2006年10月28日

点接触の必要性

SUS303 RP25 RP25の車輪を実際にいろいろな曲線上で走らせてみて、どこが接触しているのかを望遠レンズで覗いてみた。明らかに、踏面とフランジの変曲点との二箇所で接触していることが分かった。

 上の写真は、使用済みRP25の拡大写真である。筆者のレイアウトで12年間殆ど毎日走らせたもので、硬いステンレスと云えども踏面が多少磨耗している。フランジにご注目あれ。

 明らかに、フィレットよりも先の部分が当たっている。すなわち2点接触である。2点での回転半径は異なるので、速度差が生じる。それは摩擦力として牽引力を減殺する。


SUS303 Low-D 下の写真は筆者の低抵抗(Low-D)車輪である。10年間の走行でも、フランジに全く磨耗の痕が見られない。フィレット部はかなりよく当たっているらしく、光っている。踏面の磨耗は同様である。この写真は車輪の接触が1点であることを裏付けている。これを見れば、フランジの高さはもう少し低くても良いことが分かる。

 一昨日の写真でもお判りのように、Low-D車輪のホイールゲージは、RP25よりわずかに広い。すなわち「ユルミ」を少なくしている。これでもS-4規格のフログを何の問題もなく通過する。

 フランジの厚みもわずかに少ないので、やる気になればフログのフランジウェイを狭くすることもできる。そのとき、ガードレイルのほうのフランジウェイを広くする必要が生じる。

 NMRAのフログの規格はあまりにも古い。古い車両を通す必要から古い規格を温存している。筆者の場合、すべての車輌の車輪を取り替えたので、より狭いフランジウェイのフログを採用できた。持込み者にはあらかじめお断りして、所定の車検を行ってからの入線をお願いしている。もっとも、筆者の友人は、殆どが新開発のLow-D車輪を採用しているので、問題が起こることは無い。
 車検をすると言ったら、「失礼だ」と怒った方が過去に一人いらした。その方は博物館ができるほどの日米欧の雑多なコレクションをお持ちの方だ。過去にご自慢の車輛を持って来たが、車輪が油でべとべとであった。また、ギヤボックスがないものも多かった。油を撒き散らす車輌は入線をお断りしている。牽引力を大きく損ない、レイルも車輌も汚れるからである。
 どちらが失礼なのだろうか。これはマナーの問題である。

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コメント一覧

1. Posted by すごいです   2006年10月28日 13:52
感動しています。RP25が最高のものだと信じていました。いや、信じ込まされていました。
より優れたものがあると信じて挑戦し、実現するプロセスに感動しました。
世界の頂点に立てると思います。アメリカの規格委員会に異議申し立てができますね。

2. Posted by ina   2006年10月28日 22:22
車輪の断面形状に無頓着な製品が多いので、このあたりの考え方についての考察はとても有益だと思います。
フィレットのRがほとんど無いような車輪が臆面もなく売られている現実があるので、とても悩ましい部分です。フランジ先端、特に内側のRもかなりあやしいものがあります。
ディテールなどより最も重要な基本なのに、見過ごされる事例が多いことが、現在の日本の模型界の技術水準なのでしょうか。
3. Posted by harashima   2006年10月29日 10:10
私のリクエストに応えていただき、ありがとうございます。
10年の研究結果が強く物語っていますね。
4. Posted by dda40x   2006年10月29日 22:40
皆さんコメントありがとうございます。
Model Railroader11月号を見ても、新製品の紹介で”RP25の車輪をつけている”と書いてあります。良い物として紹介されていますね。
機関車はRP25でもかまわないと思います。フランジが引掛かれば、牽引力が多少増すかも知れませんしね。
貨車、客車には適さないのは一目瞭然です。

harashimaさん、次のリクエストをお願いします。 
5. Posted by harashima   2006年10月30日 20:58
では、お言葉に甘えて。
線路はなぜどのように汚れるのか理屈がありますでしょうか。
汚れに関してアナログとDCCの違いがよくわかりません。
6. Posted by dda40x   2006年10月31日 09:33
harashimaさん、リクエストありがとうございます。
 この件に関しては、研究中です。予防方法、対症療法はあるのですが、原因は今ひとつはっきりしませんね。シンクロスコープをつないで波形を見ています。多少汚れたレール上ではある閾値に到達すると、導通が始まる様子がよくわかります。
 要するにその閾値をどう下げるかしかないでしょうね。サイン波だと変化率が小さいのと、低速では極大値が小さくもなるので、低速での汚れが減るものと考えています。高速で走る分には汚れは一緒ですから。

 いずれ取り上げさせていただきます。他の分野ではいかがでしょう。
7. Posted by harashima   2006年11月02日 00:33
特にリクエストしなくてもどれも大変参考になりますが、私は化学に弱いのでその方面を楽しみにしています。

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