2006年11月17日

押して動く機関車の実現

Model Railroader 指先で押しただけで動く機関車を実現するには、次の3つの条件がある。どの一つが欠けても不可能である。

 .灰▲譽好癲璽拭´■馨鬟Εーム ボールベアリング
 ”當未離泪哀優奪肇癲璽燭任蓮鉄心が吸いつけられているので動き出せない。
 ▲ヤ比は比較的小さくした。そうしないと押して動きにくくなるからだ。それには低回転モータを使うことが前提となる。
 ボールベアリングは当然のことである。しかし潤滑剤もまた大切だ。普通の潤滑油では、停止時に逆駆動すると、歯面が強く押し付けられ、極圧剤がなければ動き出せない。

 何台かの機関車にこのギヤを装備して、レイアウト上を走らせた。極めて快調であった。何かの手違いで電源が切れても急停車することはない。すなわち、列車の脱線事故が、ほとんど皆無となった。

 震災で亡くなった神戸の魚田真一郎氏に、「電源を切っても3mくらい惰行するよ。」と伝えると、「そんなん、あるわけないやろ。ホンマやったらフランス料理のフルコースをおごりますわ。」と言った。その週末、車で来た彼を仮設レイアウトに連れて行き、60両編成の貨車を牽いた走行を見せた。
 「エライことになりましたなあ。これで世界中がひっくり返りますわ。」と言った。当然、フランス料理を御馳走になった。

 祖父江欣平氏の工房で魚田氏の機関車を改造した。受け取った彼は喜んで、「ホンマに世界一の機関車ですねん!」と電話の向こうで叫んだ。

 これは特許を申請すべきか、ずいぶん考えた。当時、韓国をはじめとする新興国では不法行為が続発していた。たとえ特許を取得できても、海賊版が堂々と売られることになるだろうことは予想できた。特許防衛に手間をかけるのは現実的でない。

 多からぬ特許収入より、発表して名を残すべきである。という結論に達した。早速日・英文で原稿を書き、投稿した。

 「とれいん」誌には直接電話してページを空けて貰い、原稿と現物を送った。その記事は直ちに翌月号に載った。Model Railroader誌には3ヵ月後に載った。

その年の夏にミルウォーキーでNMRAのコンヴェンションがあった。それに出品しようということになった。

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コメント一覧

1. Posted by 森井義博   2006年11月17日 22:46
MR誌は1985年11月号ですね。
記事は読ませていただきました。
1990年代に入ってからですが、私も押して動く機関車を目指していくつか作ってみました。
井上豊氏の記事のとは違う、3つのパイプが車軸押えてギアと一緒に車輪が回るクラッチとか、モータのギアヘッドを使用して最終段をヘリカルギアで駆動する方式とかやってみましたが、結局、貴殿の作られたのと同じ構造のスパイクモデルのコースティングギアが最も調子が良かったです。
スムーズに動きます。
3条ウォームも外注で作ってもらったのですが、ギア比が減る関係もあり、まだ手付かずで置いたままになっています。
2. Posted by dda40x   2006年11月17日 23:53
押して動くウォームギヤの前に、クラッチは各種試しました。双方向ワンウェイ・クラッチは陸軍の手回し発電機にそれと同様のものがあったと、父が申しております。
祖父江欣平氏や井上豊氏の前に先人の工夫があったわけです。
クラッチというものはどうしても動作が不自然です。つながる瞬間のゴンという衝撃は許せません。
3条ウォームは単純な構造であるというところが最大の利点です。

コースティング・ギヤという名前は許せません。押して動く機構(free rolling drive)という名前を考案者が付けているのですから、尊重されるべきです。"coasting drive” というのはTenshodo製品やSamhongsa辺りから出てきた商品の名前で、3条ウォームとは違う製品のようです。ひとのものに勝手に間違った名前を付けるとは、呆れた話です。

 低回転高トルクモータが手に入リ易くなりました。3条ウォームの出番だと思います。スパイクモデルの製品は見たことがありません。相談も受けていません。ギヤ比はいくつでしょう。まともなものだといいのですが。
3. Posted by 森井義博   2006年11月19日 15:28
井上豊氏のクラッチは現物を見たことがないのでよくわかりませんが、私のクラッチはギアの回転でぎゅっと締まって動輪が回るようになっているので繋がる瞬間というのがありません。でも、下り坂で制御が効かないのが最大の欠点です。
スパイクモデルのは、おそらく韓国製を参考にしたのだと思いますが、2条ウォームで30:2の減速比となっています。
ウォームの両端には、スラストベアリングとラジアルベアリングが使われていて、ダイキャストのギアボックスに入っています。
元々1/80 13mmゲージ用に作られたものですが、1/87 12mmゲージで使用しており、さすがに惰行はあまりありませんが、走行状態は非常に良いです。
4. Posted by dda40x   2006年11月21日 21:33
そうですか。割切れる数字になっていましたか。
ちゃんと『互いに素』と書いておいたのですがね。割り切れると運が悪いときにはゴロゴロ音が出るでしょうね。
ギヤボックスの設計がラフな時はスラストベアリングを入れるのがコツです。きちんとした設計ならいりません。
5. Posted by 森井義博   2006年11月21日 23:00
アイドラーギアの歯数は奇数だと思っていたのですが、数えてみたら30枚でした。これは駄目ですね。
6. Posted by dda40x   2006年11月22日 00:30
拝見しました。確かに30枚です。
これを見て気のついたことを一つお知らせします。スラスト・ベアリングの取り付け方がおかしいですね。これではラジアル・ベアリングのインナー・レースがスラスト・ベアリングに当たります。何のためのスラストベアリングか分かりませんね。
7. Posted by がっちゃん   2009年05月19日 07:52
5 はじめまして。
いつも楽しみに記事を拝見させていただいてます。
実は今回勝手で恐縮ですがこの記事にリンクさせていただきました。
事後になり申し訳ありませんが、ご了承頂けますと嬉しく思います。
8. Posted by dda40x   2009年05月19日 10:00
がっちゃん様
リンクはご自由になさってください。
もともと、リンクの承諾を求めるというのは無意味な行為です。
発表しているものを「紹介するな」というのは矛盾していますから。

貴ブログの押して発電する機関車のギヤは、歯数が互いに素になっていますか。
以前見たものは割り切れるようになっていましたので、ひっかかる可能性があるように思い、心配しています。

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