2009年05月07日

欠線部

 日本のOゲージの最大の団体であるJORCが20年ほど前に発足した。それまでのOゲージ愛好家は全くの孤立無援か、完全にアメリカとのみ交信していた人たちである。昭和20年代からの日本のOゲージは輪軸の規格などあってないようなもので、車輪厚も6ミリ程度あった。フランジは帽子のつば状のものが多く、ポイントでの割り出しが多かった。

 アメリカの規格を受け入れていた人たちは、ある程度、規格の重要性を認識していた。明らかにRP25車輪は脱線しにくかったからだ。

 JORC発足後、規格委員会というものが設けられ、吉岡精一氏や植松宏嘉氏、旧国鉄出身のH氏など錚々たるメンバーを揃え、筆者も末席に座った。

 そこでの議論は、全くかみ合わず、実物の経験者は実物の機能ばかり振りかざし、模型での実用性を考えなかった。3年ほどもめていたが何も得られたものはなく、筆者が機材の調達役をある程度果たしていたので、全体としてはRP25方面に傾いていった。

 その席上、H氏が、フログ欠線部での落ち込みが全くないような規格を作るとおっしゃったが、結局何も出てこなかった。吉岡氏と筆者は密に連絡を取っていたので、フランジ厚をやや小さくしてゲージを縮めれば可能という結論に到達した。それが唯一にして絶対の解決法であった。しかし、H氏にとってはゲージを狭めることは、彼の想定の範囲になかったので、全く取り合ってもらえなかった。

 実物と模型の違いは何か。「それはフランジが厚いこと」だけである。

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