2007年07月05日

続 第7線区

 Tomはローリンズで機関士の組合長をしていた。第44分会である。会社側が乗務距離の延長を申し入れてきた。何回かの話し合いの後、現在の乗務距離の二倍を越えないというところで妥結した。調停委員会の指示でもあった。その程度の距離なら良いだろうということになったのだ。

 しかし、組合側の主張としては、距離だけでなく、勤務体系や乗務時間についての条件をつけていた。そして、線区をまたいでの乗務が始まることになっていたのだ。

 ところが、機関士組合側の付帯条件が勝り、鉄道会社はなかなか線区をまたいでの乗務をせよとは言ってこなかった。多分より高い調停委員会に掛けなければならないことになるだろう。列車の乗務員はソルトレークからローリンズまで、6時間半の乗務をこなしている。

 無線による通信さえなければ、6時間半の乗務など簡単だ。Tomにとって、無線ほど腹の立つものはないと言う。無線が機関車に付くまでは、乗務はとても楽しかった。この意味は読者の皆さんにはなかなか分かるまい。

 無線さえなければ余分なことは考えなくてもよい。無線でうるさいことを言われたくはないのだ。昔は気楽だった。無線のように精神的負担の大きいものは要らない。まあ、これはTomの頭の中だけの問題かも知れないが…。

 ともかく、長距離の運転は出来るだろう。いま、組合員に無記名の投票をさせれば
線区をまたいだ乗務に反対する奴は少ないと思われる。


 
 


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