2016年02月

2016年02月29日

バラスト

 先日の動画をご覧になった方から様々な意見を戴く。みなさんよく見ていらして、こちらで気が付かなかったことをたくさん教えて戴いた。

 保線状態のことも、作った本人が全く気付かなかったことをご指摘下さった。 3分9秒、3分14秒辺りの線路の折れ曲がりは、敷設時には良かったのだが、徐々にレイルの弾力で戻ってしまったようだ。釘を打って押え込んだ。その他あちこちの不具合を修正した。 

 その中には直せなかったところもある。2分54秒辺りのバラストの撒いてある部分のことである。音がうるさいとのことだが、まさにその通りであるが、おいそれとはいかない。
 この部分は厚さ5mmのゴム板を貼って、それにFlex-Trackの線路を軽く打ち付け、バラストを撒いた。バラストはゴムの小片である。 可搬式だから、バラストは固着せねばならない。木工用ボンドを界面活性剤と混ぜて垂らした。
 途端にうるさくなって、その方法は諦めた。今回の線路敷設で、その気に入らない線路を活用せざるを得なくなり、観客から一番遠い部分の高架に敷いたのだ。自宅のレイアウトのバラストは固着していない。ざっとばらまいて指で均しただけで、かなり静かである。時々掃除機で全部吸って、敷き直す。もちろんゴミ袋は新しいものを用いないと、後始末が大変である。吸ったものにはゴミも含まれているので、浅い箱に入れ、選り分けて再使用する。

 今回のビデオ撮影ですっかりバレてしまったが、その近辺にはややレベルの低い線路(傷がついている)を用いている。多少やかましいのはそのせいだ。傷は主としてスパークから来る。その線路を作った時様々な車輛を走らせたが、電流の大きな機関車でバネが付いていないものを走らせたことがあるので、その時に細かい傷が付いたのだ。その部分のレイルは丹念に磨いているので、徐々に滑らかになってはきたが、まだ不十分である。
 博物館の観客に近い部分の線路は、新品の傷の全くついていないものを用いている。

 博物館には車輛の持ち込みはできるが、車検を受けて戴く。その要件として、電流は2A以下で走り、動輪はバネ付きであることが求められる。バネがないと明らかに集電が悪い。イコライズでも良いが、いずれにせよ集電軸が十分に多いことが求められる。

 クラブの会員が来てくれた時には、線路の状態を見てもらう。ポイントの部分など、鋭い指摘があり、直ちに修正した。ガラスエポキシ基盤の銅箔の上にハンダ付けして作ったので、修正は非常に楽である。 

2016年02月27日

貨車の移籍

 貨車の自宅からの移籍が進んでいる。不良な貨車を修理に回して排除しつつ、新たに移した貨車を試運転している。輌数は徐々に増え、123輌編成が走っている。この辺りが当鉄道の事実上の限界だ。引張力が最大級のAC9が少しスリップするのだから、もうこれで十分だ。
 坂の途中で止まってから再起動するのは、なかなかの見物である。難しくはない。スロットルを加減して、サウンド装置を調節すると、本物と同じ音がする。友人が来た時にやって見せると喜ぶ。

alignment by laserred laser まだ取り掛かっていないが、次は1970年代の貨車を100輌ほど持ってくる。長い89 ftのT/T(トレーラ・トレイン)がたくさんあるので、意外な長さになるだろうと思う。それが始まる前に、側線を付けねばならない。
 レーザを使ってアラインメントを出す。正確に作っておかないと、後で後悔することになる。分岐は10年ほど前につくったのだが、保存中に曲がってしまったものもあって、修正に手間が掛かる。
 7本の分岐がつながっているので、真っ直ぐ見通せる。直線側がそろっていると気分が良い。

 この側線には40-ft車が都合100輌入ることになっている。とても足らない。客車ヤードは10輌編成が5本置けるはずである。やはり、隠しヤードの建設を急がねばならない。
 フレクシブル線路の数が足らなくなってきた。場合によっては自作する必要がある。隠しヤードであるから事実上見えないので、昔のKTM製ブラスレイルをガラスエポキシ基盤にハンダ付けして作ることになる。単線を作らなくても、複線あるいは3線で作ってもよい。敷設が楽である。
 ガラスエポキシ板は超硬の丸鋸でいくらでも切れるし、急いでいるときは金属板を切るシァでも切れる。ブラスレイルは450本以上ある。価格によってはニッケルめっきを掛けてもよいが、見えなければその必要もなさそうだ。また、ヤードの奥まで、動力車が行くことは稀であるし、電池動力で無線操縦の入替用機関車を使えば、何の問題もない。

2016年02月25日

Free to Roll Mechanism

 この名前は、筆者が3条ウォームギヤを開発した時に名付けた。それにKTMなどが名前を勝手につけている。コースティング・ギヤなどと言っているが、正しい名前ではない。それはもっと古い時代に別のメカニズムに対して付けられた名前である。

 ギヤ比が小さいから低速性能が云々、と書いているウェブサイトがあるが、とんでもない間違いである。自分で工作もせず、持ってもいないものを、いかにも知り尽くしているかのような書き方をするのは、失礼千万で迷惑そのものだ。
 筆者の機関車は、どれも低速性能がずば抜けて良い。効率が良いから、極めて低速でも、決して躓くことが無いのだ。何も考えずに、モータを買うわけではない。優秀なモータを選んである。特性曲線を調べ、要求されるトルクを持つモータを採用している。この辺りのことは、吉岡精一氏の研究で、完璧に押えてある。

 117輌を牽くビデオでもゆっくり走っているが、動輪はスリップしている。音を聞いていると、前後の排気音が徐々にずれてくるのがわかる。モータは2台入っている。トルクが余っているからこそ滑るのだ。 発進時にも、ゆっくり滑る。ここが大事なのである。高電圧を掛けて、ビューと滑らせるのではない。ほんの僅か、トルクが過剰だから前後のうち、どちらかが滑る。この場面をアメリカの友人に見せたら、「素晴らしい。本物と同じだ。」と言った。
「ゆっくり滑るのが正しい。機関士だって分かっているから、無茶な空転は少ないよ。」 

 10輌のプルマンをチャレンジャに牽かせた。このような編成もあった。坂を登らせると、やはり、排気音がずれていく。いつも少しずつ滑っているのだ。
 チャレンジャのテンダ、従台車の車輪をLow-Dに取換えた。明らかに音が静かになった。 土屋氏から来た機関車のほとんどの車輪を取替え終わった。不要な車輪がかなり溜まった。使えそうな気がするが、多少振れているのもあり、捨てざるを得ない。

2016年02月23日

UP FEF3

Mighty 800 順に様々な機関車を走らせて様子を見ている。
 これはUPの4-8-4の最終型で、Tom Harveyが "flying machine"と言った高性能機関車である。16輌編成(1000 ton)の列車を単機で牽き、ディーゼルの牽く列車に勝つことができた機関車だ。5000馬力以上を連続して出すことができる機関車は、他に極めて少数しかない。しかも航続距離が長いという点では、この機関車は抜きん出ていた。

 Tom からいろいろな話を聞くうちに、この機関車が欲しくなった。祖父江氏が作ってアメリカに輸出したカツミ製の機関車を2輌、手に入れたのだが、走らせてみると出力に不足を感じた。音も大きく、電流は4 Aも喰う。
 効率計算ができた3条ウォームを取付け、モータはエスキャップの大出力コアレスモータを使うことで、どのような設定ができるか試算してみた。この機関車は性能を事前に策定した機関車であって、考えられる最高の性能を発揮するように作られた。そういう意味では、おそらく世界で唯一の模型機関車である。 効率は50%を超えている。とれいん誌の123号に詳しい記事がある。
 その他の機関車は、この成功を受け、大体この辺りでよかろうという設計である。すなわち限界までの性能は期待していないが、それで十分なのである。

 プルマンの10輌編成を牽いて1.56%の坂を駆け上がらせる。それをご覧になった方は、どなたも「おおっ」と声を出される。重い列車を軽々と牽いて、新幹線並みの加速が可能である。最高速は200 km/hは出る。効率が50%を超えると、信じられないほど動きが軽やかである。残念ながら、すでにDCC化されているので、効率計算はできにくい状況だ。
 DCの時代には、2輌を同一線路に置いて片方を押すと、発電してもう一方が走った。

 模型の機関車は、動輪径が大きいほど効率が良い。回転数が少ないからだ。回転が多いと、様々な摩擦が付随して起こり、損である。そういう意味でも、ギヤ比が大きな機関車は概して低効率である。効率を上げるには、低回転で大トルクのモータを採用することである。

 先回、PRRのQ2の効率が意外に低くて不思議だったが、その謎が解けた。おマヌケなことに、客車の車内燈や前照燈の電流を差引くのを忘れていた。補正後の計算では、ちゃんと40%台をマークしていた。

2016年02月21日

車輪を塗る

 先日手伝いに来てくれた友人が、貨物列車を見てかなり驚いていた。
「車輪が塗ってある・・・・・・」

「君のは塗ってないのか。」と聞くと、機関車は塗ってあるが貨車などは全く塗ってないという。塗るのは面倒だし、うまく塗れないと言う。
「そんなことはないよ。ほらこうして車輪を回しながら一筆で片面塗れるだろう?いっぺんにやると失敗するから、1面ずつ塗ればいいのだよ。」

 タンク車には裏面も塗る。彼はそこにも驚いていた。
「タンク車のフレイムは透けているから、裏まで見えてしまうからね。」
一部のホッパ車も裏が見えそうだ。

 彼はその簡単さに非常に驚いていた。この種の塗装はフロクイルに限る。薄い塗膜でも隠蔽力があり、つやがなくて筆で滑らかに塗れる。常温でも塗ってから1分くらいで溶剤が蒸発し、もう垂れることもない。完全に固まるまで2日ぐらいかかるが、線路に載せてしまえば触ることもなくなる。

 フロクイルは手に入りにくくなってしまった。日本のみならずアメリカでも買いにくい。どういうわけかそのブランドが無くなってしまったようだ。どこかが買い取って売り出せばよいのだが、在庫限りでおしまいのところが多い。
 昔買い込んだものがスーツケース一杯分くらいあるので、当分は大丈夫だが、特定の色はなくなってしまいそうだ。UPイエロゥとかプルマングリーンは貴重品だ。

 プルマンの車輪には油汚れの色を塗る。車輪が塗装してあると非常に実感的である。

2016年02月19日

続々 視察団の来訪 

 レイアウトで117輌を牽引するのを目の当たりに見た時、ある方がぼそっとつぶやいた。
「ブログでいろいろな意見があると書いていたけど、この車輪でなければこれは牽けないよ。論より証拠だ。」 

 後で皆さんにお一人ずつ、坂の頂上で機関車から切り離された列車を手で引張って戴いた。大体5.5 Nの引張力だ。約 550 gをぶら下げたとき、手にかかる力だ。
「おっ、重い。重いけど軽いね。」
 変な表現だが、これを物理学用語に翻訳すると、
「慣性質量は大きいが、摩擦が少ないからゆっくりと加速する分には大きな力は要らない。」
である。坂を引き上げる力は当然必要だが、摩擦が少ないから、損失は少ない。

 下り坂では機関車は貨車に押されて降りていく。どんどん加速するのがわかる。日本の機関車は絶気するが、アメリカの機関車は絶気運転をしない。うんとカットオフを早めてパラパラという音をさせながら下る。バイパス弁がない物が大半だからだ。

 貨車は大半がバネを介して支えられている。たかが貨車と侮ってはいけない。たくさんあるから、ポイントのフログに与える衝撃力の総和は大きい。バネがないと傷みやすい。ポイントはすべて非対称フランジウェイを持つので、かなり落ち込みは少ないが、そうでない場合は顕著にフログが傷む。

 線路面が床から120 cm強あるのは、評判が良い。
「確かにこれは列車を見ている高さだね。これが80 cmだったら高いビルから見下ろすことになるね。」
 高架部分は145 cmあるので、背が足らない人もいるかもしれない。実はそれを狙っている。そこには古いレイルを使っている。そうせざるを得ない状況であったので、目立たない位置に使ったわけだ。

 レイアウトを作ろうとしている方は、架台の構造を調べて、写真を撮って帰られた。 金属製の梁を使うのが流行るかもしれない。

2016年02月17日

続 視察団の来訪

 走行音は極めて静かという評価を戴いた。それは車輪によるところが大きい。めっきした車輪はすべて排除した。この編成の中に1輌入っていると、走行中に指を指せるほどその音は大きい。高級な精密旋盤で旋削した車輪は、素晴らしく静かだ。めっきしてあると光っているので平滑だと思うが、それは大きな間違いである。

 カメラを搭載した車輛は単なる flat car だが、バネ付きの台車で実に滑らかに走る。継ぎ目の音が軽いというコメントを戴いたが、それが良いのか、良くないのかは文面からは不明である。 
 イコライジングだけの台車は1割程度含まれている。追い越す時に音を聞いて、多少コツコツという音がすれば、それはバネが非可動の車輛だ。 

 コメントでレイルの音が大きいということを書かれているが、カメラのマイクロホンの位置もあって、そういう音を拾い易いのであろう。現実にはこの程度の速度では音は小さい。しかし、場所によってレイルの材質が異なるので、高架のループ上では多少音がするはずだ。その部分のレイルは古く、細かい傷がついている。2分54秒あたりはバラストを撒いた部分であり、腹立たしいことにその部分の音は大きい。バラストを固着してあるからだ。他の部分はエラストマーが中をへこませた形に成型してあるので、枕木がそこに嵌まり込んでいる。釘穴を緩くして、自由に動ける程度の留め方をすると良い結果が得られることは明白だ。 
 同じカメラで、通常の線路上で通常の車輪を付けた車輛を走らせて対照実験をすると面白いだろう。腰を抜かすほど凄まじい音がするはずだ。  

 今野氏が先輪が動かないと述べられているが、それは曲率が一定であるからだ。高架部分を除き、外周の複線は新しく敷いた部分で、長いジグを用いて線路を固定した。完全な円弧であるから、先輪位置はピクリとも動かない。 敷設時に、そのジグを線路に嵌めて押してやると、数メートルなめらかに滑って行く。

DCC meter DCCの電圧、電流を測定するメータを取り付けた。Tonyの店で数年前に手に入れたもので、重宝している。この電流は客車の室内灯で、無視できない電流である。直流走行では、8Vくらいで電流は0.30 Aほどである。DCCでは、常にフル電圧が掛かっているので、損失が大きくなる。天井が熱くなっているものもある。これは回路設計が賢明でないからだ。分解して取替えることにした。
 この写真の上はDCCの分岐用のラグ板で、たまたま作って置いてあったものである。メータとは関係ない。
  

2016年02月15日

視察団の来訪

KKC Commission 2月11日にKKCの代表の今野氏をはじめとする8人からなる視察団が来訪された。この集団は、おそらく日本で最もスクラッチビルディングの腕のある方たちによって構成されている。機械工作の達人ばかりだ。筆者もその末席を涜している。
 かねてより、「開通したらみんなで行きたい」ということで、年末の開通直後に連絡を差し上げた。

 各会員とも、Oスケールの本格的なレイアウトは見たことがないということだったので、ドアを開けて中に入った瞬間の反応に興味があった。どなたも、「おお」とか「わあ」という声を出された。
 まずは主要機関車に牽かれる貨物列車と旅客列車を走らせ、次にSL-1によるサウンド実演を行った。音が大きくて、迫力がある。関節型機関車の前後のエンジンの位相が、スリップで少しずつ、ずれて行く。音が変化するのが面白い。登り坂では速度が落ちるので、カットオフを遅らせ、下りでは逆転器を引き上げた様子を再現した。

 一段落して、博物館の収蔵品を順にお見せするツアを行った。伊藤剛氏の作品には皆興味がおありで、一巡りには時間が掛かった。その後一休みして、今野監督によるビデオ撮影を行った。複線であるから、追い越し追い抜きで素晴らしい動画を撮ることに成功した。
 Youtubeにupされたので、それをご覧戴きたい。

 始めの方に、高架線上を行く貨物列車が写るが、それは今追い掛けている列車の先頭近くの部分である。ループを一周して230 mm持ち上がっているのだ。
 

 撮影後、機関車交換のために約10 m後退させた。ほとんどが平坦線に掛かっていたので負荷は小さく、全く脱線はなかった。それが意外だったらしく、「脱線しないな」という声が聞こえた。脱線しないのである。 

追記
 より鮮明な動画がUPされたので、上記のリンクを更新した。ぜひご覧戴きたい。 


2016年02月13日

SL-1

SL-1 SL-1という装置がある。その昔、PFM方式と呼ばれた装置を日本型向けに簡略化した装置だ。PFM方式は筆者も持っていたことがある。10年ほど前に友人に譲った。その後DCCサウンドのみで来たので、もうPFM方式はほとんど意識の外に追いやられていた。

 土屋氏の機関車は大半がPFM方式で、DCCは数輌しかない。直流電源で走らせるときはサウンドのスウィッチを切っていたのだが、こんなにたくさんあるのだから、DCCに改良する前に音を聞いてみようということになった。そのSL-1は筆者の手を離れて仙台に嫁していたのだが、帰宅を許可願って戻ってきた。

 接続して驚いたことは、音がとても大きい。スピーカが大きいのも理由の一つだが、テンダを密閉式にしていることが良い結果を出している。裏側の逆位相の音を漏らさないようにしているわけだ。
 アナログの擬音であるから、大したことはないのだが、とても良い。カットオフを調整しながら、良い気分に浸った。高圧の機関車で、排気膨張室が無いわけだから、歯切れの良い音を出すべきだ。あちこち触っているうちにたちまち時間が過ぎた。
 昔のPFM方式よりはるかに進歩していたが、これを10年以上も知らずにいたことは、もったいなかった。今あるPFM方式の機関車を整備して、せっかく敷くDC用線路だから活用するつもりだ。

 

  

2016年02月11日

dead rail wireless decoder

 しばらくレイアウト方面の仕事しかしなかったので、車輛工作、DCC工作からは遠ざかっていた。レイアウトの本線が開通したので、自宅から様々な車輛を持っていき、DCC運転をしている。DCとの共用(厳密には共用ではなく、選択式)区間の運用を考えると、すべての電源を落とした状態での入替え作業をする必要がありうる。電池駆動でwireless方式の運転をしたい。

 室内飛行機用の軽量ラジコンを使うと良いと教えてくれた友人がいる。他に、携帯電話から駆動するWifi方式の試作をしていた別の友人から完成したとの知らせがあった。そのことをアメリカの友人に知らせたら、
「これを知らないのか?」と聞かれた。

244386222 それはwireless のDCCを使って、機関車に指令を出す装置であった。安くて驚いた。これは売れているだろう。小さな素子にアンテナも付いている。ライトの点滅だけでなく、様々な点灯の仕方を選べる。普通のDCCと同じで、これは便利だ。
 サウンドが付いていないが、それは別の工夫で可能だ。とりあえず一つ手に入れて、機関車に入れてみよう。プラスティック ボディのGP9があるから、それを入替用にしようと思っている。

 このデコーダの名前は、”dead rail”という言葉を付けている。文字通り死んだ線路で、導通が悪かったりして、DCCのコントロールが効かないところで役に立つ。許容電流は1.3 A だが、大型機でも効率が良いのでフルスリップでもその程度以下だ。大丈夫だろう。

 これを教えてくれた友人は、
「線路がなくても走るから、落っことすなよ。」と言った。有難い忠告だ。レイルを検知する、何かの安全装置を付ける必要があるかもしれない。しかし、良く考えてみればそのレイルとの導通が悪くても作動するのだから、あまり賢い方法ではない。

 この種の方式には他にいくつかの会社が出している。微妙に差があるが、電池式であることは一緒だ。 

2016年02月09日

続 転車台

 今回作る転車台の中心軸は太く、その中心の座標を決めるのは意外と難しい。天板(地面)と地下の駆動部分の座標を完全に一致させなければならない。その方法を確定するのにかなりの時間が掛かった。
 
 はじめは上下二枚の24mm合板を仮留めして、支持部4本と中心を木ネジで留め、それをばらしたのち、支持用の中心の出た金属棒を旋削してぶら下げようと思った。旋削された棒は端面を垂直にでき、中心のネジ穴も一致する。それで直角を出すつもりであった。しかし作図すると金属棒は太くて重い。鋼の棒にするとネジ切りが大変で、あきらめた。パイプにネジを通すことも考えたが、中心が安定しない。

centering by laser そこで、レーザを使うことを思いついた。支持部の柱を硬い欅(けやき)の太い角材で作り、4本+1本(機構部の張り出しを支える)を天板に固着する。その柱に下から太いタッピング・ビスを打つと、地下部分はもう動かない。 中心の細い穴を介してレーザの垂線を落とすと、駆動部分に天板の座標が正確に写される。
 ネジを外しても、再度組み立てるのは同じネジ穴だから、全く問題なく組み立てられる。

 中心が決まって罫書きを入れてしまえば、ホール・ソウで大きな穴を開けてもよい。部品を付けて組み立てれば、必ず座標が合ったものができる。 地下の駆動部の底板は厚くてとても重い。手では支えきれないので、段ボール箱を積んで位置を組立時の高さ近くまで持ち上げ、保持する。複数人で5 mmくらい持ち上げ、ネジで締め付ける。

 動力や、インデックスを取り付けたら、底板は30 坩幣紊砲發覆襪世蹐Α なかなか大変な作業だ。今回欅を使ったのは、硬くて位置決めには最適だからだ。数年前に、材木屋で切れ端をもらってきて、角材に挽きおろし、保管しておいた。2x4材では軟らかくて、位置決め後も押せば狂ってしまう。

2016年02月07日

転車台

Disk 転車台の工作に掛かっている。

 メカニズムは以前示した通りであるが、なるべく簡略化し、故障しにくい構造にする。また故障してもすぐに取り換えられるような方法を採りたい。

 円盤にはレーザで切り抜いたインデックスを取り付ける。外周部に付くから、慣性モーメントはかなり大きくなる。中心のシャフトはブラスの φ40 丸棒を使う。初めは鋼製にするつもりであったが、筆者の3尺旋盤の能力を考えると困難で、友人の6尺旋盤を使わせてもらうのも遠くて面倒だ。行きつけの廃品回収の店で入手したものだが、ちょうど良いサイズである。これに17 mm径の穴をあけ、垂直に立っている軸に差し込む。

 このφ17の軸を垂直に立てるのがなかなか難しい。工具屋のK氏からのアドヴァイスを戴き、さらにこの目的にぴったりのフランジ付きベアリングを提供して下さったので、それを2個使って解決した。取り付け孔は移動式のボール盤であけたので垂直である。首下50mmのM6ボルトで24 mm合板に留めた。この軸にはトルクは掛からない。ただ、位置決めをしているだけである。


 転車台の最も大切な部分はこの太いシャフトである。トルクが掛かっても捩じられないように、剛性の高い構造が必要である。円盤との取り付けはフランジを介する。t4 のブラス製フランジを作って用意してある。

 このような材料を新品で用意しようとするとかなりの金額になる。廃品回収の業者と仲良くなっておくと、様々な材料が目方で買える。ブラスや銅のくずを持って行って、物々交換のような形になることが多い。写真に写っている六角の物は、そこで手に入れた砲金製の花瓶で、旋盤で挽けばフランジ代わりになると思ったがやめた。

turntable disk conductor さて、裏側は集電用のレイルを付けねばならない。洋白レイルが余っているので、それを曲げて貼り付けた。ブラスの木ネジを取り付けて、それにハンダ付けする。車輛が走るわけではないので、曲率は多少怪しくてもよい。
 写真に見える6個の玉軸受は失敗であった。精度が低く、ジャラジャラとやかましい。 ベアリングを樹脂製のものに交換する。レイルの上を走るが、そのレイルはゴムで支えて静音化する。

turntable disk 先に穴をあけて電線を通しておく。DC用に反対側に配線をしておく。極性転換のためだ。他の線は照明とか音声用である。
 木ネジの先が飛び出したのを削ったのが見える。このディスクにもゴムを貼って静音化する。



2016年02月05日

続 条件設定

 起こりうることを想定して設計するのは当然だが、起こりえないことを考えて、これではだめだというのは、いわゆる杞憂である。

 以前、等角逆捻り機構で角棒の外を角パイプで滑らせる機構を試作し、非常にうまくいったと考えている。ところが、「スライダー(滑り子)はダメだ。あれでは磨り減る。」とあるウェブサイトに書いてあるのを見て、噴き出してしまった。

 確かに、重負荷で一日中動く機械とか、埃の多い環境で作動させれば磨り減るだろうし、その更新には費用が掛かるだろう。この等角逆捻り機構は一月に数回動かして説明するだけだ。しかも荷重はほとんど掛かっていない。今回建設中のレイアウトの片隅に、例のぐにゃぐにゃ線路を1 m ほど敷いてみようと思っている。その程度の話だ。そんなに磨り減るわけがない。おそらく孫の代まで確実に作動するだろう。

 教科書に書いてあることを額面通り受け取る人がいる。しかし物事には軽重がある。考える必要もないほど小さなこともあるし、必ず考えて対処せねばならない重大なこともある。その区別を付けられることが、設計の巧拙を生み出す。

 それよりも摺動面と言えば、客車の台車のセンタベアラ、サイドベアラのほうが磨り減るだろう。プルマンは重いので切実な問題だ。そのことに言及した例を見たことがない。筆者はモリブデングリスを塗ってある。一部の極端に重いテンダにはスラストベアリングが入れてある。また、件の等角逆捻り機構にはグラファイト粉を潤滑材として擦り付けてある。
  
 当鉄道では起こりうる軽衝突、脱線に対して様々な手法で備えがしてある。 そう簡単には破損しないはずだ。当然それらは想定の範囲内であるからだ。

2016年02月03日

条件設定

設計というものは条件設定である」ということに気付いたのは30年ほど前である。いかなることにも対処するなどということはできはしない。
「この目的にはこれで大丈夫だ。」という見極めが大切なのである。先頃、「模型的には・・・」という話が出たが、その話は設計時の条件設定が間違っている例、ということに他ならない。

  フランジ付きのボールベアリングを軸箱内側に貼り付けたとしても、運転会で数周するぐらいでは壊れないだろう。しかし、運搬ということを考慮していない。あるいは線路に載せる時、さらには脱線時の衝撃も考慮していない。衝撃力は大きい。その瞬間に壊れるかもしれないということが全く考慮されていない。

 筆者には苦い体験がある。比較的大きなフライホィールを付けたディーゼル電気機関車がある。たまたま使ったモータのロータリィ・エンコーダ部分を壊して外すと両軸になるので、その部分にフライホィールを付けたのだ。片持ちである。
 自宅のレイアウトでは実によく走った。ところが、それをクラブのレイアウトに持って行って箱を積んでおいたのだ。誰かがそれを移動させたとき、たったの15 cmほどであるが片手が滑って落としたのだ。箱の中だし、十分な緩衝材が詰められているので問題ないと思ったのだが、走らせてみるとフライホィールが偏心して悲惨な走行であった。

 これは設計の条件設定が間違っていた典型的な例である。運搬時にはそういうことはありうる。スーツケースに入れて飛行機で運ぶことがあれば、そんなことは当然ある。質量があるものを落としたり、脱線させたりすれば思わぬ大きな力が掛かって破損することは十分に考えられるのだ。

 それ以降、筆者は片持ちの支持はしないことにしている。フライホィールは必ず両端で支え、重いものはスラストベアリングを入れている。そうしないと衝突時に玉が弾け出てしまうだろう。

「模型的には」という言葉は、いろいろな点で注意が必要な概念を含んでいる。

2016年02月01日

車重

 貨物列車の推進運転をしたときに2輌が座屈して脱線した。その2輌の質量を測定したら、
325 gであった。その2輌はその10日程前も脱線したことがある。40 ftの貨車だから12 oz、 355 gにするという当鉄道の規則から外れていたのだ。

 当鉄道では長年の経験からその数字を決めている。今回も前後の車輛群をすべて測定した。どれも355 g以上、370 g以下であった。他の車輛が踏ん張っている中で、この2輌だけが押し出されたという結果は興味深い。
 たった30 g(約1 oz)の不足が、その違いを生んでいる。極めて低速だから、遠心力は無視できる。連結器高さもゲージで合わせてあるから、違いは質量だけである。
 
 NMRAのRP(推奨項目)に車重のことが書いてある。「基本的な数値 + 長さによる数値」をオンスで表してある。メートル法で表してもよいのだが、数字が面倒な値になるので、オンスをそのまま使っている。
40-ft車の場合、車長は10インチである。
 基本の数値は”5”であり、長さのインチ数を足す。そうすると15となり、それがオンスで表される車重となる。15オンスは約 420 gだ。当初はそれでやってみたが、重過ぎる。少しずつ減らして、半径2800 mmで押し出されない車重を調べた。この実験には足掛け10年掛かっている。その間にLow-Dの採用もあり、条件が少し変化したが、結論として12 oz、355 gでうまく行くことが分かった。これで80輌の推進運転は可能である。ただしそれは平坦線上の話である。今回のような勾配上での押上げは想定していなかった。今までは単に、80輌の入替えを楽しみたかっただけである。

 今回の脱線は押上げ時であるが、他の車輛は脱線せず、この2輌だけが事故を起こしたことは、今までの実験の条件設定がかなり適切なものであったことを示している。


 当博物館の線路の勾配は55輌分の長さしかないから、それほど大きな推進力は掛かっていない。せいぜい2.5 Nである。ただし衝撃力は考慮していない。
 衝撃力が掛かるときには、ダンパを付けた車輛が不可欠だ。早く作らねばならない。 

 車重不足の車輛には鉛活字を接着剤で貼り付けた。こういう時にはSuper Xが便利だ。裏側の骨の隙間の見えない部分に貼り付けた。鉛活字は廃業した印刷屋から貰った。

 自宅から車輛を150輌ほど移籍したが、運転していると様々な不具合が見つかり、それを補修するのにかなりの時間を割いている。 

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