2006年10月09日

錆が少ないわけ

8d936467.jpg アメリカで生活し始めた頃、日本と違う点を一番感じたのは錆が少ないということだ。 それにはいくつかのファクタがある。順に挙げてみよう。
 .撻鵐の使用量と質が違うこと。
 ⊆承い少ないこと。
 K瓢処理が当然のように行われていること。
 こご澆ら遠いこと。


 .撻鵐はとにかく安く、塗り方も工夫されている。当時ロ−ラ刷毛というものは日本では見たことがなかった。家庭用の吹付け機(しかもエアレス方式)が安く売られていた。水性エマルションペイントが当然のように安く売られ、しかも隠蔽力がよい顔料と耐久性のあるバインダ(要するに固まる油のこと)が組合わされている。私自身ペンキ塗りは好きで実家の手すりや塀などを塗ったことが多々あるが、耐久性が全くなかった。それに比べてアメリカのペンキの塗りやすく、長持ちすることは驚異であった。よく友達の家のペンキ塗りを手伝った。

 確かに湿気は少ない。しかし屋外のものは、ペンキを塗らなければならない。室内のものは全く錆びない。手を触れると、掌の汗の塩分が付き、そこだけ錆びる。模型のレイルも鉄製のものが多いが全く錆びない。

 0 ̄瑤瓩辰の使用量が極端に多い。当時日本から輸出された自動車は床が錆びるというクレームが多かった。高速道路に塩をまくことが当時の日本の限られた高速道路ではほとんどなかったので、経験できなかったからだ。米国北東部では、冬季の塩の消費量はすさまじい量だ。塩化物イオンは鉄の表面の酸化膜に穴を開け、そこからの腐蝕を容易にする。鉄はもともと酸化されやすく、ほんのわずかではあるが不働態化している。塩がそれを破るのだ。
 日本の自動車産業は鋼板に片方だけ亜鉛めっきすることを始めた。しかもめっきしてから加熱し、表面だけではなくある程度まで亜鉛を浸透させるという離れ業をやってのけたのである。あたかも冷たいパンにバタを塗り、トースタで焼いて滲みこませる如く。これが大成功を収め、問題の多かったガソリンタンク内側にも採用された。その結果、日本製の車の燃料系統のつまりは、ほとんどなくなった。

 また、亜鉛微粒子を含む防錆下塗りペイントが、どこでも入手可能なことが大きな要因の一つであろう。屋外で使うものは必ずこれを塗ってから上塗り塗装するのが常識となっている。

 い海譴楼娚阿斑里蕕譴討い覆い海箸任△襦3ご澆ら約100kmまでは、海水のしぶきに含まれる塩が風に乗って飛んでいく。日本で海岸線から100km以上のところは長野県の一部だけである。すなわち、日本ではどこにいても鉄は錆びることになる。
 この塩の微粒子はどこにでも入り込み付着する。それは水蒸気を集め、水溶液となって鉄の腐蝕に参加する。したがってアメリカの内陸部、すなわち大半の地域では、室内の鉄は錆びない。
 私はレイアウトを作るに当たって、風が入らないように気密な部屋を作り、エアコンで湿度を40%台に保っている。おかげで鉄レイルは全く錆びない。
 
 写真は工事中のレイアウトの一部である。鉄レイルで出来たポイントの様子をご覧いただきたい。ガードレイルは、しばらく屋外に放置し、少し錆びさせて取り付けてある。

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コメント一覧

1. Posted by 愛読者   2006年10月09日 07:31
おもしろい話題を取り上げていただき、毎日楽しみにしてます。どんなお仕事をされている方なのでしょうか。いつも友達と話しています。

2. Posted by 浮津 信一朗   2006年10月09日 20:57
電触に無理解な話は私にも覚えがあります。
また水中亜鉛板交換の話で恐縮ですが、普通亜鉛板は船体に熔接された鉄ボルトにナットで取り付けられています。
ところがナットにステンレスを使っている事例がたびたびありました。こうなるとボルトの方が肉やせするほど腐食しておりまして外すのに往生したものです。
一方、鉄のナットを使っている方は黒ずんでいるだけで簡単に外せました。現場でこれを説明してもなかなか分かってもらえなかった思い出があります。
3. Posted by dda40x   2006年10月10日 07:41
面白いお話を伺いました。亜鉛に密着しているステンレスでもその廻りにある鉄を腐蝕させるのですね。
 
JRの線路設備には亜鉛めっきした材料にステンレスのバンド、ネジなどが接触した状態で雨ざらしになっています。
これは亜鉛の消耗をかなり促進しますね。
4. Posted by モッチー   2006年10月14日 10:32
幼少の頃から、海岸に面した場所で暮していましたが、錆が生じる理由として、このブログに書かれているような理由があるとは感じていませんでした。
両親が「潮風は物が錆びる」と言っていたのは、あながち間違いではなかったということでしょう。子供ながらに、「潮風じゃなかったら錆びないのか」と疑問だったのを思い出しました。
現在、信州の山の中で暮らすようになり、物が錆びないことに驚いています。錆びないというよりは、錆びにくい程度でしょうか。

日常生活で実感するぐらい、物が錆びていくスピードは明らかに遅いです。



5. Posted by dda40x   2006年10月14日 17:47
モッチー様
海岸からの距離が50キロあるとかなり錆びにくいと感じます。文献によると80キロまでは風向きで錆び方が変化するそうです。
大陸の内部ではほとんど塩の核を発見できません。鉄道のレールの側面が、いつまでも製鉄所から出てきたときの紫がかった黒皮をかぶった状態で存在します。

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