2009年02月16日

続々々 イコライジング

 井上豊氏はHOの機関車に次々と簡易イコライザを搭載してTMSに発表された。サブタイトルは「スムーズな運転のために」であった。

 椙山満氏のレイアウト上で、これらの機関車の試運転を行ったのに立ち会った。椙山氏のレイアウトの線路は比較的軟らかい。枕木の下に緩衝材が入っているからである。静かに走った。
 ところが、八王子のご自宅で木製道床の天賞堂製の線路で不整を作って走らせると、コツンコツンと音がする。

 「やはりバネが要りますね。」と言うと「「そりゃそうだ。ヤマ氏がこれでやってくれって、しつこく言うからそう作っただけで、本当はバネを入れるべきなんだよ。」
 「コイルバネはいかんよ。エネルギを吸収しないからだ。重ね板バネでなきゃならん。あまり気が進まなかったが、こんな簡易イコライズでも、集電が良くなるんだね。これは気がつかなかったね。儲けものだ。」
 「ゴムでもいいんだよ。僅かに変形するだけでいいんだから。」とゴムを使った緩衝装置のスケッチを書かれた。ゴムを三角に切って頂点で支える工夫であった。
 「うまい工夫ですね。」と言うと「なに、これは今田氏のアイデアだよ。彼はゴム屋だからね。」
 そのアイデアを筆者に渡して、「お前やれ。」と言われたのだが、まだ手をつけていない。もう30年も経ってしまった。ゴムはエネルギを吸収するから緩衝性がある。

 
10年ほど前、イコライズされた高級な既製品の機関車を持って、筆者のレイアウトに試運転にいらした方があった。線路上に置いて通電すると最初のカーヴで第一動輪が脱線した。
 「おかしいですね。」と手を触れるとボイラ部が妙に軽いではないか。
 「バランスが取れてませんよ。」と言うと、「重いからウェイトを抜いてきました。」と仰るではないか。

 これでは何の意味もない。イコライザを装備する以上、設計どおりの軸重配分を実現するために、重心位置の設定は最重要である。機関車を釣り上げてバランスを見ながら補重する。イコライザをつけると高級と思っている人は多いが、その機能を理解している人は決して多くはないと感じる。

コメント一覧

1. Posted by 読者   2009年02月27日 03:42
5 井上氏のアメリカ型蒸気機関車は誌面から精巧さが伝わって来ました。60年代にTMSで発表されたアレゲニーが印象的でした。

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