2007年01月16日

規則違反

 マイナス30℃の中、列車は非常に急な坂を登らなければならない。その列車は重く、10マイル/時(16キロ/時)も出せない状況である。このままでは止まってしまう。止まったらもう動き出せない。

 そういうときには、"double the hill"という方法をとらざるを得ない。列車を二つに分け、半分引き上げておいて残りの半分を取りに帰るのだ。このとき閉塞信号は当然赤である。赤であれば、他の列車が来ることはない。しかし、赤で走っているのだから間違いなく規則違反である。

 これを鉄道会社側の人間が見ていれば、直ちにクビである。しかし、そんな雪嵐の中では周りに人は誰もいない。だからやってしまう。規則違反ではあるが、もっとも実効力ある方法である。

 これは駅間で行う。駅には人がいて報告されてしまう。ところどころにある工事用側線に入れてしまうのだ。

 機関士は自分の走る線区を完璧に憶えている。どこにどのくらいの長さの側線があるかは、憶えているのだ。Tomは"every inch of the rail"という言葉を頻繁に使った。線路のどの1インチでさえも憶えていると強調したのだ。
目をつぶっていても、音を聞いただけでどの線区のどの地点を走っているのかを当てることができると言った。

 当然、これは蒸気機関車の時代の話である。ディーゼルの時代にはこんなことは起こりえない。ディーゼル電気機関車は強力で、いかなる状況下でも重量列車を引き出すことができる。

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