2006年11月11日

軸受け

ball bearng 学生時代に、「軸受」という本を読んで愕然としたことがある。「軸受の厚さは、軸径の2.5倍必要である」と書いてあったからである。要するに油膜を形成するためにはそれだけの幅が必要だということだ。

 2mmの軸なら5mmの厚さ、3mmなら7.5mmの厚さが必要である。模型のどこにそんな軸受けがあるというのだ。

 当時私が見た限りにおいては、せいぜい1mm厚の板に穴をあけて軸を通し、油を注すという程度だ。これでは軸受けではない。

 ピボット軸受というものもあり、TMSには「油をさしてはいけない」とまで書いてあった。

 近くの時計屋の息子と仲が良かったので、時計職人のおじいさんに聞いてみた。答は、「軸受けで油を注さなくてもいいものなど無い。」ということであった。宝石を付けた軸受けでさえも、石油ベンジンで薄めた油を注す。ベンジンを揮発させると、薄い油の膜ができる。

 やはりピボットにも油を注すべきだと思い、時計に倣ってほんの少しの薄めた油をさしてみた。摩擦は1/3くらいになった。

 車軸が通る軸穴に厚い板を貼り重ね、穴をあけてリーマを通した。油をさしてみると、摩擦など無いかの如くするすると走った。

 しかし、軸箱のためのスペースは確保しにくい。ボールベアリングを入れたいと思った。そうすれば薄い軸箱ができる。近くにベアリングの代理店があり、ショウウィンドウを覗くと小さなベアリングがあった。価格を聞いて耳を疑った。とても高価であった。

 それから10年ほど経ち、ミニチュアベアリングの価格がかなり下がったことを新聞で知った。1つ250円くらいになっていた。蒸気機関車に使うと良さそうだと思い、まずテンダ台車の換装から始めた。素晴らしい性能に驚いた。普通の線路の上では停止させておくことは難しい。水準器代わりになるほど、よく転がった。手歯止めが必要だった。

 ついで、先従台車にも取り付けた。動軸については治具が無かったので外注した。すると、起動電流が1/2になった。要するにモータさえ廻れば、走るようになったわけだ。ここまで来ると、モータの性能が大きくかかわってくる。ブラシ圧力を調整し、軸受けの心が本当に出ているかを確認した。ギヤを溶剤で洗い、軽い油を入れて調節した。すると電流はさらに減少し1/4になった。

 低電流走行の可能性に気がついたのは、この瞬間である。

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