2007年09月07日

X2F coupler

X2EX2Eの改良型がX2Fである。実質的には同じである。何が違うかということは、"Yard"誌85号、1954年12月22日発行に解説があった。

 「とにかくX2Eと全く同形で、押合面のすぐ后にDelayed uncoupling用のスプリングをはめる溝のついたものがX2F。」とある。

X2Fこの図をご覧になると、DUの様子がよく分かる。図解は、筆跡から判断すると伊藤剛氏である。

 ヒゲ状のバネがある。ピンがランプで引張られて広がった時に、ヒゲが相手の開放ピンを押すポジションに来るようになっているわけである。それにしても、DUについて、これほどまでに熱心に議論されていたことには驚嘆する。当時の日本でDUの必要性を感じていた人が一体何人いたのかは、興味深い。

 X2Fカプラは日本でも市販されていたし、開放ランプもあった。しかし、DUのためのヒゲ状バネはついぞ見たことがない。ということは日本で売っていたのは、事実上X2Eであったということになる。

 その後急速に進歩したケイディにより、X2E,X2Fは市場から駆逐されてしまった。

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