを溶かす。化粧品のメイクを落とす液体にも入っているはずだ。ということはそれを塗装落としに使うこともできる。

 自動車用品というものは安い。安くなければ使わないからだ。500 g入りの一番低いグレードのものしか使わないが、700円位で市販されている。高級な物を買いたがる人は多いが、年に一回取り換えるのなら低級品で十分である。
 高級品は、長期間放置した時、空気中から徐々に吸水して沸点が低くなるのを防ぐ薬品が入っているだけのことである。

 塗装はがしにはリモネンも使えるが、価格の点でブレーキフルードにはとてもかなわない。

追記
 ブレーキフルードは、短時間なら手につけても炎症を起こしたりすることはない。水に極めて溶けやすいので、洗えば落ちる。飲むとまずいので、子供の手の届かないところに保存する。メイク落としにも使えるのだから安全なものである。ウェブ上にはこのブログに対する悪意さえ感じられるような表現があるが、知識のない人が書いていることは明白なので無視されたい。


トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by harashima   2009年07月30日 22:02
私は車の整備はしませんが、市販の剥離剤よりも安いので、機会があれば使ってみようと思います。

化粧品に入っているということは、手で触るくらいは大丈夫ですか。
毒性について検索したのですが、うまくみつかりませんでした。
2. Posted by dda40x   2009年07月31日 06:32
もちろん、手で触るくらいは大丈夫です。
ただし、あとでよく洗ってください。
多少においがしますが、それは添加剤だと思います。
新品を使ってもたいした金額ではありませんね。

3. Posted by RAILTRUCK   2009年07月31日 10:49
> 毒性について検索したのですが、うまくみつかりませんでした。

「ブレーキフルード MSDS」で検索すればヒットします。
MSDSには製品の性状や安全性、取扱の注意などが記載されています。

4. Posted by dda40x   2009年08月04日 11:44
毒性については質問を戴いています。
飲むものではないので、皮膚につけたときにどうなるかという点と、下水に流して良いのかという2点が問題になるのでしょう。

指先につけても平気です。もしこれで毒性があれば、自動車修理工は発病していますね。皮膚の薄い所につけると、荒れるかもしれません。自動車のエンジンオイルも同じで、「皮膚につけるな」と書いてありますが、修理工は油でべとべとです。ほとんどの人には無害ですが、たまに皮膚が荒れる人もいるので、言い訳が書いてあります。

下水に流すと、ホウ酸エステルの部分は加水分解されます。ホウ酸はゴキブリには毒ですが、それはゴキブリがそれを代謝できないからです。人間も大量に食べねば毒性はないでしょう。眼科で目を洗う水に入ってましたね。

このポリエチレングリコールは下水処理場で分解しやすい構造を持っています。洗剤の一部にも含まれていますが問題になったことはありません。

ごみ焼却場で燃やせばどうなるかですが普通の有機物と同じように燃えますが、多少燃えにくいでしょうね。

毒性というものは、質と量を考えねばならないものです。猛毒でも少量なら問題ないでしょうし、安全と思われても大量に摂取すると危ないこともあります。

要するに飲まなければ大丈夫です。



コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
Categories
  • ライブドアブログ