2007年07月13日

出発時の注意

 機関士が列車を出発させるとき、逆転機を前進側に最大限傾ける。すると蒸気の消費量は最大となり、牽引力が最大となる。当然、排気量が増え、通風が凄まじく良くなる。火床を通過する空気量が増えるから、石炭が持ち上がろうとする。石炭は厚く撒いておかなければならない。しかしあまり長くこの状態を続けると、罐焚きが火床を維持することが出来ない。

 出発直後は、まだボイラーが完全には熱くなっていない。石炭もまだ完全に燃えている状態ではない。これを"Green Coal”と言う。(このGreenという語は、若葉という意味に近い。訳者註)、火室、レンガアーチ、クラウン・シートいずれもまだ十分には熱くなっていない。出発直後のレンガアーチはまだ淡い黄色をしている。2,3マイルも走ると耐熱レンガは灼熱する。融ける寸前の色だ。 

 このレンガアーチが十分に熱くならないと十分な蒸気を発生させることができない。それには多少時間が掛かるのだ。鍛冶屋が鉄を焼く温度よりもっと熱くなるまで待つ。

 機関士はスロットルを大きく開く必要はない。逆転機が前進最大になっているときスロットルが全開であると、機関車は動けなくなる。火床が吹飛ぶからだ。罐焚きの事を考えれば、スロットル開度は2/3までだ。それでも、あまり長くそれを続けてはいけない。逆転機を中立の方に少しずつ戻すのだ。圧力計が300ポンド(約21気圧)を指し続けていなければ、どうやったってどこへも行けはしないのだ。他機種ではこの数字は多少低い。

トラックバックURL

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
Categories
  • ライブドアブログ