2018年11月

2018年11月29日

watermelon car

watermelon car ACL ウォータメロンとはスイカのことである。スイカを出荷する時に用いた専用貨車がある。友人の Bill が、
「これはOスケールで最も珍しい貨車だぞ。この模型は他に持っている人を見たことが無いんだ。」
と自慢したので、いつもそれを探していた。5年目くらいに e-bay でキットを見つけた。接戦で勝ったが、少々高かった。

 箱の蓋を開けて驚いたことに、それは All-Nation による再生産品であった。オリジナルの良さがなく、ディカルはプリンタで印刷したものが入っていた。図面は不正確で(それはオリジナルと同じ)あったが、材料は直角に切れていた。この程度のものなら、スクラッチから作っても大した手間ではなかった。多分ブラスで作ったろう。
 
 ある程度の形までは出来たが、妻面の通風窓をどうやって作るかが問題だった。様々な方法を考えた。伊藤剛氏の手法で斜めの部分を揃えて作ることも考えたが、あまりにも大変で、そのまま10年以上、棚の上で昼寝をしていた。添付された図面の寸法はいい加減で、その通り作るとおかしなものになっただろう。通風窓の大きさが小さかったのだ。

ventilators 先日 3D プリンタの話が出たので、ついでにこれもお願いした。できて来たものは、実物通りのフランジが付き、完璧なものであった。これは高精細のアクリル製である。斜めのシャッタ板はS字断面を持っているので、それを滑り込ませ、エポキシで固めた。妻板の孔を拡大し、取り付けた。サイズは1辺が15 mm弱だ。黒いのは側面をダイヤモンドヤスリで磨った時の粉である。

watermelon car3watermelon car2 これらの角度から見ると、なかなか素晴らしい。小さなものなので、寸法を揃えて手で作るのは難しい。こういうものこそ3Dプリンタの効果が出る。
 ここまで来ればできたも同然で、後は通風扉である。風通しの良い格子になっているので、細い線を正確にそろえて張る必要がある。機械加工で作れば自然に揃うだろう。0.5 mmのエンドミルで溝を彫り込めばよいのだ。
  
 扉は密閉扉と通風扉とが選べるようになっている。即ちレイルは開口部の左右に伸びていて、2枚の扉が動く。この貨車は、輌数が少ないのに、ヴァリエィションが多いようだ。どの写真を見ても形が違う。

2018年11月27日

続 3D printing

 正直なところ、廉価な3D printingにはあまり期待していなかった。
 2年ほど前、3Dの勉強をした。近くの公民館で生徒を募集していた3D教室に入って3箇月ほど練習したのだ。ある程度はできるようになったが、実際に印刷して見ると粗い。しかも材質がよくないので経年変化が大きい。ミシン油に漬けておいたら少し膨潤した。進歩を待たねば、役には立たないと思った。

 今回のナイロン(ナイロン12だと言っている)は丈夫で踏んでも潰れないだろう。熱にも強い。今ミシン油に漬け込んであるので、そのうち結果を報告する。耐油性が証明されたら、ギヤボックスを作ってみる。

 実はあと何台かの機関車のギヤボックスが必要なのだ。縦フライスで作るための図面と刃物を用意した。少々厄介な形であるが、やればできることは分かっている。しかし、おそらく1日ではできない。5個作ると、多分フルに3日程掛かるだろう。そこまで割く時間がない。

 こういう時は助かる。金属製に拘ることがないものであれば、ナイロン製でよいのだ。ネジを立てることも可能だろうし、タッピングビスでも良い。

 ロストワックスの原型を作る手間も省ける。鋳縮みを見越した大きさにするのは簡単だ。ただし、まだHO以下の小型模型には向かないだろう。解像度がそこまでよくないのだ。先回のHOの木製キットと同じで、同じ材質で相似形の小さなものを作ると、粗さが目立つようになるだろう。今のところはOスケールくらいが最小限度である。高精細なものが安くできるようになるのは、いつごろだろう。

 今のところ、小さなものは一度金属に置き換えたものを研磨するしかないだろう。

2018年11月25日

3D printing

Quiz1Quiz2 当鉄道に初お目見えである。友人が3Dプリンタでいろいろなものを作るから、相乗りしないかと勧めてくれた。

 考えてみれば、足らない部品とか、手で作るのはとても大変な部品がある。いずれ手に入れたら作ろうと思っていて、10年経った物も多い。これを機会に在庫一掃を図った。
 
 客車の内装はある程度の部品は揃っているが、この二人掛けのソファは無かった。ラウンジの付いている車輛には不可欠の部品で、どうやって作ろうか悩んでいた。実は先日の活字合金による鋳造を検討していたこともある。この話があったので、Car Cyclopedia 1940年版を見て、形を決めた。寸法もすぐに決まったので送ったら、3Dのスケッチを送ってくれた。それを修正して発注してもらった。コの字の形の脚を付けるとできあがりだ。座面はローズ色にする。
 ナイロンの焼結で、非常に丈夫だ。多少曲げても復元する。これほど丈夫なら、台車の製造に使える。懸案のカブースの台車はこれで作れば解決だ。

 さてもう一つの部品は何だろう。これが分かる人はまずいないはずだ。ヒントとしては計画だけで終わった機関車の部品である。4という数字が付く。
 この部品を、investment casting でブラスに置き換える。後はちょいちょいとハンダ付けして出来上がりだ。


2018年11月23日

線路を敷き替える

new track 線路の一部に古いものが使ってあった。それらは40年前に買ったもので、ブラスにニッケルめっきが掛けてある。滑面ではないので、走行音がひどい。ゴロゴロという感じであった。

 故ハーマンのところからもらった洋白のフレクシブル線路が潤沢にあったので、思い切って敷き替えることにした。外した線路はガラスケースの中の陳列用となる。

 フィーダ線を外し、枕木の下にナイフを挿して外す。長年の間には固着しているものもあったが、軽く振動を与えると取れた。新しい線路は曲線ゲージを嵌めて固定し、ゲージを抜き取る。完全に一定の曲率で敷けた。今までは先輪が左右に動くのが見えたが、全く動かなくなった。

 とても静かで気分が良い。レイルは ”weathered" と表記したものである。表面が化学処理をしてあって、黒褐色の被膜で覆われている。敷いたのちに軽く油目ヤスリを滑らせると上面が白く光る。掃除機をかけてから、列車を走らせると滑らかになる。あとでぼろ切れで磨いた。

 このレイルはハンダ付けをしようと思うと、そこだけヤスリで金属面を出す必要がある。面倒なようだが、大して変わりはない。普通のレイルであっても、磨いてからハンダ付けをするわけだから一緒である。

2018年11月21日

路盤に縁を付ける

clamping edge 博物館の工事は少しずつ進行している。木工をしているが、接着剤が固まるのに丸一日掛かるので、進み方が遅くてやりきれない。

 線路が一応完成したので、観客が手を出せないように、透明で丈夫な囲いを付ける。プラスティックの業者と大体の話はつけてあるので、注文すれば所定の幅に切って届けてくれる。長さが 2 mもあるので、乗用車で運ぶのはやや難しい。

clamping edge2 そのプラスティック板を取り付けるには、甲板の合板の断面に穴をあけて付けるわけにはいかない。甲板の下に 30 mm角ほどの木材を付け、それにネジ留めするのが筋だ。角材を曲げるのは難しい。それならばと、15 mm合板を曲げてみたが、かなり大変だ。合板の構造を調べると 7-ply すなわち 7層でできている。上の1枚を切っただけでは難しいが2層まで切れ目を入れるとかなり楽に曲がる。半径 3,000 mmだから、何とかなることが分かった。

clamping 真下から見た様子である。手持ちのクランプ数十個を総動員して接着している。15 mm板を裏表貼り重ねて、30mmにする。外の板は榀(シナ)合板である。切れ目を互いに内側にして、接着した。クランプしておいて、接着剤が固まる前に、ある程度の数の木ネジを締めた。ズレ留めには必要である。おそらく接着剤の方がはるかによく効いて、ネジの意味はあまりないだろう。

 この作業を一人でやると、なかなか大変である。最適な手順を得るまでに、かなりの本数の作業を経験した。もう後 10 mくらいでできあがりだ。慣れた頃には終わりである。

2018年11月19日

続 Lykens Valley のキット

LVM これは1973年版のWalthersのカタログである。ダウンタウンの模型屋を探し当て、このカタログを買った。Douglas Modelsといって、その町では断トツに大きな模型屋であった。間口は20 mほど、奥行は30 m以上もあった。田舎なので、飛行機の模型がたくさんあった。1/4サイズくらいの複葉機を作っている人が居ることもわかった。

 HOのAthearnの青箱が1000以上並んでいた。Oゲージは店主のブラス・コレクションが置いてあるだけで、スケール物はほとんど無く、ライオネルばかりだった。ここで最初に買ったのはDremel のMoto-Toolである。
 Oスケールが欲しかったが、「欲しいものはメイルオーダで買えるさ。」と気のない返事であった。当初はOゲージの友達がみつからず、寂しかったが、徐々に知り合いが増えた。 

 一つずつ買い始めた。当時の貨幣価値では10ドルは、学生には大金であった。一日2ドルくらいで生活していたのだ。
 LVMは人気商品で、品切れが多かった。最初に手に入れたのは 63 ft のMechanical Reeferであった。これは、UPの本線に本物が何十輌も連なって走っていた。蓋を開けて驚いたのは、直角には切れていない木のブロックが入っていたことであった。幸い、友人のお父さんが木工機械を持っていたので、新たに作って仕上げた。下塗りの回数を多くしてピカピカにした。デカルを貼ると、うっとりするほど素晴らしかった。その機械式冷蔵車はこのカタログには載っていない。模型は今でもあるが、事故で破損し、その修復に10年以上も掛かっている。これには作動するショックアブソーバが付いている。


 Auto Rackは3番目くらいに手に入れた。これは完成させると持ち運びできないので、下塗りして半組み状態で保存した。このキットは先回お見せしたQuality Craftのキットとは異なり、全木製であった。今は玄関に飾ってある。怖くて走らせられない。  

 二回目にアメリカに行っていた時は、あちこちの模型ショウに出かけて、見つけ次第買った。10年ほど前、たまたまオークションで一つ落としたところ、その人がたくさん持っていることが分かり、すべて買い取った。結構たくさん作ったが、人に譲ったり、交換したりして半分ほどしか残っていない。

 Lykens Valley というのはペンシルヴェイニア州ハリスバーグの北にあるリゾートである。ここは行ったことが無い。ゴルフをする人には良いところなのであろう。   


2018年11月17日

Lykens Valley のキット

cushion coil car ライケンス・ヴァリィのキットについては過去に少し書いた。この会社は70年代に新しく出た車種を次々に出して、人気を得た。どのキットも肝心の躯体を構成する木材の直角が出ていないので、そのまま組むと破綻する。  

cushion coil car2 すべての部材をチェックし、ダメなのは捨てて、新しく切り出す。直角の出る鋸盤があるので、それは簡単に出来る。以前の100トンホッパなどは、事実上スクラッチ・ビルトである。

 このクッション・コイルカーは B&O のプロトタイプである。下廻りは図面通りに作ったから良い。問題は上の天蓋である。木板で作るように指示と材料が支給されているが、そのまま作ると強度がない。
 ブラスで作れば簡単だし、強度がある。と思ってから、20年近く経つ。さすがに放置はできないので、今回は作ることにした。天蓋は0.4 mm板を曲げて作る。簡単な作業である。

 床下には油圧式のショック・アブソーバがある。以前は作動するようにしたが、今回は採用しない。運転速度が以前ほど大きくない。長大編成をゆっくりと走らせることに価値がある。そうなるとショック・アブソ−バはあまり機能しない。むしろ機関車の「押して動く」動力装置の方が、脱線防止にははるかに効く。

 cushion coil car のクッションには二つの意味があって、薄鉄板コイルを置く場所が軟らかい材料でできているのと、連結器が緩衝性に富むのとである。この双方が同時に実現したので、どちらが正しいかを断定するのは困難である。

 キットの材料は板だけで、それを組み合せてH鋼やチャンネルを作り、さらにそれを組み合わせる。実物通りの構成で、この貨車が出来上がる。いかにも重いものを積む貨車である。
canopy opened 完全な木製で、驚くほど軽い。積み荷はいくつか用意した。ロール紙(レジなどの出力用のもの)がたくさんあるので、それを使うつもりだ。床下には最大限に補重する。写真では、見本にマスキング・テープを置いた。おおよそこの太さで、少し幅が広いものが多い。
 後ろの貨車はプラスティック製である。以前紹介した真空成型品だ。ジャンクで買ったものを再生したが、今回作成のものと較べると大味だ。構造がトイ・ライクである。

2018年11月15日

HO scale キット

HO and O scale UP cabooses HOのキットが発掘された。おそらく35年ぶりに日の目を見たのである。筆者が組んだ唯一のHOキットで、ある方に進呈しようと思って購入したものだ。ある程度出来たところでアメリカに行ってしまい、そのまま忘れていた。その方は既に他界され、行き先がないので、博物館で大きさの対比の指標にするつもりだ。

 後ろにあるのはOスケールのカブースである。相似形だ。やはり、HOでは鋳物のざらつき、側面の板張りの様子などが、これ以上細かくできないので拡大すると良くないだろう。

 ここまで出来ていたので、少し手を入れれば完成する。問題は、色をどうするかだ。ディカルは二色入っていた。一つは黄色ボディ用、もう一つは red car 用である。この "red" が問題なのだ。上の写真で、模型の下敷きになっている説明書の写真に注目されたい。車体色が暗いので赤だと思う人も多い。

 説明書を見ると、Scalecoat の caboose red を塗れ、とある。これはおかしい。UPの red caboose は赤くないのだ。1948年以前は boxcar red いわゆる鉄錆をもとに作った茶褐色の顔料である。その辺の普通の boxcar の茶褐色である。この間違いがアメリカ中に広がり、一時期製造元のBob Weaver氏は釈明に追われた。塗り直す時にはディカルを無償提供したと聞いた。
UP red caboose この写真はAjin製のブラスである。プロトタイプは鋼製カブースである。この色は正しい。台車は未交換である。

 アメリカの鉄道界で "red car" という言葉には二通りの意味がある。いわゆる赤とこの茶褐色である。 あちこちでこの種の間違いはある。日本でも赤を塗ったUPカブースを持っている人は居る。Champ のディカルの説明書にも、"red car" とあるからだろう。罪作りな話だ。 


2018年11月13日

続 Ambroidの木製キット

sections Ambroidのキットは、このような繊細なセクションをもつ部材からなる。細いアングル、チャンネル、Iビーム、Zセクションなどが入っている。右から5番目はTセクションであるが、倒れている。申し訳ない。

 このような細い部材を作るノウハウがあったのだろう。bass wood(シナノキの一種)をよく切れる回転刃物で削り出すのだ。細いものは厚みが 0.5 mmに満たないものもある。型材以外に平角材があるが、その厚さたるや 0.4 mm以下のものもある。

 木材であるから繊維の向きには割れやすい。開封したらすぐにラッカ・サーフェサを塗って固めてしまう。こうすることによって、安全に作業できる。切るのは薄刃のカッタ・ナイフである。新しい刃を使うのがコツだ。チャンネルなどを切る時は、凹みに合わせた木材を噛ませて切ると、割れない。

 スティール・ウルを使って、下塗り材のザラつきを落とす。部品を接着してから、再度サーフェサを塗り、研ぎ上げる。最低2回、出来れば5回塗ると金属と見間違えるようになる。チャンネルの溝の中は細いヤスリで磨く。

 先回の写真で側面パネルについているリブは、厚みが 0.5 mm以下である。非常に繊細であって、完成時に細密感を際立たせる部分である。

covered hopper floor 床の構造は車種によって異なるが、この写真のタイプはよくある。薄板を嵌め込む溝を床板に切ってあり、それが連結器取付け板となる。非常によくできている。この写真は裏から見ている。

 ボルスタは、線路方向に”目”がある。長いものをルータで削り出して、それを10 mmほどに切ってある。これも非常に良い形をしている。
 どこで読んだのか忘れたが、「割れやすいからこの構造は良くない。」と断定する記述があった。決して悪くない。その人は割った経験があるのだろうか。筆者は100輌以上作ってきたが、1輌たりとも割れたことは無い。床板に貼る前に孔をあけてネジ込めば、割れるかもしれない。それはあまりにもマヌケなやり方である。床板に完全に接着してから、ネジを締めるのが常識というものだ。経験の足らない人が、思い込みで良いものをけなすのは、悲しいことである。

 HOとOのキットは互いに相似形である。Oは1000、HOは5000の生産が通例である。このようなキットは、生産されていないようだ。機械、ノウハウが消えてしまうのはもったいない。

2018年11月11日

Ambroid の木製キット

 アムブロイドは1960年代からこの種のキットを出している。HO も出ているが、Oゲージの模型の方が出来が良い。その違いはサイズから来るもので、HOの設計が拙いわけではない。木材にはある程度の粗さがあるので、HOではその粗さが相対的に大きく、消しにくいからである。 

Ambroid kit boxAmbroid Cement 1980年代はこんな箱であった。1ロット1000箱ぐらいの製造である。精密に加工された木材が入っている。細かい部品はソフトメタルである。接着は当然 Ambroid Cement を使うのだが、かなり良く付く。水性ボンドを使うと木材が反る。エポキシはその点、問題がない。

Ambroid kit airslide hopper の蓋を開けたところである。原寸大の図面とディカルが入っている。
 最初は骨組みからである。この部分は木の板を正確に切ってあるから、直角ジグで正確に貼り付ける。その後は徐々に材料を切りながら、組んでいく。木製部品は、予めラッカ・サーフェサを塗って研いでおく。金属部品はバリを取り、そのまま付けられるか、確認する。全体の質量がいくつになるかを調べ、計算して補重する量を決める。この車種なら80 g位だ。
 鉛を秤量して錘を作る。内部に取り付ける時には、ショックで外れないように押さえを作って、エポキシ接着剤で留める。場合によっては、鉄骨の切れ端を入れることもある。

Ambroid kit2 これは骨組みを示したものである。床板は幅の広い、浅い溝が切ってあって、薄い板をそこに嵌めると連結器が付く部分ができる。薄いと弱いので、部分的にブラス板に取り換えても良い。

 エポキシ接着剤を使って作り始めると、大体2週間かかる。固まるのに一晩掛かるからである。この種のキットはブラス製とは違って、ずっと連続して作ることができないことを承知していなければならない。だから、複数を同時に作ると効率が良いわけだ。


2018年11月09日

red cabooses

 ”Red Caboose” と書くと、どこかの模型屋の商号である。あるいはカブースを改造してホテルにしているところもある。

 これらはQuality Craftのキットから組んだものである。何とも言えない雰囲気があり、筆者の好きな車輛群だ。カブースは木製のものが良い。スティール製は味気ない。問題は台車である。ぴったりのものが見つからない。既存のコイルバネのものでごまかしているが、いずれ取り替えたい。

Erie Railroad caboose Erieのカブースは筆者の最初の作品である。多分1977年製だろう。ちょうど事故車のErie の Heavy Pacific K5aを手に入れた直後だ。機関車は、徹底的に作り替えてよく走るようにしたが、まだその時は客車がなかった。仕方がないので短い貨物列車を牽かせて遊んだが、カブースを必要とした。このキットが入手できた時は嬉しかった。Ambroid Cementで組み立ててある。塗装はフロクイルだ。

B&O caboose B&O I-5タイプは、その10年後くらいにEM-1を入手した時に作った。台車には困った。合うものがないのだ。ごく適当にAndrewsを付けているが、誰からも指摘を受けていない。
 写真を見て手摺に白を入れた。黄色のものが多い。 ウェザリングしていないので、赤が鮮やかだ。


2018年11月07日

続 all-door boxcar by Thrall

all-door boxcar ceiling 先回の写真の内、三つ目の車輛は、ドアを片方に寄せて荷役作業をしている時を表している。ドアが重なる様子を作った。

 この種の車輛は全スパンに亘って屋根の支えがない。即ち、屋根の剛性を確保するためにかなり努力している。H型断面の鋼材を入れて見たり、Iビームを付けたりしている。筆者がたまたま見たものには、トラスが入っていた。きっと他の構造もあるだろう。

 開いているドアは空中に浮いているので、ブラス板で作った。かなり重い。ドアを開けたまま走ることは禁止されているので、これは走らないディスプレイ・モデルである。連結器もケィディではない。

 積み荷は、レーザで切った物を売っていたので、貼り合わせて作った。ランダムに積んだ様子を表している。実際にこのようなバラ積みも見た。

 あれから40年以上経つ。この種の貨車は急速にその地位を失い、現在では博物館でしか見られない。積込みの方式が変化したのだ。今はセンタービーム・フラットカーを使う。これはドアがないので荷役作業が楽である。たった一人で積み込みができる。積み荷には簡単な雨よけが付いていて、車内に入れる必要がなくなったのである。 

2018年11月05日

all-door boxcar by Thrall

 1970年代には、この貨車をあちこちで見た。荷役作業をしているところを見ると非常に面白い。どのドアも開くので、直接フォーク・リフトを使って積み込む。中にはほとんどバラ材に近いものを積むのも見た。それが印象に残っていて、いつか模型を作ろうと思った。1976年にこのキットを手に入れた。ラッカ・サーフェサを何度も塗って研いであるので、つるつるである。誰も木製であるとは信じないくらいの仕上がりだ。しかし、形はすぐできても、色が難しい。

colors of boxcars 何枚かの写真と記憶にある色を組合せて塗ってみたものが一番下である。被写体の車輛の経年変化の程度もあり、参考にした写真の色再現性の問題も絡めて、塗った時は正しいと思ったのだが、ディカルを貼る瞬間に間違ったことに気付いた。ヘラルドの色と近いのである。地の色はもっと薄い。それからこの模型を見るたびに、様々なことが思い出され、気分が滅入った。

 10年ほど前、模型ショウのスワップ・ミートで一番上のを見つけた。この人も色では失敗している。筆者のより、濃く塗っている。上から二つ目はフロクイルのWeyerhauser greenを塗っているようだ。調色塗料なので一応色相は合っているが、本体の構成が派手に間違っているのと、塗装が薄くて下地が透けているのが問題だ。どちらも10ドルほどで買った。

 これらの造作を全て外して下地を整え、細かい部品を作り替える。塗装は完全にやり直し、ディカルも貼り直す。何のことは無い、一から作るのとそう変わらないのだ。白く塗ったもの緑のものと合わせて、完成すると7輌揃う。

 この模型は、HO、Nでよく見る。人気があるのだろう。しかし実物を見たことがある人は、少ないはずだ。

2018年11月03日

木製キットを組む

wooden kits completed 自宅の倉庫その他の大捜索で発見されたキットを博物館に持ち込んだのは半年前である。博物館の作業台はとても広く、開いた状態で並べて置ける。
 毎日の作業の前に点検し、組立て手順を考える。同じ種類の作業は昼休みにやり、帰り際にはそれを接着する。一晩経てば完全固着しているから、次の工程に入れる。これを毎日やるとかなりの進捗である。

wood cabooses ざっと40輌が9割以上の進捗度である。船で言えば、進水式を終えた状態である。台車、連結器が付き、走れる状態になっている。
 あと手摺を付ければ生地完成のものがたくさん並んでいる。木製カブースがなかなか良い。かなり細かく出来ている。側板は羽目板を表す細い筋がたくさん入っていて、それに角孔をあけて、ホワイトメタルの窓枠を入れる。
 キュポラもホワイトメタルで重い。その屋根は薄い木板である。このあたりが弱いので、ブラスで作り替える。キュポラは外れないと窓ガラスが入らないから、ピンを植えて本体に挿すようにする。物によってはブラスの屋根板を磁石で留めている。

 これらはAmbroid のキットとQuality Craftのキット、それと後者の後継者のGroor Craftのキットである。1960年代はこのようなキットがたくさん出ていた。筆者が集め始めたのは70年代である。その後、売れ残りを見つけたら買い求めた。50輌以上あるだろう。殆ど定価で買っている。安くはなかった。投げ売りが始まったのはこの10年である。Gloor Craftは 人気のあった機種を再生産して儲けた。 

 Ambroid は接着剤のメーカである。この種のキットを売り出したのは、その販売促進用だという説すらある。その接着剤は、樹脂を溶剤に溶かしたものをチューブに入れている。すこし粘り気の多いセメダインCのような感じであり、”Amber(琥珀)に似た物”という意味の言葉である。そんな色をしている。昔はそれを使っていたが、最近はエポキシ以外使わない。経年変化が怖いからだ。

the brace クイズを一つ。この写真は自動車輸送車の一部である。このブラスの筋交いは何のためにあるのだろうか。実はこの貨車は未完成である。あるものがまだ付けてない状態だ。それと関係がある。筋交いは車輌中ここだけに付く。
 点対称の位置、線対称の位置には無い。 


2018年11月01日

簡易バッフル付き空気清浄機

air purifiers ハンダ付けの時のフラックスの fume(煙・霧)の処理には困る。最近は中型の空気清浄機が3台揃ったので、殆ど問題なく吸えている。塩化亜鉛のフュームは金属を錆びさせるので問題だ。長い貨車をハンダ付けする時は、少し配列を変えるとよく吸ってくれる。
 右からバッタ屋で安価で入手したもの、粗大ごみの中から拾ったもの、新品をご寄付戴いたもの。さすがにこれだけ並べるとすごい効果である。背後から風が吸い込まれていくのを実感する。光が反射して、LED1灯でも手元がとても明るい。

fume collector 所属する模型クラブ員が来て、作業場として使っている。たまたまこの形の吸煙装置を持って来た方があったが、直前 5 cmで吸わせないと全く吸わないことが分かった。そこで廃段ボール箱を加工して無理やり押し込んだ。捨てる時困らないよう、内部は粘着テープでしか留めていない。上にヒサシを付け全体を前に傾けた。

fume suckerexhoust 加工の手順はこんな調子である。中に台として合板を接着し、その上に吸煙機を置く。排気部は箱の上の方に密着させる。隙間はすべてマスキングテープで塞ぐ。

buffle バッフルには縁を付け、それを向こう側(吸煙機側)に向けた。こうすると、空気の流れがより自然になる。上下左右の隙間は 25 mm程度あけて取付けた。段ボールと合板は、水性ボンドで良く接着できる。
 風量が少ないので、このままではハンダ付けの煙は上に行ってしまう。少し手前に傾けると同時に、ヒサシを付けて前に出してある。これはよく効く。

fume sucker 結果は上々で、風量の少ない機種ではあるが、十分に吸ってくれる。配線作業などにはとても好都合だ。材料費はゼロに近い。
 中の汚い木の板は、バッフルとの隙間を少し狭くするように貼ったものだ。

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