2021年10月

2021年10月31日

GG1の駆動装置

 S氏が来てくれたので、今後の予定を話し合った。

 懸案のGG1を完成させねばならない。車体と台車枠を提供してくれたDennisが「早く作れよ。」とつっついてくるので、なんとか今年度中には走るようにしたい。  

GG1 driver centerquill drive casting 問題は車輪である。Φ30の車輪を提供してくれたが、あまり実感的でない。この種のクイル駆動の車輪はスポークに相当する部分が外側に出ているべきなのだ。それがタイヤ面と同一なので、実感がない。
 ロストワックス部を作り直そうかと思っていたところに、Φ30のLow-D車輪がいくつか出てきた。これは土屋氏の希望で作ったものの残りである。輪心部は平面なので、そこに3Dプリントのレリーフを貼り付ければ簡単である。 

 Low-Dは摩擦が少ないが、客車10輛を牽く程度の負荷なら、問題はない。客車はブラス製の Congressional である。1輌1.5 kgほどもある重い車輌だが、軸受にはボールベアリングが入っているからだ。

twin-motor GG1は、25ヘルツの交流11000 Vで走る機関車である。整流装置は持たず、交流をモータに流している。そのための低周波数である。
 モータは385馬力の小さなものを12台積み、それらはクイル駆動で動輪を動かす。すなわち1軸2モータである。実は当初それを作ろうと思っていたのだ。本当に作動する駆動方式(実物通りでない方式)も計画に入っていたが、牽引力を考えると難しかった。スリップが1軸でも起これば、牽き出しは難しい。これも、3条ウォームによる全軸連動方式になる。

 1974年に筆者は、現役時代のGG1を見ている。すでにAmtrak塗装になり、侘びしい姿であった。通勤列車を牽いていた。

 古いTrain誌に記事があり、興味深い話が沢山ある。  

2021年10月29日

EF58の先台車

lead truck S氏に3Dプリントの作成をお願いしていたが、設計が終わり、先台車が納品された。こういうものは樹脂成形に限る。
 というのは、Oゲージでは先台車枠を広く作らざるを得ないからだ。デッキのハシゴが開き過ぎて、実感的でない。 これを解決するには、接触しても短絡の心配のない樹脂で、なるべく台車枠を狭く作ることだ。そして、デッキのハシゴに関節を付けて、押し上げられるようにする。半径2800 mmの曲線上では、ほんの少しはね上げられる程度にできる。よその線路には持ち出さないので、十分である。

 昔のOゲージを、博物館の線路に適合させるだけだから、難しい工作をする必要もない。伝動装置は3条ウォームの全軸駆動で、モータ軸からはチェインで下げる。もちろん前後の台車は連動し、牽引力を稼ぐ


2021年10月27日

続 帯板押さえジグ

soldering jigs 2 このジグは高さごとに各種作っておく。簡単に作れる。実は最初、寸法を調節できるものを作ったが、使用中にネジが緩んで狂ったり、大きくなってしまって邪魔であった。ロクなことはない。専用のものを沢山持っていれば良いことである。必要があればさらに作れば良い。今回はハンダ付けで作ったが、フライスで切り出すと、微妙な寸法のものが簡単にできる。

 先回の図で示したように、ジグの水平が保たれるように、小さなスペイサを付けておくことが大切だ。これがないと引っかかってうまく滑らない。

 三角形の滑り子の形に興味のある方が多いが、これには他意はない。たまたまちょうど良い厚みの小片があったので使っただけである。

 この種の滑らせながら使うジグは、とても便利である。ただし、台をしっかり作って、多少力を入れられるようにしておくのがミソである。この種のジグ用の合板は、数cm幅に細く切ったものを用意してあるので、クラブ員が取りに来る。

soldering finished ハンダ付けが速く行われるということは、失敗が少ないということである。注意力を長い時間持続させるのは難しいが、15秒程度なら、可能である。その間、息を止めている。
 仕上がりはこの程度だ。はみ出しているのは、予めハンダめっきしたときの余剰部分である。 円盤の円筒面で押していて、帯板の表面には全く傷はつかない。電圧が低いと、電流密度を上げるために角で押さないと、ハンダが付かない。これをやると帯板に傷がつく事がある。 

2021年10月25日

帯板押さえジグ

 帯板を正確に保持してハンダ付けするには、簡単なジグが必要である。また保持台も必要である。

soldering setup 合板を直角に組み合わせて、全体を保持することにする。これは、ある程度重いほうが安定する。ハンダ付けする範囲を少し持ち上げるために、木の薄板を貼る。こうすることによってワーク全体が持ち上がり、手前に少し隙間ができる。その薄板は6 mm厚である。後ろの銀色の壁は、3台の空気清浄機である。バッタ屋で手に入れたものや、戴きものだ。これだけ並べると、効果は絶大である。

sliding jig このジグはワークの手前をスライドする。奥に押し付けながら、ずらすのである。三角板は1.2 mm厚である。帯板を軽く押さえながらスライドするためには、裏に帯板のガイドが必要である。帯板の厚さの分だけ全体が持ち上がる必要があるので、2つのガイド以外に、もう一つ同じ厚さのものを貼って置かねばならない。

sliding jig 2 裏はこの様になっている。手前のが斜めになっているのは、特に理由はない。とにかく同じ厚さの板(スペイサ)が付いていればよいだけである。



belt soldering guide このジグを、向こう(この図では左へ)に押し付けながらずらし、ローラがその後を付いていくのだ。あっという間の作業である。 

2021年10月23日

続 炭素円盤によるハンダ付け

 炭素円盤はある程度の半径があるので、普通の炭素棒に比べると炭素の中を電流が流れて行く距離が大きい。すなわち抵抗が大きく、電流が少ない。赤熱しにくいから、電圧を少し上げる必要がある。1次側に120 V 程度掛けると調子が良い。

 アース線をワークにつなぐ。クリップでは接触面積が小さいので熱くなってしまう。それだけ効率が下がる。複数の方法でアース線をつなぐ。厚板をネジで締めるのが一番良い。

carbon roller soldering ハンダめっきをしておいて、帯板を載せ、ローラを転がせば良い。接触面が熱くなり、あっという間に隙間のないハンダ付けが出来る。この時、帯板の位置を正確に決めねばならないが、それは簡単なジグを用意すれば良い。ローラを転がす速度は、毎秒 1 cm ほどである。写真はAM氏の撮影だ。

 後ろに見えるフラックスの瓶に注目されたい。この瓶には塩化亜鉛の飽和水溶液が入っている。倒れると中身が流れ出し、目も当てられない状態になるだろう。転ばない構造にしておけば良いのだ。flux bottle
 薄いブラスの板で作った帯を作る。この帯は、瓶にきっちりはまる大きさにするのがミソである。L金具で少し持ち上げて留め、ネジで固定しただけである。こうしておけば、まず事故はなくなる。

 飽和水溶液を用いると、ピチピチと飛ばなくなるから掃除も楽で良い。

2021年10月21日

炭素円盤によるハンダ付け

 carbon disk 方式の動画を撮らねばならない。その題材を何にしようかと迷っていたところ、長老のH氏が、
「近鉄の2200の古いのがある。誰が作ったのかは知らないが、ハンダ付けがひどく下手くそだ。これを機会に完璧なハンダ付けをしてくれないか。」
と言う。

 うっかりその話に乗ってしまって、大変な事になったと気が付いた。これは昭和20年代に大阪の模型屋が出していたキットである。以前にも話題に出したが、筆者は一編成5輛を組んだことがある。それは是非にという人があって、引き取られて行った。好きな電車であるから再度作ってみたいという気持ちがあった。

2200 今回の電車は一般の趣味人が組んで、色を塗ったものだ。出来は良いとは言えない。ハンダ付けが稚拙で、隙間だらけである。シルもヘッダもチョン付けで、その隙間に塗料を押し込んである。ブレーキ・フルードに2週間も漬けたが、取り切れない。
 さらにラッカ・シンナで3回洗ったが、塗料が取れない。細いバーナで炙ってハンダを融かしながら帯板を外した。それをまたラッカ・シンナで洗ったが、完全には取れない。最終的にはヤスリとスティール・ウルで磨かねばならない。

 そうこうしているうちに、「炭素円盤によるハンダ付けの実際を動画に撮れ」と言って来た。首領の指示なので、やるしかないが、さすがにこの2200を再生する場面を見せるのは、難しい。あまりにも材料が良くない。側板の平面性がないのだ。窓の縦の柱の細さも気になる。本物はもっと太く、窓は細い。 

2021年10月19日

怪しいボールベアリング

UP express 貨物列車を走行させている時に、ある貨車からキーコーと金属音がすることに気が付いた。すわ、ホット・ボックス(軸箱の油切れで、軸受が焼け切れること)を疑い、列車から外した。ばらして、じっくり見た。

 驚いたことに、それにはボールベアリングが装着されている。Lobaughの台車枠に、座グリをして、ボールベアリングを入れたのだ。車輪は当然Low-Dだ。そんな音などするはずがないのである。

 裏返して車輪を廻すと4軸とも、キリキリと音がする。信じられない話だ。ばらしてから、ボールベアリングそのものに軸を通して廻してみると、ガタガタと振れる。また、ガリガリとひっかかる。このベアリングは友人から、
「すごく安いけど、十分な性能だから」
と言われて買ったものであることを思い出した。
 当時、新しく改造した機関車のテンダに入れたのだ。驚いたことにそのテンダから異音が発生した。ジャラジャラという音だ。すぐにばらしてベアリングを外して廃棄した。残りの数十個も捨てたが、10個ほどは行くえ不明であった。それがこうして見つかったわけだ。

 見かけは普通の両シールド・ボールベアリングの形をしているが、時々回らないものもある。切り粉が入っているのだ。溶剤中で振り洗いすると、なにかが出てくる。最低だ。
 洗った後、グリスを薄めて漬けておき、溶剤を飛ばすと少しは使えるらしい。しかし、使い続けることは無理だろう。一体どのような用途向けに作られたものなのだろうか。役に立たないことは明白だ。製作は資源と時間の無駄である。
 詳しくは知らないが、中国製だと聞いた。 

2021年10月17日

続 マキタ・スライド丸鋸の安全部品

Makita LS1012 新型機のカヴァを外してみると、なんと旧型機と同じ形の部品でつながっているではないか。嵌め替えができるかもしれないと思い、やってみたら全く問題なく作動した。旧型機ではオレンジ部分が初めから無い設計であった。バネで戻していたが、新型の部品をはめると、より重くなっているので、自重で下がりやすく、都合が良い。(この写真は新型)

 営業所で聞いたときには、「供給打ち切りで部品がない」の一点張りで、取り付く島もない状態であったが、「簡単に解決できた」とメイルを送ると、営業所長が来て詫びるとともに礼を言った。
「驚きました。まさか嵌るとは思いませんでした。この方法は使えますね。」
と言う。マキタの本社にもメイルを送り、このことを知らせた。全国の営業所に、
「古い機種の壊れたカヴァを、新型の部品で交換できます。」
という掲示を出すように求めた。わずか1000円弱で買えて、今までよりずっと調子の良いカヴァである。

 機番が変わると、共通点はないと思ってしまうのだろう。しかし設計者は、新型になっても使える構造はそのまま使いたいはずだ。今回は見かけも変わっていたので、共通使用ができるとは思わなかったのも、多少は理解できる。しかし、労働災害を防ぐという観点から見ると、古い機械を使っている大工も多いだろうから、少しは頭を使うべきであった。

 この道具は、正確に木材を直角に切るときには不可欠であるから、クラブの会員が使いに来る。鋸刃は常に目立てに出して、切れ味を最高に保っている。あまりにも簡単に正確な仕事ができるので皆驚く。筆者の木製の貨車は、全てこれで直角を出している。

 下手な道具で悩むより、良い道具を持ちたい。最近は旧形式がヤフオクなどで非常に安く手に入る。刃は、新品を買うと極めて高い。目立てに出すべきである。近くにお値打ちにやってくれるところがあるので、頻繁に出している。鋭い刃で切ると、かんなを掛けたようにツルツルになる。

 引金から手を離すと、自動ブレーキが掛かって安全だが、ブレーキの効きが甘くなったときは、カーボンブラシの摩耗である。取替部品がある。似た部品をヤスリで削ってサイズを合わせて使ったことがあるが、問題はなかった。 


2021年10月15日

マキタ・スライド丸鋸の安全部品

 sliding compound miter sawと言うらしい。1980年代に生まれた木工機である。

 それまでは、垂直に立った軸に直角のアームがついて、その腕にレイルがあって鋸刃が水平移動するものしかなかった。アームを廻せば斜め切りが出来る上に、鋸刃を傾けることも可能で、便利な道具であったが、持ち運びは不便で、重かった。それは、radial arm sawと呼ばれた。
 アメリカではよく使わせて貰い、便利なものなので、それを買おうと思っていた。そこに、このコンパクトなスライド・ソウが売り出された。日立とマキタから出た。小さくて軽いが、幅の広い材を一発切断できるばかりか、鋸刃を傾けることができるので便利である。ラジアル・アーム・ソウには負けない性能を持っていたので、アメリカでは大人気であった。営業所が近くにあったのでマキタを買った。

Makita LS1011 家を建てるときには大いに活躍し、その大工にこの道具を貸したので、都合3軒建てることに貢献したことになる。その後、塀を作り、デッキを整備した。自宅のレイアウトの建設、家の増築その他に大活躍をした。ところが使い過ぎて透明な保護カヴァが疲労して欠け、危ない状態になった。緑の部分が欠けてなくなってしまい、そこは握りに近いので危なくて使えない。注意力が低下すると指が無くなる可能性があったので、使用を中止し、新型機を手に入れた。新型は更に性能が向上し、使いやすくなっていて、博物館建設に大活躍した。

 旧型機の安全カヴァが手に入らないかと営業所に持っていったが、2008年に部品供給が終了して、修理不能だと言う。それは仕方がないが、この部分にカヴァがないのは、現在は違法らしい。安全基準を満たさないから、建設現場では使ってはいけないのだ。しかし、本体は全くヘタっていないので、もう少し使いたい。

 写真の下にあるバネは、当初のカヴァの復元バネだ。押し切るときはリンクで押されて開き、戻すと強制的に降りて閉まるようになっていた。

2021年10月13日

ピアノ博物館

 四日市の山奥に湯の山温泉駅がある。電車の終点からさらに 500 mほど先に、その博物館があった。元はホテルか保養所だったのだろう。その建物を活用して、調律師の皆さんが中心になって運営しているようだ。NPO法人格を取得している。
 収蔵しているピアノはかなり古いものが多く、日本でお目にかかるとは思わなかった種類のものが沢山ある。いわゆるグランドピアノの前の時代の箱型ピアノは珍しい。しかも木製フレイムのものがあるのには驚いた。

 アメリカで沢山のピアノを見、触ってきた。木製フレイムでは狂ってしまう。湿度の影響をかなり受けるから日本では使いづらいと思っていた。鋳鉄製フレイムが可能になって、初めて安定した音程を得ることができるようになったのだ。筆者はアメリカ製のピアノも持っていたが、日本での保守はなかなか大変で、欲しい方に譲り、現在はヤマハになってしまった。音程が保たれるのはありがたい。これは日本製ならではである。 

triple stage この博物館の収蔵品で、筆者が一番興味があったのは、この3段に弦が張ってあるアップライトピアノであった。現代のピアノはすべて2段である。最初は1段であった。弦の張力が偏るので、交差させて2段にすると具合がよく、コンパクトになる。これは3段で更にコンパクトにしたのだろうが、スペイスの利用法ではまだ改良の余地があるように思われた。

backshopsquare piano この博物館のbackshopには、かなりの古いピアノが修復途上にあった。KB氏のことを持ち出すと、「あのあと、模型の汽車の博物館に行くって、かなり急いで行かれましたよ。」という返事が返ってきた。
「その博物館を作っている張本人です。」と名乗ると、とても驚き、是非見たいとのことであった。

 KB氏を案内して来られたビデオ作家のK氏は、
「工房でピアノの部品を作っているのを見たが、あれはdda40x君がジグを作ってあげれば、かなり省力化できるよ。」
と言う。木工、金工では、お手伝いできることがあるかもしれない。

2021年10月11日

来客

visitors 四日市の椙山氏の仲間であったKB氏が来訪された(写真中)。 氏は四日市出身のピアニストで東京藝大の先生であった。1960年から1964年までドイツに留学されたので、そのことは椙山氏から教えて戴いていた。直接お会いすることは長らくなかったが、その人となりは十分にお聞きしていたので、数年前に初めてお会いした時には、懐かしさを感じるほどであった。
 小海線沿いの別荘にGゲージの屋外レイアウトをお持ちで、土屋氏の機関車を持って伺ったこともある。

 四日市郊外にピアノの博物館ができるので、その関連でいらしたのだ。ビデオ作家のK氏から連絡があり、当博物館見学を希望された。

 お話が非常に面白く、あっという間に予定時間が過ぎた。SONYの社長、会長だった大賀典雄氏とはドイツで仲良くしていたという。大賀氏は船でドイツに行ったそうで、航海は横浜からハンブルグまで一月もかかった。途中で船が故障してしまい、動けなくなった。乗組員たちは右往左往して故障を直そうとするが、直らなかった。大賀氏が「俺にも見せろ。」と現場に行って、なんと、直してしまったそうだ。大賀氏は音楽家であったが電気、機械に強く、思わぬところで役に立ったわけだ。

 列車を走らせて、感想を聞いた。静かであることと、100余輛の長い列車が、ほとんどブラス製であることには驚かれたようだ。
「こんなに沢山のブラス製車輌を揃えるのは大変だったろう。」
と心配してくれたが、安達製作所からのジャンクを使って組んだと言うと、
「それでも大変だ。」
と言ってくれた。上り勾配で列車を止め、手で引き上げるときの感触を楽しまれた。
「凄い牽引力だ。でも静かで、モータが焼けないのはどうしてか。」という質問があった。ここまで高効率であることにはかなり驚かれたようだ。カブースの一群には実際に手を触れて、その重さと走行の滑らかさを実感された。

 一周7分間かかる走行を堪能され、列車の10輛ごとに毛色の変わった貨車を入れて、数えやすくする工夫を面白がられた。

 次回の再会を約束してお別れした。

2021年10月09日

書庫を作る

 博物館に寄贈された書籍がかなりの量になってきた。
 親しい趣味人から書籍を寄付したいとの申し出が、時々ある。友人たちと出向いて受け取って来るが、それを車から降ろすのも一苦労だ。入口付近に腰の高さまで積み上げたままになっているものもある。
 珍しい本もあるので、全てを縦覧できるようにしたい。開架するのは無理なものもあるので、それは書庫に整理して並べたい。

 重複しているものがあれば、状態の良いものを開架し、残りは順に保管せねばならない。そのための書庫を作る必要があった。博物館の入っている建物の一部に適当なスペイスがあり、それを活用した。

 助っ人が来てくれたので、束(つか)が腐って少しぶかぶかする床を外し、頑丈な構造の床下地を作った。3トンほど置いても良いようになった。特に本棚の下は根太を増設し、束も直接根太を支えるようにした。飛び跳ねても全く凹まない。

 貴重な本もあるので、盗難には注意している。壁は石膏ボードではない。複合材を用い、斧でも破れない。扉は厚い防犯仕様のものを用い、内開きだから、蝶番を切り落とすことも出来ない。錠はアメリカ製の堅固なものである。熱処理した鋼材でできていて、恐ろしく頑丈である。

 中から鍵を掛けて作業しているときに人事不省になった時は、どうやって開ければよいかを、家族には伝えておかねばならない。

 防カビの燻蒸もできるようになる。
 
 書庫ができれば、積んである本が一掃され、歩きやすくなるはずだ。今、除湿専用エアコンを選定中である。 

2021年10月07日

inspection car

inspection car Tamiyaの Ford のstaff car をブラスで鋳造してから、早くも 7年が経った。最近車輪を挽いて、少しやる気が出てきた。

 動けば良いのだ。牽引力、惰行などは考えなくても良いから、適当なモータさえあれば良いのである。コアレスモータに減速ギヤが付いたものを売っているので、それで駆動しようと思う。屋根上には、派手な警告灯を付ける事になっている。

 懸架装置は気を付けて作りたい。伊藤 剛氏が、
発進時には後ろに傾き、急停車すると前につんのめれば実感的なんですよね。」
とおっしゃったので、それを念頭に置いている。ただ揺れるだけでなく、ダンピングを利かせねばならない。実はそこが一番難しいところだ。案を練っている。

 inspection を山崎氏が巡察 と訳したことについては、このコメントを評価したい。筆者は、巡察という訳語が正しいとは思えない。

2021年10月05日

続 余分のハンダを取る

 先回の記事は反響が大きかった。様々な人から連絡を戴いた。TMSを長く読んでいる人も、その記事に記憶がないそうだ。

 さて、他の皆さんはどのようにして、ロストワックス鋳物からハンダを取っているのであろうか。昔、腕自慢の方が、「ハンダを細いキサゲで全部掘り出す」と言っていたのを思い出す。これは掘り出したつもりでも100%ではない。100%以上削ってしまうこともあるだろう。

 筆者がよくやっていたのは、
ガスで炙って、熱いのを振り回す。それだけでは足らないので、ヤットコを何かに当てて急停止させ、大きな加速度を与える。そうすると、ほとんどのハンダは飛んでいく。

フラックスを塗った平編み線を当てる。ハンダは平編み線の方に吸い出される。,汎嬰以下の取れ方である。

ガスで炙ってから、圧搾空気をガンで当てる。これはほぼ100%である。もちろん、表面の金属に沁み込んだものは取れないし、取る必要もない。合金になっているので、これを取るわけには行かない。取れば上記の100%以上の人と同じことになる。

 ハンダメッキされた状態は悪いことではない。ブラスの色が見えないと嫌だと言う方には、それはご自由に、と言うしかない。

 ハンダ付けは十分な量のハンダを使って付け、余分をコテを当てて取るというのが一番理想的である。ハンダは外から見えても良いのだ。むしろ見えていないと安心できない。

2021年10月03日

カビ退治

Trains (1) またまたカビのことである。椙山氏の蔵書をかなりお預かりしている。書庫に入っていたのを運び出して並べたが、背表紙にうっすらと白い模様が付き始めた。観察していると、徐々に白さが増してくる。カビが増殖し始めたのだ。


 このポリ塩化ビニール製の背表紙はとてもカビやすい。合本も具合が良くない。

Trains (2) 天気の良い日に外に運び出し、次亜塩素酸塩(要するにキッチンハイター)の3倍希釈液を作り、雑巾で丁寧に拭いた。1つ処理するごとに雑巾はゆすいで順次処理し、最終的には新しい殺菌液で再度拭いた。この胞子を壊滅させるには、次亜塩素酸塩に勝るものは無い。安くて具合が良い。臭いもなくなる。

 完全に乾いてから、防カビ剤を吹き付けた。最近のものより、古いものの方が効き目が強いらしい。当然人体にも悪影響がありそうなので、風向きを考えて吹き付けた。古いスプレイを使い切ってしまった。 

 これでしばらくは安心である。エアコンを掛けてかなり湿度を下げてあるが、カビの増殖を抑えるのは難しいようだ。

2021年10月01日

open-frame motor の界磁を強くする

Lobaugh motor rebuilt Lobaugh の1.5インチ(38 mm)厚の界磁を持つ直捲モータを改造した。コイル部分を切り取った界磁を作ったのだ。
 レーザで切り抜いた界磁の軟鋼板を積層し、エポキシで接着している。軸受はボールベアリングを入れた。ちょうど合う 内径3/16インチ(4.76 mm)、外径1/2インチ(12.7 mm)のがあったので、軸受を加工して押し込んだ。

armature chuck アーマチュアは掃除してから、コミュテータを旋盤上で削り直した。そのために持っている工具があるのだ。これは、armature rotary chuck と呼ばれる。要するに軸を掴んで回転させることが出来る。ボールベアリングが入っていて、抵抗なく廻る。自動車のオルタネータの整備に使ったものだ。
ある程度削ってから、油を付けて細かい砥石で研ぐ。こうすると摩擦が減る。
 組まれた車輪をそのまま掴んでフランジを修正するときにも使えるが、あまりやらない。

 全体を組み直して、手で廻すと非常に滑らかである。この界磁の隙間に永久磁石を入れるわけだ。吸着力 58 kgwというとんでもないものを付けたら、12 Vを掛けても全く回らなかった。22 kgwの磁石でも怪しい。8 Vを掛けないと起動出来ない。その時、モータ軸を手で
アシストしてすと、明らかに鉄心が吸着されて、脱出できないことが分かる。3 V でも、廻り始めれば慣性で次の吸着から脱出できるのだ。
 界磁に大きな鉄片を吸着させて、磁力線の半分くらいをそちらに流す(これを弱め界磁というべきかは疑問である)と、1 V でも起動できる。吸着力が10 kgw程度の磁石を挟むとちょうど良いかもしれない。

 ちょっとしたお遊びなので、厳密なことは考えていない。元の電磁石がどの程度の吸着力を持っていたのかは見当が付いた。このLobaughのモータはバランスが取ってあることと、エアギャップ(隙間)が小さいことには感心した。模型用ではあったが、本物の技術が使われていた。当時(1941年頃)の日本製のモータとはかなりの差がある。


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