2015年09月
2015年09月30日
英語の発音
夕飯をご馳走になり、Bobの奥さんのZoe Annと話をした。彼女は言語学の博士号を持つ大学の先生だ。ちょうど良いチャンスなので、かねてより不思議に思っていた質問をいくつか出して、見解を聞いてみた。
その中の一つに"teething"があった。普通の辞書に載っている意味は、「歯が生え始めること」を指している。それはよいのだが、問題はその発音である。
tooth の複数形はteeth だから、ingが付けばそのままの発音だと思ってしまうが、実際にはこの”th”は濁る。動詞になると teethe だから、既に濁っている。brother のthと同様の濁った有声音である。これは英語を母国語としない我々にとっては、まず気が付かないことだ。辞書を丹念に読まないと、その音にたどり着けない。
どうして動名詞は濁るのかと聞いたところ、後ろに”i”の音が来るときは、口の形がそれを準備するために、濁らせた方が楽なのだそうだ。
いくつか例を出してもらったが、すぐピンと来るのはsheath(小刀の鞘)から派生したsheathing(鞘およびその用をなすもの)などの語である。前者は濁らないが、後者は濁る。もちろん動詞は sheathe である。
このほかいくつか、ためになる話を聞いたが、鉄道とはあまり関係ない分野なので割愛する。言語学の先生の知識というものは極めて広汎であって、歴史、地理、哲学などすべてを含んでいる。
久しぶりに知的好奇心をくすぐられた夜であった。彼女もまた、こちらに質問に丁寧に答えてくれ、「英語を母国語としない人の質問は面白い。」とのことであった。
その中の一つに"teething"があった。普通の辞書に載っている意味は、「歯が生え始めること」を指している。それはよいのだが、問題はその発音である。
tooth の複数形はteeth だから、ingが付けばそのままの発音だと思ってしまうが、実際にはこの”th”は濁る。動詞になると teethe だから、既に濁っている。brother のthと同様の濁った有声音である。これは英語を母国語としない我々にとっては、まず気が付かないことだ。辞書を丹念に読まないと、その音にたどり着けない。
どうして動名詞は濁るのかと聞いたところ、後ろに”i”の音が来るときは、口の形がそれを準備するために、濁らせた方が楽なのだそうだ。
いくつか例を出してもらったが、すぐピンと来るのはsheath(小刀の鞘)から派生したsheathing(鞘およびその用をなすもの)などの語である。前者は濁らないが、後者は濁る。もちろん動詞は sheathe である。
このほかいくつか、ためになる話を聞いたが、鉄道とはあまり関係ない分野なので割愛する。言語学の先生の知識というものは極めて広汎であって、歴史、地理、哲学などすべてを含んでいる。
久しぶりに知的好奇心をくすぐられた夜であった。彼女もまた、こちらに質問に丁寧に答えてくれ、「英語を母国語としない人の質問は面白い。」とのことであった。
2015年09月28日
続々 屋外レイアウト
日本でも屋外レイアウトを作られた方はいらっしゃるはずだが、10年単位でのその後の報告はあまり聞かない。HOの大名鉄道は、TMS誌上で数年後の経過報告をされていたようだが、20年以上持ったのだろうか。
筆者はその後の大名鉄道の動行を興味深く見守ってきた。5インチを経て、現在はNゲージの屋外レイアウトになったようだ。これも集電を考慮して、動力源内蔵の赤外線コントロールになっている。
さて、日本製HO用フレクシブル線路のプラスティックは、どの程度持つのだろう。イギリスのPecoは、レイルも高耐久(でも、電気伝導率が低い)のものを売り出していた。アメリカのHouse of Duddyは屋外用としても使えるというフレクシブル線路を発売していた。いずれも O scaleの話である。今はMicro Engineeringが後を継いでいるが、そのversionがまだあるかはわからない。
問題は分岐である。分岐は木製枕木に、鉄の犬釘で留めてある。犬釘は錆びるし、枕木も腐るだろう。日本のような高雨量・多湿の気候では、3年と持たないように思う。
この写真を見ても分かるように、鉄と洋白を接触させて雨水に浸ると鉄が先に錆びる。道床のレッドウッドは問題なさそうだが枕木の方は、かなりへたっている。Gゲージ用の枕木は、レッドウッド製のものがあって、屋外用に使用されている。Oスケールでは聞かない。 防腐剤を浸み込ませても、根本的な解決策にはならない。一部のカビは、防腐剤があっても発生を止められない。
筆者の実験ではAtlasのフレクシブル線路を20年間コンクリートの屋上に放置したが、レイルは外れなかった。ただしレイルは錆びて、走らせようと思うとかなり磨かねばならない。すなわち消耗する。
屋外で用いるレイルは、太ければ太いほど良い。それだけ錆に対する余裕が大きいということだ。
筆者はその後の大名鉄道の動行を興味深く見守ってきた。5インチを経て、現在はNゲージの屋外レイアウトになったようだ。これも集電を考慮して、動力源内蔵の赤外線コントロールになっている。
さて、日本製HO用フレクシブル線路のプラスティックは、どの程度持つのだろう。イギリスのPecoは、レイルも高耐久(でも、電気伝導率が低い)のものを売り出していた。アメリカのHouse of Duddyは屋外用としても使えるというフレクシブル線路を発売していた。いずれも O scaleの話である。今はMicro Engineeringが後を継いでいるが、そのversionがまだあるかはわからない。
問題は分岐である。分岐は木製枕木に、鉄の犬釘で留めてある。犬釘は錆びるし、枕木も腐るだろう。日本のような高雨量・多湿の気候では、3年と持たないように思う。
この写真を見ても分かるように、鉄と洋白を接触させて雨水に浸ると鉄が先に錆びる。道床のレッドウッドは問題なさそうだが枕木の方は、かなりへたっている。Gゲージ用の枕木は、レッドウッド製のものがあって、屋外用に使用されている。Oスケールでは聞かない。 防腐剤を浸み込ませても、根本的な解決策にはならない。一部のカビは、防腐剤があっても発生を止められない。
筆者の実験ではAtlasのフレクシブル線路を20年間コンクリートの屋上に放置したが、レイルは外れなかった。ただしレイルは錆びて、走らせようと思うとかなり磨かねばならない。すなわち消耗する。
屋外で用いるレイルは、太ければ太いほど良い。それだけ錆に対する余裕が大きいということだ。
2015年09月26日
続 屋外レイアウト
引込み線にはshed(覆い)がかぶさっている。建設工事用の紙管を縦割りにしてある。20輌ほどはいつもここに入れてある。 嵐にならない限り、これで十分に雨露はしのげるという。
短いからもう少し延長し、また本数を増やすそうだ。「Low-Dを手に入れたので、いくらでも列車の長さを伸ばせる。」と言っていた。
猫の居る方向に客車ヤードを新設するらしい。できれば家を一周するようにしてみたいのだ。ラジオ・コントロールでウォーク・アラウンドをするから、本当に敷地一周の散歩をすることになる。
珍しいポイントを見た。Sunset Valley と云う会社が作っているdual gauge のポイントだ。狭い線路の方向しか分岐しないので、構造は簡単だ。両方やろうとすると、フログが3つもできて大変だ。
以前はGゲージもやっていたので、ポイントが残っているのだ。「外すこともないからね。」というわけだ。
短いからもう少し延長し、また本数を増やすそうだ。「Low-Dを手に入れたので、いくらでも列車の長さを伸ばせる。」と言っていた。
猫の居る方向に客車ヤードを新設するらしい。できれば家を一周するようにしてみたいのだ。ラジオ・コントロールでウォーク・アラウンドをするから、本当に敷地一周の散歩をすることになる。
珍しいポイントを見た。Sunset Valley と云う会社が作っているdual gauge のポイントだ。狭い線路の方向しか分岐しないので、構造は簡単だ。両方やろうとすると、フログが3つもできて大変だ。
以前はGゲージもやっていたので、ポイントが残っているのだ。「外すこともないからね。」というわけだ。
2015年09月24日
屋外レイアウト
Bob のレイアウトは、フェンスの杭の途中に渡した木の板の上にある。木はRed Woodである。腐りにくい木だ。カリフォルニアではこの木を安く手に入れることができる。
直線が長い。レイルが磨いてあったので、集電をよくするには磨き続けるのが大変であろうと思った。ところが、それは全く無関係であった。
機関車の後ろにつなぐ貨車は重い。それには電池と受信機が積んである。LOCOLINCというブランドの無線操縦セットがついている。これはGゲージなどの屋外レイアウトを、全く支障なく運転する賢明な方法である。
機関車のモータからリード線を引き出し、それをこの貨車の出力につなぐ。プラグを差すだけである。実によく走る。唯一の泣き所は車輪にも電気が行っているので、線路に正しいギャップがないとポイントの手前でショートする可能性がある。現実に、たまに引っかかる。車内の線を切ったらどうかと言うと、よそのレイアウトに持って行ったとき運転できないのはまずいからだと言う。スウィッチが必要だ。
この無線セットは何チャネルかを切り替えて個別選択できるようになっているが、Bobはプラグを差し替えるので 切り替えはほとんど不要である。彼はもう一台の受信機搭載貨車を持っているので、たまには切り替えている。
サウンド搭載受信機もあるから、それを選べば好みの音が出せる。
直線が長い。レイルが磨いてあったので、集電をよくするには磨き続けるのが大変であろうと思った。ところが、それは全く無関係であった。
機関車の後ろにつなぐ貨車は重い。それには電池と受信機が積んである。LOCOLINCというブランドの無線操縦セットがついている。これはGゲージなどの屋外レイアウトを、全く支障なく運転する賢明な方法である。
機関車のモータからリード線を引き出し、それをこの貨車の出力につなぐ。プラグを差すだけである。実によく走る。唯一の泣き所は車輪にも電気が行っているので、線路に正しいギャップがないとポイントの手前でショートする可能性がある。現実に、たまに引っかかる。車内の線を切ったらどうかと言うと、よそのレイアウトに持って行ったとき運転できないのはまずいからだと言う。スウィッチが必要だ。
この無線セットは何チャネルかを切り替えて個別選択できるようになっているが、Bobはプラグを差し替えるので 切り替えはほとんど不要である。彼はもう一台の受信機搭載貨車を持っているので、たまには切り替えている。
サウンド搭載受信機もあるから、それを選べば好みの音が出せる。
2015年09月22日
Bob を訪ねて
Bob はLow-D車輪を愛用してくれている。数十輌の貨車、客車に付け、運転しているのだ。
Bobは、もう退職しているが、写真学の教授であった。サン・フランシスコの東岸の閑静な住宅街に住んでいる。たびたびお招きに与っていたのだが、 チャンスがなかった。今回の訪米の話をすると、「ぜひ寄ってくれ。泊まって行け。」と連絡があった。
Bobは、アメリカ人にしては長い列車を運転している。50輌以上ないと面白くないと言う。
「汽車が来る。初めは遠くに見える。だんだん近くなって機関車が通り過ぎる。機関車は大きい。そして列車は通り過ぎる。振り返るとだんだん小さくなって見えなくなる。これがやりたい。」
芸術家である。それには長い直線が必要だ。
訪問しても、どこにレイアウト・ルームがあるのかわからなかった。この辺りは海岸なので、地下室は無い。
工作スペイスを見せてくれた。車庫の片隅にある。車輪を台車にはめるために、tunerで加工している。どれも慎重な工作で、素晴らしい転がりだ。
「裏庭に行こう」と言うので外に出た。すると、そこにレイアウトがあった。
Bobは、もう退職しているが、写真学の教授であった。サン・フランシスコの東岸の閑静な住宅街に住んでいる。たびたびお招きに与っていたのだが、 チャンスがなかった。今回の訪米の話をすると、「ぜひ寄ってくれ。泊まって行け。」と連絡があった。
Bobは、アメリカ人にしては長い列車を運転している。50輌以上ないと面白くないと言う。
「汽車が来る。初めは遠くに見える。だんだん近くなって機関車が通り過ぎる。機関車は大きい。そして列車は通り過ぎる。振り返るとだんだん小さくなって見えなくなる。これがやりたい。」
芸術家である。それには長い直線が必要だ。
訪問しても、どこにレイアウト・ルームがあるのかわからなかった。この辺りは海岸なので、地下室は無い。
工作スペイスを見せてくれた。車庫の片隅にある。車輪を台車にはめるために、tunerで加工している。どれも慎重な工作で、素晴らしい転がりだ。
「裏庭に行こう」と言うので外に出た。すると、そこにレイアウトがあった。
2015年09月20日
ピン接合
砂漠地帯に雨が降るときはこんなふうに降る。右のほうは晴れているのに、左のほうから濃い雨雲がやってくる。雲の下だけ降っている。
走っていくとやがて瀧のような大雨に見舞われる。雹(ひょう)が降ってきたり、場合によっては竜巻も伴っていることがあるから注意が必要だ。
I-80(インタステート80号線)はかなりの回数通っている。ソルト・レークとサン・フランシスコ間は特に頻度が高い。
途中、ウェスタン・パシフィックと並行するが、その橋は遠くから見るだけで、近くで観察することがなかったが、今回は丹念に見て回った。
ウェスタン・パシフィックは、ユニオン・パシフィックに遅れること50年ほどで建設された。アメリカはすでに工業立国であって、大きな土木用建設機械が大量に使用できる時代であった。
橋は規格品を大量に購入したらしく、ほとんど同じ構造だ。ピン接合の橋が多い。
この橋は1912年製らしい。門構にその数字が切り抜かれている。華奢なつくりだが、重い列車が走る。この橋はRenoの少し東にあるものだ。
カリフォルニアに入り、ドナーパスを下る。ある程度行くと突然、このような光景が現れる。昔ここは山の中であった。その中の谷を越えるトレッスルがあったのだが、新しく作る高速道路の道幅分の幅を確保すると、橋脚まで壊さねはならない。そこでこの窮余の策が実現されたのだ。このトラスが大きなスパンで、いくつかの桁をまとめて支えている。
要するに、昔の線形を保ちながら、高速道路を通したわけである。
走っていくとやがて瀧のような大雨に見舞われる。雹(ひょう)が降ってきたり、場合によっては竜巻も伴っていることがあるから注意が必要だ。
I-80(インタステート80号線)はかなりの回数通っている。ソルト・レークとサン・フランシスコ間は特に頻度が高い。
途中、ウェスタン・パシフィックと並行するが、その橋は遠くから見るだけで、近くで観察することがなかったが、今回は丹念に見て回った。
ウェスタン・パシフィックは、ユニオン・パシフィックに遅れること50年ほどで建設された。アメリカはすでに工業立国であって、大きな土木用建設機械が大量に使用できる時代であった。
橋は規格品を大量に購入したらしく、ほとんど同じ構造だ。ピン接合の橋が多い。
この橋は1912年製らしい。門構にその数字が切り抜かれている。華奢なつくりだが、重い列車が走る。この橋はRenoの少し東にあるものだ。
カリフォルニアに入り、ドナーパスを下る。ある程度行くと突然、このような光景が現れる。昔ここは山の中であった。その中の谷を越えるトレッスルがあったのだが、新しく作る高速道路の道幅分の幅を確保すると、橋脚まで壊さねはならない。そこでこの窮余の策が実現されたのだ。このトラスが大きなスパンで、いくつかの桁をまとめて支えている。
要するに、昔の線形を保ちながら、高速道路を通したわけである。
2015年09月18日
Salt Lake City から西へ
ソルト・レーク・シティでは友人を訪ねた。Trolly Squareの景気が良くないという話を聞いた。このショッピング・モールは30年ほど前に開業し、栄華を極めたのだが、ここ数年は撤退する店が続出している。半分も埋まっていない。最近、Whole Foods Marketという大きく、やや高級なスーパ・マーケットが入って多少は持ち直したが、まだ寂しい。
元は市電の車庫であった。バスの車庫になっていたのに手を加えてショッピング・モールにしたのだ。ミッション・スタイル風の古風な建物だ。
その一角にこのような模型があった。本当はすべての線路がつながっている筈なのだが、面倒でやめてしまったのだろう。
当時はここからオグデンまでの電車があった。市内には架空線の鉄塔が所々に残っている。現在は新しいライトレイルが市内から郊外へと走っている。
I-80を西に向かうと、元のウェスタンパシフィック線と並行する。現在はUPである。平坦線なので150輌もつないでいるが、機関車は少なく4輌だ。
写真を撮って抜かれた後、また走って抜き返す。これを繰返した。機関士も、ホーンを鳴らしてくれるが、だんだん面倒になったらしく、短くしか鳴らさなくなった。
これはボンネヴィルのソルト・フラット辺りだ。この近くに例の平らな塩砂漠がある。
元は市電の車庫であった。バスの車庫になっていたのに手を加えてショッピング・モールにしたのだ。ミッション・スタイル風の古風な建物だ。
その一角にこのような模型があった。本当はすべての線路がつながっている筈なのだが、面倒でやめてしまったのだろう。
当時はここからオグデンまでの電車があった。市内には架空線の鉄塔が所々に残っている。現在は新しいライトレイルが市内から郊外へと走っている。
I-80を西に向かうと、元のウェスタンパシフィック線と並行する。現在はUPである。平坦線なので150輌もつないでいるが、機関車は少なく4輌だ。
写真を撮って抜かれた後、また走って抜き返す。これを繰返した。機関士も、ホーンを鳴らしてくれるが、だんだん面倒になったらしく、短くしか鳴らさなくなった。
これはボンネヴィルのソルト・フラット辺りだ。この近くに例の平らな塩砂漠がある。
2015年09月16日
続 truss bridge
トラス橋の反対側に廻ってみよう。可動支承である。コロがたくさん入っている。
この橋は緑色だ。一般的には、橋の色は黒、銀、暗赤、緑の4色が大半だ。これは褪色しにくい顔料の種類がこれぐらいしかないからだ。 緑は昔からクロムグリーンが使われた。三価の酸化クロムで極めて安定な化合物だ。黒板塗料として、現在も使われている。毒性はない。硬いので、金属を磨く時に使う。緑棒などという名で売られている。
最近は銅フタロシアニン化合物を使う。これも極めて安定で、褪色しにくい。
二本の平行した鉄橋の色が異なるのも珍しい。どちらもかなり古い塗装なので、解釈に苦しむ。
話は変わるが、最近のトピックスとして、このトレーラの後部の羽根に注目戴きたい。運転中に撮ったので、前面ガラスの色が邪魔をしている。補正を掛けたら、ますます色調がおかしくなったが、お許しを戴きたい。
遠くから見ると普通のトレーラだ。
近寄ると、畳大の板が張り出して後ろをすぼませるようになっているのが分かる。後ろに回り込む空気を多少なりとも遠ざけて、渦を作る抵抗を低減させる装置なのだ。
よくできていて、ドアを開ける時に簡単に畳めるようになっている。前方はかなり流線形になっているし、側面のスカートも多くなってきた。残った問題は後部の渦だったので、これはかなり売れているようだ。
20台に1台は付けている。
しかし日本では車輛の長さが決まっているので、これを付けることは違法かもしれない。赤い旗をつけてもダメなのだろうか。尤も、日本では最高速が低く制限されているので、付けても効果が薄いということもあって普及しないだろう。
追記
最近のニュースで、メルセデス・ベンツが80 km/hでは車体の後部が伸びて空気抵抗を減らすモデルを発表したそうである。
この橋は緑色だ。一般的には、橋の色は黒、銀、暗赤、緑の4色が大半だ。これは褪色しにくい顔料の種類がこれぐらいしかないからだ。 緑は昔からクロムグリーンが使われた。三価の酸化クロムで極めて安定な化合物だ。黒板塗料として、現在も使われている。毒性はない。硬いので、金属を磨く時に使う。緑棒などという名で売られている。
最近は銅フタロシアニン化合物を使う。これも極めて安定で、褪色しにくい。
二本の平行した鉄橋の色が異なるのも珍しい。どちらもかなり古い塗装なので、解釈に苦しむ。
話は変わるが、最近のトピックスとして、このトレーラの後部の羽根に注目戴きたい。運転中に撮ったので、前面ガラスの色が邪魔をしている。補正を掛けたら、ますます色調がおかしくなったが、お許しを戴きたい。
遠くから見ると普通のトレーラだ。
近寄ると、畳大の板が張り出して後ろをすぼませるようになっているのが分かる。後ろに回り込む空気を多少なりとも遠ざけて、渦を作る抵抗を低減させる装置なのだ。
よくできていて、ドアを開ける時に簡単に畳めるようになっている。前方はかなり流線形になっているし、側面のスカートも多くなってきた。残った問題は後部の渦だったので、これはかなり売れているようだ。
20台に1台は付けている。
しかし日本では車輛の長さが決まっているので、これを付けることは違法かもしれない。赤い旗をつけてもダメなのだろうか。尤も、日本では最高速が低く制限されているので、付けても効果が薄いということもあって普及しないだろう。
追記
最近のニュースで、メルセデス・ベンツが80 km/hでは車体の後部が伸びて空気抵抗を減らすモデルを発表したそうである。
2015年09月14日
truss bridge
目指すはこの橋だ。残念ながらBaltimoreではないのだが、American practiceを見ることができる。門構とか上部下部の補強の入れ方を見た。
細かいトラス・ビームがあって、これは作れないが、ガセットの当て方などは参考になる。
裏側の構造は、製造時期によって多少の変化があるようだが、専門家ではないのでよくわからない。
鉄橋の色は様々だが、筆者はこの汚れた銀色が好きである。鉄橋は建設中のレイアウト中、かなり大きな構築物で、目を引くものである。あまり目立ってはいけないが、その存在を主張するものである。土屋氏が生きていらしたら、即座に適する色をお答え願えたはずである。
路盤・線路は例のグレイに塗った。信号所、機関庫などはあるが、それらはあくまでも列車を引き立たせるための小道具で、目立ってはいけないのだ。このあたりのことは、日本には例のないディスプレイ・レイアウトであるから、慎重にやりたい。
細かいトラス・ビームがあって、これは作れないが、ガセットの当て方などは参考になる。
裏側の構造は、製造時期によって多少の変化があるようだが、専門家ではないのでよくわからない。
鉄橋の色は様々だが、筆者はこの汚れた銀色が好きである。鉄橋は建設中のレイアウト中、かなり大きな構築物で、目を引くものである。あまり目立ってはいけないが、その存在を主張するものである。土屋氏が生きていらしたら、即座に適する色をお答え願えたはずである。
路盤・線路は例のグレイに塗った。信号所、機関庫などはあるが、それらはあくまでも列車を引き立たせるための小道具で、目立ってはいけないのだ。このあたりのことは、日本には例のないディスプレイ・レイアウトであるから、慎重にやりたい。
2015年09月12日
またまた Echo Canyon へ
帰り路、Echo Canyonを通る。何度も来た道だ。西行きの時には、このお立ち台に行ける。登って様子を見た。今日は先ほど追い抜いた貨物列車を撮ることができる。ただし下りだから、ブレーキを掛けている。
ダイナミック・ブレーキを唸らせながら、降りて来るのだ。しかし、あまり面白くない。やはり、蒸気機関車でなくても、登り坂で頑張っている姿が見たい。
ジャンクションで曲がってオグデン方面に行った。Weber川に沿って走るといくつか橋があるからだ。特に詳しく知りたい橋はないのだが、参考になる写真を撮ることができる。
まずガーダ・ブリッジを下から見る。暗いので補正を掛けたら、ざらついてしまった。
構造はお決まりのものだが、橋台が怪しいのには驚いた。崩れた跡がある。それをちょいちょいと手直しして、おしまいだ。地震のない国はうらやましい。
横には使われていないティンバ・トレッスルがある。40年ほど前に廃線になった炭鉱に行く線路だ。
ダイナミック・ブレーキを唸らせながら、降りて来るのだ。しかし、あまり面白くない。やはり、蒸気機関車でなくても、登り坂で頑張っている姿が見たい。
ジャンクションで曲がってオグデン方面に行った。Weber川に沿って走るといくつか橋があるからだ。特に詳しく知りたい橋はないのだが、参考になる写真を撮ることができる。
まずガーダ・ブリッジを下から見る。暗いので補正を掛けたら、ざらついてしまった。
構造はお決まりのものだが、橋台が怪しいのには驚いた。崩れた跡がある。それをちょいちょいと手直しして、おしまいだ。地震のない国はうらやましい。
横には使われていないティンバ・トレッスルがある。40年ほど前に廃線になった炭鉱に行く線路だ。
2015年09月10日
abandoned cars
UPの食堂車が放置されていた。これは軽食を提供する車輌だ。窓ガラスに破損防止の合板が張ってあるから、久しくこのままなのだろう。
保線用の食堂車と書いてあるから、厨房設備を利用して、飯場としての利用があったのだろうと解釈する。
床下にはLPGシリンダ(いわゆるボンベ)を入れるケースがある。ふたが開いている部分がそうだ。冷房機駆動のエンジン用である。天井の排気筒が興味深い。走行中の風が当たって吸い出されるようになっている。
連結幌を吊るリンクの付け根が見える。長いリンクで引張っているのだ。
もう使っていないと思しき、Brownhoistがある。この線は半分土に埋もれているのだ。
Evanston駅のほうに行ってみた。オグデンからは意外と近いのだ。ソルトレークまでは車で1時間半である。
この建物も結婚式などに貸し出されている。このカップルは結婚したばかりだ。新婚旅行に出かける前にダンスを披露している。珍しく、スリムである。
保線用の食堂車と書いてあるから、厨房設備を利用して、飯場としての利用があったのだろうと解釈する。
床下にはLPGシリンダ(いわゆるボンベ)を入れるケースがある。ふたが開いている部分がそうだ。冷房機駆動のエンジン用である。天井の排気筒が興味深い。走行中の風が当たって吸い出されるようになっている。
連結幌を吊るリンクの付け根が見える。長いリンクで引張っているのだ。
もう使っていないと思しき、Brownhoistがある。この線は半分土に埋もれているのだ。
Evanston駅のほうに行ってみた。オグデンからは意外と近いのだ。ソルトレークまでは車で1時間半である。
この建物も結婚式などに貸し出されている。このカップルは結婚したばかりだ。新婚旅行に出かける前にダンスを披露している。珍しく、スリムである。
2015年09月08日
lumber door
機関区のはずれに「だるまさん」が居た。台車を外されて動けないからそう言うらしい。英語では 何と言うか、思い出せない。
この貨車は片方の妻板に小さなドアがある。その目的は、側面のドア開口部が小さいので、長い材木を積めないのを克服する工夫だそうだ。側面から長尺の材木を担いで入れ、先端を開口部に突っ込む。そうしておいて、他の端をドアの中に入れる。うまくやると、貨車の全長の9割程度の長さの材木を入れることができる。
アメリカでも、荷役は人の手で行われた時代があるのだ。
このドアは片方の妻にしかついていない。模型化するとき、気を付けねばならない。
この貨車はoutside braced boxcarと呼ばれる。内側を平面化することに留意した設計だ。
この貨車は片方の妻板に小さなドアがある。その目的は、側面のドア開口部が小さいので、長い材木を積めないのを克服する工夫だそうだ。側面から長尺の材木を担いで入れ、先端を開口部に突っ込む。そうしておいて、他の端をドアの中に入れる。うまくやると、貨車の全長の9割程度の長さの材木を入れることができる。
アメリカでも、荷役は人の手で行われた時代があるのだ。
このドアは片方の妻にしかついていない。模型化するとき、気を付けねばならない。
この貨車はoutside braced boxcarと呼ばれる。内側を平面化することに留意した設計だ。
2015年09月06日
Union Tank Car Co
UTLX と言えばタンク車製造会社である。本社はシカゴの近くにあるが、工場はあちこちにある。そのうちの一つが、ここEvanston、WYにある。
タンク車のように危険物を運ぶ車輛の連結器は特別である。何かの事故があってもそう簡単に外れたりしないようになっている。要するに上下の変位が制限されているのだ。
AARの分類ではEとかFに相当する。棚(shelf)状に飛び出している部分で、相手のナックル(日本語では肘と云う)の動きを制限する。これをシェルフ・カプラと呼ぶ。
機関庫の裏手に行くとユニオン・タンク・カァの会社がある。この町では大手の会社で、かなりの雇用を生み出している。タンク車が何台か並んでいた。いわゆるfunnelタイプのタンク車だ。文字通り漏斗状で、抜けが良いことを売りにしている。初めてこのタンク車を見たときはとても驚いた。作り間違いではないかと思ったくらいだ。
熔接が進歩したので、曲がっていても強度に差はないとのことだ。
タンク車のように危険物を運ぶ車輛の連結器は特別である。何かの事故があってもそう簡単に外れたりしないようになっている。要するに上下の変位が制限されているのだ。
AARの分類ではEとかFに相当する。棚(shelf)状に飛び出している部分で、相手のナックル(日本語では肘と云う)の動きを制限する。これをシェルフ・カプラと呼ぶ。
機関庫の裏手に行くとユニオン・タンク・カァの会社がある。この町では大手の会社で、かなりの雇用を生み出している。タンク車が何台か並んでいた。いわゆるfunnelタイプのタンク車だ。文字通り漏斗状で、抜けが良いことを売りにしている。初めてこのタンク車を見たときはとても驚いた。作り間違いではないかと思ったくらいだ。
熔接が進歩したので、曲がっていても強度に差はないとのことだ。
2015年09月04日
machine shop
もう一つの大きな建物が machine shop である。ここでは機関車の動輪を抜いて嵌め替える作業をしていた。背の高い部分は走行クレインが取り付けられた部分である。その他の部分には車輪旋盤などが据え付けられていたはずだ。
入り口にはEvanston Machine Shopと書いてある.
内部を見てみよう。この写真の扉を開くと、扇形庫を経て、ターンテイブルに至る。引き込まれた機関車は1軸ずつピットで動輪を下に抜き取られて、横に移動させ、輪軸を解体する。 天井走行クレインのレイルが見える。
反対側を見ると、手動ホイストが残っている。この扉を開けて、反対側にも出られるようになっている。こちらに出ると操車場につながっている。
この建物は、訪問当日、何かの演奏会場になるようだった。中にいた人は突然日本語で話しかけてきて驚いた。横須賀に10年もいたそうだ。ユル・ブリナに似ている人で、それを言うと、Magnificient 7(荒野の7人)の話から三船敏郎の用心棒の話になり、盛り上がった。日本映画をたくさん見ている。
「エヴァンストンは初めてか?」と聞くので40年前に来たことがあると言うと、とても驚いた。「その頃はこの地方には日本人はほとんどいなかった。ましてや学生なんて・・・」
入り口にはEvanston Machine Shopと書いてある.
内部を見てみよう。この写真の扉を開くと、扇形庫を経て、ターンテイブルに至る。引き込まれた機関車は1軸ずつピットで動輪を下に抜き取られて、横に移動させ、輪軸を解体する。 天井走行クレインのレイルが見える。
反対側を見ると、手動ホイストが残っている。この扉を開けて、反対側にも出られるようになっている。こちらに出ると操車場につながっている。
この建物は、訪問当日、何かの演奏会場になるようだった。中にいた人は突然日本語で話しかけてきて驚いた。横須賀に10年もいたそうだ。ユル・ブリナに似ている人で、それを言うと、Magnificient 7(荒野の7人)の話から三船敏郎の用心棒の話になり、盛り上がった。日本映画をたくさん見ている。
「エヴァンストンは初めてか?」と聞くので40年前に来たことがあると言うと、とても驚いた。「その頃はこの地方には日本人はほとんどいなかった。ましてや学生なんて・・・」
2015年09月02日
power house
扇形庫の裏に廻ってみた。これが完全に修復されるのには、かなりの資金が必要だ。10年後に来てみようと思った。
扇形庫から、power house (発電所)を見ている。 この発電所は蒸気エンジンで発電していたらしい。のちにディーゼル発電機になったのだろうが、いずれにせよ、外部からの電力供給がなされた後は用済みとなった。
格調高い建物である。その昔には高い煙突があったのだろう。蒸気機関車の時代にはボイラで蒸気を作り、機関車のブロワを効かせていた。着火時とか、煙室の掃除の時には蒸気が必要なのである。
側面から見るとこのような具合である。中身が空っぽなので面白くないが、いずれ何らかの施設になるのだろう。
途中にこのような鉄骨があった。ホイストを取り付けて、何かの重量物を持ち上げたのだろう。詳しいことはわからない。
扇形庫から、power house (発電所)を見ている。 この発電所は蒸気エンジンで発電していたらしい。のちにディーゼル発電機になったのだろうが、いずれにせよ、外部からの電力供給がなされた後は用済みとなった。
格調高い建物である。その昔には高い煙突があったのだろう。蒸気機関車の時代にはボイラで蒸気を作り、機関車のブロワを効かせていた。着火時とか、煙室の掃除の時には蒸気が必要なのである。
側面から見るとこのような具合である。中身が空っぽなので面白くないが、いずれ何らかの施設になるのだろう。
途中にこのような鉄骨があった。ホイストを取り付けて、何かの重量物を持ち上げたのだろう。詳しいことはわからない。