2008年11月28日

椙山 満氏の車輌群 Oゲージ編

Texas Eagle 昭和22年から35年にかけて椙山氏は多くのアメリカ型Oゲージ車輌を製作された。木と紙を主体にした工作で、下回りはブラス製部品を使っている。
 筆者はかなりの数の車輌をお預かりしている。いずれレストアして、レイアウト上を疾走させたい。

 名古屋に民間情報教育局(CIE)なる施設があったそうだ。占領政策のひとつで、アメリカの文化、産業を紹介する場所であった。これはアメリカ文化センタの前身で、現在はアメリカン・センタという。学生であった椙山氏はそこに頻繁(ひんぱん)に通い、ありとあらゆる鉄道車両の写真を見、図面を書き写した。
 そうして1/48の正確なアメリカ型車輌を製作したのだ。当時はスケールモデルが少ない時代であったが、このように現在でも通用する模型を作られたのは驚くべきことである。

Sleeper and Observation この写真はTexas Eagleである。寝台車はDuplex Sleeperである。展望車もある。製造年は1949年と読める。寝台車は48年製である。連結器はX2Eに改装されている。

Chain Drive,  X2F coupler クラウンギヤ + チェイン・ドライヴである。直巻モータであるから、これで十分走る。逆転用に大きなセレン整流器が入っていたので、シリコン・ブリッジ整流器に取り換えた。
 今の方には逆転用セレンと言っても通じないと思うので、簡単な説明をする。界磁コイルが整流されて常に同一方向の磁気回路を生じていれば、電機子の極性を変えるだけで逆転が可能になる。マグネットモータが入手できなかった頃の、直流による逆転方式である。交流でコイルとラチェットを用いた方式(今でもライオネルは採用している)もあったが、DC方式が圧倒的に優れていると、椙山氏は昭和20年代にDC方式を採用されている。 

Dry Ice Car これはドライアイス運搬車である。古いCar Cyclopediaには写真が載っているが、それを模型化する人が居たのである。美しいハンド・レタリングで、すばらしい仕上がりである。これも1949年製である。Flat CarにはStakeが刺してある。

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コメント一覧

1. Posted by northerns484   2008年12月06日 09:33
常々感じているのは、社会的に高い地位にあり、自分の行動の中に周りの人を巻き込み、その人たちに良い影響を与え、方向付けできるのは、ごく一部の人に限られるということです。
椙山さんはまさしくこういうことができる方だったのですね。一連の追悼記事を読んでいるうちに、氏の行動を形容するには「ノブレス・オブリージュ」という言葉がふさわしいと思いました。
この記事の中のドライアイス運搬車が特に印象に残っています。丁寧な手書きのレタリングを見ていると、椙山さんの模型に対する情熱と愛情だけでなく、人柄まで伝わってくるような気がするというのは言いすぎでしょうか。
心よりご冥福をお祈りいたします。
2. Posted by dda40x   2008年12月06日 21:23
> 社会的に高い地位にあり、自分の行動の中に周りの人を巻き込み、その人たちに良い影響を与え、方向付けできるのは、ごく一部の人に限られるということです。

 確かに、裕福であっても心の貧しい人は多いですね。くだらぬ自慢話だけで終わる人もあります。他に勧めて、さらに手助けをする方は本当に少ないですね。

> 氏の行動を形容するには「ノブレス・オブリージュ」という言葉がふさわしいと思いました。

 私はキリスト者ではありませんが、聖書の中にこのような言葉がありますので、紹介します。
 「集めたものは残らないが、与えられたものは残る。」

 椙山氏は、多くの人たちの心の中に多くの物を残されたのです。
 
 

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