2007年03月22日
Tomの家を再訪

Tomは1992年の5月に亡くなったそうだ。もう15年になる。彼の死の直前、死を覚悟した手紙とテープが届いた。それには、彼の手記を日本とアメリカで出版してくれるようにという依頼がしたためてあった。
今回の訪問はその確認であったが、意外なことにアメリカ国内での出版はできないということが判明した。ある大学の歴史学の研究室に、研究目的以外の出版を禁ずる旨記した契約で、手記の原本が寄贈されていることが分かった。これでは完全に埋もれてしまうことになる。
日本国内でのことは触れられていず、自由に出版できるので、いずれまともな出版社から出版したいとロレインに伝えた。
ロレインは前回の出版時には大変に喜び、5冊ほど差し上げた。日本語が読めないのでそのなかに多数あるミスプリントの件は気がついていなかった。実はこのようなわけでひどいミスプリントがあるのに、校正なしで出されてしまったと言うと、知らなければ良かったと言う顔をした。
近い将来、筆者の聞き書きと言う形でなら、アメリカで出版することができるかも知れない。最近、機関士の人生を描いた本がいくつか出版されるようになった。機関士以外の職種に光を当てたオムニバス形式の本も出ている。