2007年06月19日

続 Back EMF

 それではパルス幅を短くして、パルスの回数をうんと増やすとどうなるだろうか。すると、モータから出る音は高周波になり、人間の耳に聞こえなくなる。

 その程度の高周波では、リアクトル(高周波成分を通しにくくするコイルと鉄心)の効果が大変大きくなる。小さなリアクトルとそれに合う平滑コンデンサを入れておけば、直流給電になる。これが完全直流デコーダであり、コアレスモータは無音で廻る。

 動力装置が高性能であれば、この種のデコーダは非常に実感的な動きを再現する。それには、低速での「つんのめり」がないことが必要である。もともと低電圧で超低速が可能な機関車であれば、まさに実物どおりの動きを示す。機関車にボール・ベアリングが装備されていれば、このような動きが可能になるのだ。

 Back EMFは人工的な効果を与えているので、発車時の「連結器が伸びて負荷が大きくなると機関車が止まりかける」といった情景を再現できない。筆者のレイアウトで86輌を牽き出す時の様子をビデオに撮り、アメリカの友人たちに見せたところ、「オウ、本物と同じ動きだ。それ頑張れ!」と応援していた。

 無音型デコーダをバックEMF方式にすることは難しい。バックEMFを測定するためにはある程度の時間が必要なので、給電をやめる時間が短い高周波タイプのデコーダでは困難だ。
 
 どうしてもやりたければ、モータに直結したタコ・ジェネレータあるいはフォト・インタラプタで回転数を常時測定して、別回路でフィードバックを掛けるしかない。大変高級な回路になり、もはや鉄道模型の領域を超えてしまうだろう。

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