2006年10月08日

Oh, my Gosh!

b0ecd1b3.jpg  "Oh, my Gosh."は、"Oh, my God."の変化した形で俗語である。驚いた時に発する。
 
 しばらく漬けて置くとこうなる。ステンレスのせいで、鉄が錆びやすくなっているのだ。あとは細いドリルでほじくってやれば終了する。

 一般論だが、日本でのステンレスの使い方は、かなり出鱈目である。周りのことを考えずに部分的にステンレスが使われているので、ステンレスは生き残るが、その周辺の鋼はたちまち錆びて消滅する。よくあるのは、スチール製ドアのちょうつがいとドアノブだけがステンレス製という例だ。ステンレスの周りだけ、ががたがたに錆びている。以前住んでいたマンションの階段室のドアがそれで、台風のときにねじ切れて飛んだ。事前に警告していたのだが、管理会社が無能で理解できなかったのだ。

 筆者が家を建てた時も、事前の注意にもかかわらず、水道屋がステンレスで出来た温水器を鉄管で配管して行った。「直ちに取替えに来い。」と言うと、「行きます。」と何度も言うのだがついに来なかった。けしからぬ話だ。その後、その水道屋は倒産したらしい。バチが当たった様だ。
 
 5年も経っていたので、パイプレンチで自分で外して見て驚いた。管の厚みの半分以上が腐蝕している。
Oh, my Gosh! あと3年位で破裂するところであった。

 鉄道車両はステンレス製のものもある。鋼製台枠の上に車体を載せているので、台枠が錆びやすくなる。浮かして絶縁するか、犠牲電極をたくさん取り付けるしかない。船舶もステンレスの推進軸を使うことがあるので、周りには犠牲用の亜鉛ビレットを打ち付けてある。

 大型トラックにステンレスの飾りを多用する人たちがいる。いわゆる「デコトラ」である。表面はきれいだが、その下はぐずぐずに錆びている場合がある。

 住宅にはステンレスが多用されているが、施工者に知識がないので、鋼材とステンレスが接触している場合が多い。ニューヨークのクライスラー・ビルステンレスのドームは絶縁して浮かしてあるそうだ。1930年代から、既にステンレスは周りの接触している鉄の腐蝕を速くすることが、アメリカでは知られていたのだろう。

 翻って、日本の話に戻る。近くの駅に、ステンレスの板を普通のボルトで締めた箇所がある。風雨に晒されてボルトは急速に錆びていく。3年位でボルトは消滅する。ステンレス板が風でひらひらするようになると、また新たにボルトで締める。これを繰り返している。根本的に駄目である。注意して差し上げたのだが、理解できないようだ。鉄道設備にはこのような箇所が目立つ。

 さらに気になるのは東海道新幹線駅プラットホームの柱だ。鋼材で作ってステンレスが巻いてある。絶縁して浮かしてあるだろうか。次の大地震がくればその結果が出る。

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コメント一覧

1. Posted by ina   2006年10月08日 10:00
こんにちは。はじめまして。お噂はかねがねN氏からも伺っております。
ステンの件、電蝕について無知な業者が多いのは同感です。模型以外の趣味で船を造ったりするので、電蝕に関してはかなり神経質になる部分だと思っています。
模型に関しても最近ステンのエッチングを無意味に使うメーカーが出てきて、やや危惧する部分があります。また、ステンは内部ひずみが大きいのと、熱での収縮が大きくて使用はそれなりに考えないとならない素材だと感じておりました。最近作った12mmのEF58も飾り帯がステンで・・水につけるわけではないからどうかなと思っておりますが・・・
何年かすれば答えが出るでしょう。今後ともよろしくお願いします。
2. Posted by RAILTRUCK   2006年10月08日 12:18
いつも興味深い話題をありがとうございます。outhouseはすぐ分りましたが(笑)
自作派の端くれとしてはトライしたいものもあるのですが腕と実行力のほうが伴わなくて・・・(汗)
この金属の錆び易さの違いはむかし暗記させられたイオン化傾向によるものですね。
3. Posted by dda40x   2006年10月08日 20:40
inaさん、RAILTRUCKさん、今晩は。
この手のネタを模型談義に入れることは多少のためらいがありましたが、お二方以外からもメールを戴いたりして、望外の喜びです。

アメリカで水道部品屋に材料を買いに行くと、銅管と鉄管をつなぐ時には絶縁継ぎ手を入れよ、とうるさく教えてくれます。ステンレスは銅より電位が高いということも必ず言います。それと比べて、日本の水道屋のレベルの低さには悲しくなります。簡単に言えばRAILTRUCK様のおっしゃるイオン化傾向です。

高校の化学の教師は何を教えているのだろうと考えてしまいます。知識は使えてこそ知識であり、試験のための知識ではないはずなのに。
4. Posted by 浮津 信一朗   2006年10月08日 23:48
私も電蝕では苦い経験があります。
水中カメラ用のアームやブラケットを自作しましたが、材料の入手しやすさからアルミ材を多用し、これをSUSネジで組み立てて海水中で使用すると激しく腐蝕します。うっかり手入れを怠るとネジが固着して分解不能になります。
結局同じアルミネジに交換して解決しましたが海水は理想的な電解液なのを実感しました。
5. Posted by dda40x   2006年10月09日 00:28
浮津さんコメントありがとうございます。
アルミは純度の高いアルミニウムを使われましたか。ジュラルミンはそれだけでも海水中で大変よく腐蝕します。
昔、私の父が申しますには、水上機のフロートは海水に当たるところだけは、純アルミを張っていたそうです。リベットもそこだけ純アルミだったそうで、電蝕は深刻な問題だったようです。
6. Posted by skt48   2006年12月16日 06:49
ステンレスの錆について、これは昔の大工さん達の間では「もらい錆」という言葉でよく知られていたように記憶しています。といっても子供の頃の記憶ですから30〜40年も前のことですが。また、たしかに学校の科学の教師からもこの言葉を聞いたこともあるように思います。現在のプロの間でその知識が消えかけているというのは、ちょっと信じられません。教育の過程から電位差による腐食についての知識が抜け落ちてしまったのでしょうか?

追記:もらい錆びはステンレスそのものが錆びることを言う様ですが、鉄分がステンレスに接触して置かれていた場合、急速に鉄が錆び、その錆がステンレスにも食い込んで腐食するのだということを言っていたように思います。
7. Posted by dda40x   2006年12月17日 18:51
skt48さん はじめまして。コメントありがとうございます。
もらい錆びというのは専門用語ではないので、いくつかの意味があるようです。

例えばステンレスのタンクに鉄板が落ちていた場合、その鉄板の下は、鉄が錆びることにより、極度の酸素不足になります。するとステンレスを安定化させている酸化被膜がなくなり、腐蝕を生じます。

ステンレスというものはその表面が酸素によって酸化されていることにより安定化されます。その酸素が流れてこないとまずいのです。ステンレス板を重ねて使ってもその隙間が狭いと腐蝕します。一般には40ミクロンと言います。 
8. Posted by 佐々木精一   2010年07月01日 03:56
いささか前の事ですが、伯母が亡くなり葬儀にも出て、その後に墓参にも出掛けました。従姉の家の墓は我が家の墓と異なり新しいので、卒塔婆立てがステンレス製でした。そのステンレス製の卒塔婆立てを組んでいるボルトはステンレスではなく鉄で、さび始めていました。亡き伯母のためにも従姉のためにもステンレス製のボルトを用意しました。ですが、従姉や田舎の石屋に電蝕を理解させるのは労の要る事でした。
寺院建築の研究や写真撮影をする機会に、墓地の様子を目にしますが、ステンレスと鉄の組合せの卒塔婆立てが幾らでも在るのです。まるで業者が修理代を稼ぐ為に、そのようにしているかのようです。
私は、寺院と言うものは長い時間の中での安らぎを得るものだと思うのですが、世間と言うものは、それを許さないようです。

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