2008年01月14日

結露 と エアコン

 なぜ結露が起こるかというのは、単純に言えば、水蒸気圧の小さいところに水の凝縮が起こるというだけのことである。要するに、冷たいところがあるとそこに結露が起こるのである。
 しかしこれを100%理解している人に出会ったことが無い。

 冬季に室内の湿気が壁を通して漏れるとする。
 壁の中は断熱材があるから外に向かって温度勾配が生じている。ある程度、外に近いところで結露し始めるだろう。その水は蒸発できない。内側からは蒸気の供給があるからどんどん水滴になり、最終的には水が滴り落ちる。

 冬の朝、犬の散歩をしながら、近所の住宅の壁と土台の境目を見て歩く。半分以上の家では濡れているのが分かる。このような住宅は欠陥住宅であると言わざるを得ない。室内からの蒸気の漏れを防ぐ手立てが講じてないのだ。アメリカでは改築命令が出されるだろう。
 
 このような状態であるから、室内の空気はどんどん乾く。それで加湿器を買って水をばら撒くから、ますます結露が加速する。内壁をはがして、軟質ポリエチレンの膜を張るだけで完全に解決するのだが、そのノウハウはどこにも無いようだ。

 おかしな工務店が、「壁は呼吸しなければ住宅の寿命が縮みます」と宣伝している。一体どういう人たちなのであろうか。住んでみて壁をはがせばすぐ分かることである。内壁は、完全に気密にしなければならない。断熱材は内壁に完全に密着して、外部に向かってなだらかな温度勾配を持たねばならない。外壁は防風バリアではあるが、完全な通気性を持たねばならない。これだけを実現すれば、結露は無い。

トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by ワークスK   2008年01月14日 03:30
断熱材でさらに難しいのは、防火性ですね。日米では考え方が根本的に違いますから……。日本の鉄道車両にはA、またはA-A基準というものがあり、今でも呼称が代わって続いているはずです。「車材燃試」という言葉で検索すると、このあたりの一端が解ります。で、部材毎に不燃とか難燃であることが求められます。車体の断熱材は確か不燃性で、ガラスウールしか使うものがありません。通気を防ぐために両面にアルミ箔を貼ります。後年には木口も被って完全に空気を漏らさないようになりました。(あるいはこれ、作業員の健康?を考慮してだったかも?)
2. Posted by dda40x   2008年01月17日 12:26
アルミ箔はプラスティックがベースになっているものでしょうか。これが意外に破れ易く、穴が開けば、内部に水蒸気が浸透しますから結露してしまいます。
本当は外側は開放の方がよいのですが。
3. Posted by ho   2008年01月29日 00:20
気密性ばかり高めるのはどうでしょうか?

体表から蒸発する汗などの水分の量はばかにならない。
室内の空気汚染物質(水蒸気も含めて)の最大の発生源は人ですから。
電気式のクッキングヒーターでは、
ガス熱源に比べて上昇気流が少ないので室内により多くの水蒸気、油分が拡散します。
これらを完全にコントロールする空気調和設備は果たしてあるのか?

また、壁体内の防湿層ですが、
施工にあたり両面テープやタッカーを使い壁に留めるのでしょうが、
これらの部分がヒートブリッジになる可能性は?
破れて穴が開いた程度で結露が心配になるようなナイーブなものなら、ここら辺はどうでしょう?
室内側の壁下地を施工することも出来ませんね。

模型と違い、住宅は大きいですから、
なかなか、こうだからこうである、という単純な話にはならないのです。
4. Posted by dda40x   2008年01月29日 08:06
 なかなか鋭いご質問ですね。
 この家を建てるときに、ご質問の内容はすべて想定されていました。

 一日あたりのドアの開閉回数の実測、トイレその他の局所排気量の見積もり、人体からの水、二酸化炭素の発生量の見積もり、建物内の総空気量は簡単に求められます。
 完成後の、ニ酸化炭素濃度、湿度の計測は1年かけて行いました。非常によい結果を出しています。

 ご指摘のように電気加熱の場合は局所換気装置が適します。加熱装置のすぐ後ろに高さ15cmくらいに下からせり出すダクトがあり、それで吸い出します。調理で発生する臭い、油煙は全く拡散しません。この装置は日本では見ませんね。

 防湿膜の穴はふさぎ方があります。電気コンセントの部分と同様、完璧な方法があります。カナダの例を参考になさるとよいと思います。フィルムの性質にも違いがあります。最近はもっと進歩しているでしょう。とにかく壁には穴があいていないことが壁内結露を防ぐ唯一の方法です。親の敵のように、穴をふさぐのです。このあたりは日本での現場での認識度は低いと言わざるを得ません。建築士も無頓着な人が多いですね。できるわけないと言うのは、理解が足らないのです。「本物」の研究は必要です。

壁にものを吊るすには、非常にうまい工夫があります。石膏ボードの厚みの中で収まるように斜めに打ち込む大きなつばの付いた細いくぎがあります。熱処理されていて硬く、正確に打てます。理屈の分かった賢い人が作るとすばらしい物ができるという、よい実例です。しかしパッケージにはその効能書きなど書いてありません。当然のように、それを使うようになりました

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
Recent TrackBacks
Categories
  • ライブドアブログ