2017年10月

2017年10月16日

関西合運

OBJ 今年も出掛けた。何か新作を持って来いということなので、半年前に作った Old Black Joe と貨車2輌だけを持って行った。本当は塗るばかりまで完成したPullmanの8輌編成を持って行くはずだったのだが、ついに天候不順で塗れなかった。


 Oゲージのレイアウトは舞台床面に平で置いてある。高さが無いので残念である。せめて30cmでも持ち上げることができればかなり良いのだが、会場の都合でできないらしい。持って行ったものは陳列台に飾ってあったのだが、鎮目氏が、「走らせて見せてくれ」と言うので、彼のスクラッチビルトのタンク車14輌を牽くことになった。見物人は牽かないだろうと思ったらしいが、するすると牽き出し、順調に加速した。
 高効率のモータと効率の良いドライヴのなせる業である。全くと言ってよいほど無音で走った。貨車は1輌が 600g 弱ある。軸受はピヴォットではなく、プレーンである。Φ2のステンレス軸をブラスの軸受で受けている。よく注油されているから、かなり摩擦は少ない。

 ステンレスは摩擦が小さい金属なので、よく研磨してあれば、かなり抵抗は少ない。平坦線なので、軸受の摩擦抵抗と曲線抵抗である。Low-Dであるから、曲線抵抗はかなり小さい筈だ。暗算で必要な牽引力を計算した。1.0から1.4 N程度だろうと推測したが、もっと小さかった。
 機関車はΦ25のステンレスLow-Dを流用しているので、牽引力は少なく1.3 N 弱だ。モータの出力から計算して、補重してあるので、ぎりぎりのところでスリップしてモータが焼けないようになっている。直線では牽き出せるが、曲線では引っ掛かるかもしれないと思った。しかし、かなり余裕を持って走った。鎮目氏はLow-Dの効果を見て、感慨深げであった。  

 板バネが効いていて、フログを渡る音が重々しい。ここに等角逆捻り機構だけを使うと、軸重が大きい時は、ゴトゴト、コツコツという音がする。もちろんバネを介せば、問題ない。
 機関車が全く左右に振れない事にもご注目戴きたい。車輪の精度が高いから、二軸車でも安定している。また、重ね板バネの緩衝のおかげでもある。コイルバネではこうはいかず、ふらふらする。電流は、起動時で130 mA、巡航時で60 mA 程度である。


2017年10月14日

home-made Set-Tru

How it works 筆者はこのSet-Truが欲しかったが、何年も買えない時期が続いた。仕方がないから作ってみようと、寸法を当たってみた。

 細いネジは、M4くらいの鋼製ネジを使えるだろう。やや太い貫通孔はかなり大変だが、あけられると思った。その場所もないわけではない。

 問題は左のフランジの突出部が小さく、移動ネジが当たる場所がほとんど無いことであった。ネジ移動を諦めれば、コンコン叩いて移動できるから、それで我慢することもできる。

 大真面目でその作業工程を考えていたことがあるが、結局改良工作はせずに、Set-Tru に移行した。たまたまe-Bay で新古品が安く出ていて、競争無しで2万円ほどで手に入ったのだ。しかもアメリカ製であった。運が良かったとしか言いようがない。

 現在新品は、安い店でも10万円ほど出さないと買えないようだ。しかもポーランド製だ。品質は悪くないと思うが、高過ぎる。

 コレット、万力(vise)、正直板等は良いものが欲しい。昔のアメリカ製の新古品をいつも探している。

pine wood 2pine wood 3pine wood ところで、ブラスの材料置き場の敷き板として、こんな物を使っていたのを見つけた。
 30年ぶりに発掘されたのだ。さてこれは何であろうか。鉄道とは関係がないが、アメリカで少年期を送った方ならだれでも知っているだろう。ボーイスカウトに子供たちが誘われたときに、これを渡されて、親も手伝って参加せよと言われたのだ。 汚れはご容赦願いたい。
 いくつかお答を戴いているが、正答の発表は、しばらくお待ち願う。

2017年10月12日

truing 3-jaw chuck

 以前にも書いたが、何人かの方から詳しく説明してほしい、という要望があった。この方法は町工場では広く行われている方法であり、難しいことではないが、旋盤の教科書ではまず見ない。

 条件としては、スピンドルがフランジを持つことである。要するに三爪チャックがそのフランジを覆うように嵌まり、ネジを主軸台側から締めるタイプであることだ。まず三爪チャックで各サイズの丸棒をつかみ、廻して振れを測定する。たとえば 0.5 mm振れていれば、チャックをある方向に 0.5 mm動かせばよい。

 三爪チャックがバックプレートを介して付けられているときは、手間はかかるが、細工は簡単だ。バックプレートのネジ穴を大きくする。
 振れを無くする方向にヤスリで削ってしまえばよい。沈め穴があるときはフライスで削る。なければドレメルでも削れるだろう。一回で成功することは難しいので、二、三回やってみて、具合を見る。バックプレートに段があるときは、下記の方法をおすすめする。小型旋盤にはこのバックプレートは無い場合が多い。

adjusting center バックプレート無しの場合は、スピンドル・フランジの外周を 0.5 mm削る。もちろん面取りを施す。チャックが、ごそごそと 1mm ほど動くだろう。その遊びの中で振れを吸収する。フランジの、ネジが通る穴をヤスリで少し大きくする。チャックをネジで軽く仮締めし、丸棒をくわえて廻す。振れが少なくなる方向に、チャックをプラスティック・ハンマで叩いてずらす。何度も測定して、誤差をゼロに持って行く。そこでネジを本締めしてできあがりだ。
 慣れると、この工程は2分でできるようになり、四爪に勝るとも劣らない精度を出せる。コレットを持たない人には具合が良い方法だと思う。

 この工程を心押し台方向からできるようにしたのが、Set-Tru chuckである。最小の5インチを手に入れたので、出来の悪い四爪は廃棄した。使うたびに腹の立つ思いをしていたので、ストレスが無くなった。現在新品を買おうと思うと、とんでもない価格である。程度の良い中古を探すべきだ。そうするとアメリカ製が買えるかもしれない。

 心を出すことを英語で truing という。 

2017年10月10日

転車台のドライヴ

Drive Wheel 少しずつ進んでいる。駆動用にスイス製のエスキャップのギヤード・モータを使う。いつ手に入れたのか正確には思い出せないが、アメリカのセールスマンに押し付けられたものだ。しばらく使いみちがなかったが、最適な用途が見つかった。

 出力軸でゴムタイヤ駆動する 。そこに使うタイヤは、良いものが見つからなかった。ラジコン屋で買って、油に浸けておくと、ことごとく劣化する。半分諦めていたところだったが、車のエンジンオイルを替えているときに、Oリングを見て閃いた。

 オイルフィルタの固定に、耐油ゴムの太いものを使っていた。これを嵌めれば、耐久性は抜群だ。ブラスの丸棒を旋盤で挽いて、ちょうど嵌まるものを作った。留めネジを二つ付けてできあがりだ。低回転だからバランスもとらなくてよい。回転速度もほどほどである。

 駆動時のみ押し付けられ、普段は浮いているから、歪まない。いつも押付けられていると、ゴムは変形してしまうから、変な振動が出る。
 この押付けのメカニズムは、現在製作中である。長年の使用でもへたらない構造である。接点は一つもないというところがミソである。おそらく世界で初めての方法だろう。
 このメカニズムの基盤は自宅のフライス盤でできる最大のサイズで、無理をしないように工夫して作っている。

2017年10月08日

pizzacutter

 4日のクイズの答は、表題のような形をした、炭素棒ハンダ付けの回転電極である。長いシルとかヘッダを連続して付けることができる。実に調子が良い。コン氏に材料を作って戴いた。あとは自作である。 コメントは本日公開した。コメント以外にもたくさんの方からメイルを戴いた。

 不思議なのは、皆さんは現物をご覧になったことがない筈なのに、正解を出されたことだ。黒いものはグラファイト(炭素)で、電線が付いているから、推理によって答を出されたのだろう。お見事である。

 グラファイト円盤は今野氏に作って戴いたのだ。大きさは直径80 mm程である。軸穴は Φ10でお願いした。Tavata氏のコメントにあったように、中心部に電流が集中するので、電流が分散するように径を大きくしている。
 軸は旋盤で挽いたΦ9.2のブラスで、0.8 mmの隙間に0.4 mm厚のブラス板を丸く曲げたものを圧入して、接触を確保している。ただ廻っているだけでは、ここが熱くなってしまう。軸にはフランジが付いていて、ネジで締めてあるから、接触面積は十分だ。

 先々回の写真の緑の線は仮のものである。現在はもっと太いテフロン線で接続してあるから、耐熱性は十分だ。製作中の客車のシルとヘッダをハンダ付けする時に用いる。
 ハンダメッキしておいて一端を曲げて引っ掛け、引張りながらゴロゴロと押すと、秒速 10 cm弱でハンダ付けが完了する。隙間が全くない完璧なハンダ付けである。動画を撮る必要がありそうだ。


 連絡:yardbird様、連絡したいことがあります。コメントを通じて連絡ください。

2017年10月06日

ミニ旋盤

Lathe この旋盤も無期限貸与ということになった。この写真は置いてみて、位置関係を調べたときのもので、ゴミだらけである。



 高級機ではないが、整備すれば十分使えるので、有難く受け取った。付属部品にコレットがあったので、コレット専用機として使うことにした。小物をある程度の量、細工するには便利なはずだ。
 三爪は使わないことにする。この国で作られたチャックは材質が軟らかく、締めたときにカツンと締まらないのが嫌だ。

 心が出ていないが、それは価格相応で、文句を言ってはいけない。この価格で心の出ている三爪チャックがあるわけがない。チャックだけに数万円ほど出して、日本製を手に入れれば話は別だ。通販サイトで、この機種に対する不満コメントにそれがたくさん見つかるが、常識がない人たちである。ヤトイを作るか、コレットか生爪を使うべきだ。あるいは、スピンドルのフランジをやや小さくして、チャック全体が少し動くようにし、ずらして締めるという高級テクニックもある。
 筆者が最初に買った旋盤は、ネジ込みのチャックだったので、その方法が採れなかった。1mm弱偏心していた三爪は、爪を砥石で擦って調整し、ある程度心を出した。

 旋盤というものは、使う人が工夫して使うべきもので、買ったらすぐ所定の性能が得られると思うのは間違いだ。しかし、精度を出す準備作業について書いてある手引書は、まず見ない。

collet chuck 筆者はこのような小型機は使ったことが無いので、練習が必要だ。いずれDROを付ける。
 この機種は、感心なことに、ベルトドライヴになっている。


 中国製の機械はどれも手触りが良くない。何を触ってもざらざらしていて、角が手に痛い。油目のヤスリで、すべての角を一舐めしてから、ゴム砥石で磨く。レイル磨き用のもので十分だ。

 丁寧に擦ると、つるつるしてくる。手になじむ感じがしてきたら、よく掃除する。砥石の粉があるといけないので、掃除機で丹念に掃除し、溶剤スプレイで洗い落とす。
 摺動部に注油して動かしてみた。ベアリングのガタを調べるために、快削材をコレットに銜えて表面を一舐めしてみる。十分な性能である。

 後ろのガードの背が足らないような気がする。Swarf (キリコ)がどのように飛ぶのか研究してから、追加を付けることになるだろう。

2017年10月04日

workbench

work bench X-1は意外と重く、36 kgほどもある。それを載せる台が必要だ。厚いムクの台を考えた。イチイの木で分厚いのがあるが、ちょいともったいない。
 15 mmのシナ合板の切れ端が大量にあるので、それを貼り合わせて、45mmの天板を作った。接着剤が固まるまで、四隅をクランプで締めた上、100 kgほど重しを載せて一昼夜放置した。下部は15mmの板を組合せて作った。棚を補強材として、ネジと接着剤を十分に使って作ったので、ひねりに対する剛性は大きい。

with guard ウレタンニスを十分に浸み込ませて固め、ヤスリを掛けてケバを取った。例のグレイのペンキをたっぷり塗ってできあがりだ。Swarf (キリコ)が飛ぶので左右と後方にはガードを付けた。それにはプラスティックが貼ってある化粧合板を使った。汚れが取りやすいはずだ。


milling machine on the work bench このX-1は、長いテーブルを付けているので、40 kg以上ある。一人で載せるのは大変で、片方ずつ持ち上げては、下に木材を井桁に組んだ。椅子の高さまで持ち上げたのち、抱えて載せた。低い位置で重いものを持つと、腰を傷める可能性があるからだ。


Quiz ここでクイズを一つ。これは何だろう。正解は10月8日号で発表予定。

2017年10月02日

micro mill X-1 

 小型縦フライス盤にいわゆるX-1という機種がある。SIEG という中国の会社が作って、日米欧に輸出していた。最近は新型に代わったようだが、筆者の友人は、かなりの方が、この機種を持っている。モータ出力をスピンドルに伝えるギヤトレインの設計があまりにも拙い。ガラガラゴロゴロとやかましい。たまに歯が折れることもあるらしい。

gear train そもそもこんな所に歯車を使うのがおかしいと、筆者は考える。旋盤でもフライスでも、こういうところには、ベルトを使うのが常識の筈だ。刃物がワークに喰い込んでしまった時には、急停止するだろう。その時、ベルトが滑るか、切れるかすれば安全である。歯車では止まらないから危険であるし、多分この材質では歯が折れてしまう。それを狙っているのかもしれないが、賢明な方法ではない。
 
 最近、知人からX-1を無期限貸与された。博物館で使えということなのだ。やかましいので蓋を開けて驚いた。中学生の設計かと思ったほど、稚拙な設計である。
 筆者のフライスはもう一段大形のもので、それもギヤを捨ててベルト式に改造してある。友人の U氏の希望で、X-1用のベルトドライブ改造キットをアメリカから取り寄せたことがあるので、それを再度取り寄せようとしたのだが、数年前に廃盤になっていた。再生産はないそうだ。アメリカではすでにX-1が市販されていないからだ。交換用歯車だけは売っている。しかも金属製の歯車も高価だが売っている。歯が折れないから、かえって危険だ。使いたくない。

 図面を描いて、あちこちに打診しているうちに12台以上なら作る、という店が見つかった。仲間内で既に半分以上は捌けたが、それを見て欲しがる人もいるので、見切り発車しようと思う。デザインは少しシンプルになるが、3段変速で、最高回転数が今の2倍以上になる。細いエンドミルを折ることが減るだろう。上記リンクの写真よりも機能的な設計にする。読者の皆さんの中で、これを欲しいと思われる方があれば、お知らせ願いたい。価格は送料を含めて2万円程だろう。欲しい方はコメントを通じて連絡されたい。個人情報は漏らさない。 


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