2007年09月01日

続 Monarch の自動連結器

Monarch Couplers モナークの連結器は、その名のとおり、王者として名声を恣(ほしいまま)にしていた。優れた連結性能で何も不満はないはずであった。しかし、開放ランプで自在に開放したいと考える人も増えていた。ヨーロッパの模型はほとんど自動開放が可能であった。後述のWalthersも自動開放を謳い文句にしていた。
 
 開放テコの作用点は3種用意され、Top Operating、Ramp Operating、Bottom Operatingがあった。ランプ方式の現物は手元にないが、後述のものと似ている。それぞれに、開放テコも発売されていた。ねじり剛性の高いピアノ線で出来ていて、調子よく作動する。
 
 写真の左端のみがDummy、その他はWorking Knuckle Couplerである。筆者はディーゼル電気機関車等の半固定編成の中間連結器はモナークに統一している。

 Monarch's new coupler 次いで、Model Die Casting社はこのような新型連結器を登場させた。今までのスプリング・ラッチをやめ、ナックルの奥に回転する斜面を設け、ナックルが閉じたときに、キイの重さでラッチが掛かるようにした。キィを押し上げれば、ナックルは自由に回転する。キィの下半分はホースのような形にしてぶら下げ、質量を稼いだ。キィの上半分は、上からのリンクで引っ張るような形にした。現在はRound Houseという名前になっているかもしれない。

 これでうまく作動すればよかったのだが、斜面の部分の摩擦が大きく、作動は不確実であった。ナックルが閉じているときに引っ張ると、キィに食い込んでしまい、なかなか外れなかったのだ。後述の減摩剤を塗っても、あまり改善されなかった。これは、ZAMAKという材質の限界でもあった。もっと硬い材料であれば、変形しにくいので、より滑りやすかったであろう。

 実物を模したタイプの可動ナックル型のカプラの進歩は、ここで止まる。これ以上は進歩させようがなかった。

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