2008年01月10日

ダクト式エアコン

 日本の一般家庭ではほとんど縁の無いダクト式エアコンにこだわった理由は、大量の空気が常に流れて、濾過されていること。電気の契約容量が小さくて済むことである。

 例えば5LDK位の家であれば、エアコンは6台でそれだけで80 Aの契約容量の上積みになる。この家の場合は5 KVAの動力契約になっている。基本料は月5000円だが、単価は11円前後である。

 この家の図面をアメリカのエアコン業者に示して規模の見積もりをさせたら3 KWの機械でよいと言う。いくらなんでもそれは小さすぎると思い、次のサイズを聞くと5 KWを示された。価格は10%UPであった。保険のつもりでそれを買ったのだが、実際は3 KWで十分であった。機械が動く時間が少ない。本当は小さいモータで長時間動いたほうが、効率は高いはずである。Maytagの冷蔵庫はそういう思想であると謳っている。エアコン屋に「図面を見せろ。」と言われたときに平面図のことかと思ったら、すべての図面であった。窓の面積、そのガラスの断熱性能、壁の厚さ。断熱ガラスウールの番号、屋根の構造を入れると数秒で計算結果が出た。
 
事前にある程度の負荷計算はしてあったのではあるが、そこまで小さくは無かった。寒冷地という前提では、冷房のみで暖房はガスヒータを使う。−20℃ではヒートポンプは効かないからだ。「冬季の最低気温は?」と聞くので−4℃と言うと、「いいところだねー。それは冬ではない。春じゃないか。」と言われた。
 暖房もヒートポンプで行ける事になり、補助ヒータもなしという事になった。

 この家のダクトはノックダウンで、板を曲げたのを日本で組み立てた。組み立ては簡単で、ハゼの部分を木槌で叩いてはめ込み、シリコーン・シーラントを塗るものである。接続部も簡単に板を曲げたものでくわえ込んで木槌で叩いておしまいである。実に簡単にできる。しかしこの仕事をしてくれる業者が無かった。

 仕方なく自分でやるかと思っていたら、友人が米軍基地での仕事経験のある業者を連れてきてくれた。とても簡単に組めて助かった。ちなみに、そのダクトの材料は日本製の亜鉛引き鋼板であった。


コメント一覧

1. Posted by dda40x   2008年01月17日 12:30
電車の樋のような部分冷たくて結露しやすいので、独立気泡のスポンジゴムが適すると思います。樋を完全に巻いてしまえば中に水蒸気がしみこみません。

断熱と断湿が同時に考えられないことが多く、それが原因となる結露が多いようです。日本のほとんどの住宅は、その辺を失敗しています。

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