2006年12月15日

続 地下室

 Bobのレイアウトではその後何回も保線には付き合ったが、とうとう、屋根裏のレイアウトはやめると言い始めた。不都合が多すぎて手間をかけるのがいやになったのだ。裏庭の地下を掘ると言う。

 「なあ、お前も日本に帰ったらレイアウトを作るだろ。絶対地下室にするべきだよ。多少金が掛かっても楽だぜ。」と言う。

 Bobの忠告を守って半地下のレイアウトを作った。確かに1年を通じて温度差は4度くらいのもので、保線などしたことがない。天井がやや低い(185cm)のは残念であったが、10cm深くするたびに乗用車一台分くらい余分に掛かるのであきらめた。背の高いアメリカ人が来るとかがんで入ってもらう。
アメリカの地下室はバスケットボールができるような深さにする家が多い。

 地下室を作るのは寒冷地では当然のようになっている。もともとは『凍上』と言う現象を防ぐためのものである。土が凍って家が持ち上げられないようにするのが目的であった。しかし、地下を機械室にして残りのスペースを子供部屋や娯楽室にしている例が多い。そこにレイアウトを作る人が多いわけだ。

 日本ではまず聞かないことだが、大陸では岩盤が固いので、地下に閉じ込められているラドンという気体が湧き出して来ることがある。ラドンは放射性の不活性元素で、地下のラジウムがα壊変してヘリウムとラドンになる。ヘリウムは分子が小さいのでさっさと逃げ出し、ラドンは残る。これがわき出してくるのだ。これを吸い込むと被爆する。日本は地盤が軟らかいので、脱け出したあとだから安心だ。

 余談だがこのヘリウムが抜けずに溜まっているところがある。そこを堀り抜けば、天然ガスに7%も含まれているヘリウムが取り出せる。それはオクラホマ州にある。そこでは、『世界一軽い貨物列車』が走っている。ヘリウム・タンカーだ。

 ちょうど我々がアメリカにいた頃、ラドンの湧出による被爆で肺ガンが急増したというニュースが流れた。借りていた我が家もラドン検出フィルムを買って一週間地下に置き、現像所に送った。結果は「痕跡なし」だったが、場合によっては「直ちに退去すべし」というのもあるだろう。

 日本ではラドン温泉というわけの分からないものもあるが、彼らは極端にラドンを忌避する。ちょうどその頃、ナショナル・ジオグラフィックという雑誌に、『日本人は放射性物質が好き』という記事が載った。友達がそれを見せに来て、冷やかした。
 
 その記事にはラドン温泉に浸かって嬉しそうな表情の老人が写っていた。これは国辱ものだ。そろそろこんな馬鹿なことはやめてもらいたい。ほとんど人間に害がない程度のものしか出ていないのだから、ラドンを標榜することはおかしなことだ。


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コメント一覧

1. Posted by Jackdaw   2006年12月17日 20:11
私も前々から、ラドン温泉なんてものがどうして認可されるのか謎だったのです。

到底、健康にいいとは思えないです。

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