2015年01月

2015年01月31日

PRR T1

PRR T-1 Konno氏が目ざとく見つけられたPRR(ペンシルヴェイニア鉄道)のDuplex(双子という意味)である。ショウケース内の位置を変える時に外に出したので、写真を撮ってみた。
  素晴らしい機関車である。日本製であるから、ハンダ付けが確実で外れないのが良い。当初、この機関車の動力装置はアメリカ製で、アルミブロックをフライスで切り出したボールベアリング入りのギヤボックスが付いていた。動きはいま一つだった。どういうわけか、固いのだ。多分グリスが粘いのである。モータの出力の半分が失われてしまう。祖父江氏に2モータ、三条ウォームに改造してもらったのだ。押すと電灯が点く。

Tsuchiya  遠くに土屋氏の写真が置いてある。土屋氏のお気に入りの機関車であった。
 図面等はアメリカから提供されているので、正確であるが、メカニズムには理解できない点がある。どういうわけか、テンダ台車は2軸ずつイコライズされていて、バネがない。4点支持なのである。機関車も動軸2軸づつがイコライズされているが、バネが入っている。それはよいが、先台車、従台車はバネで軽く押さえてあるだけで、先輪としての役割を果たしているかは疑問である。

 筆者がアメリカに居たときに、購入して日本に送った。日本製の刻印が打ってあるのに、税関で高い税率を掛けられた事を思い出す。結局は安くなったが、その時のやり取りが面倒で、思い出すと気分が悪くなる。

 思えばたくさん購入して送ったものだ。当時はアメリカが不況で、このような嗜好品の価格は相対的に安かった。調子に乗ってたくさん購入して送ったら、「アメリカの中古市場の相場が上がった」と、ある友人から文句が来た。値切らずに買ったので、「日本人は物の買い方を知らない。迷惑がかかるから値段交渉をせよ。」と言って来たのだ。
 バブルの絶頂期のことである。


2015年01月29日

続々 勾配区間の建設

Horseshoe Curve 骨組みの上に板を載せてみた。ネジで仮留めしてある。台形の板を 24 mm の構造用合板から切り出した。板が、出たり入ったりしているのは耳が切り落としてないからだ。全体を固定してから、コンパスで卦書いて切り落とす。
 勾配を測定すると、当然のことながら、一定にはならない。

 その様子を見て、昔、韓国製の鉄道模型が現れた頃のことを思い出した。筆者はそのウォームギヤを見て、とても驚いた。斜面が一定でないのだ。一周が20くらいの面で出来ていたのだ。おそらくホブと云う刃物で切っているのだが、回転数が低いのか、何なのか分からないが、螺旋の斜面が多面体なのである。廻すと当然、ゴロゴロ言う。そういう製品があったのだが、最近はその種の問題は解決している。
 しかし他の面では問題はまだ多い。

 さて、用意してあるシムを挟んでみて様子を見た。計算値のシムを挟むと、かなり緩和される。お世話になった数学の専門家には感謝する。2800Rと2900Rの線路を載せてみると、斜面が一定であることが分かる。


 コメントを戴いたが、蒸気機関車単機で100輌のブラス製貨車編成を牽くというのが、この博物館の「売り」である。おそらくこれをO scaleで実現できるところは、世界中探してもここしかないはずである。以前ミシガン州で廃業したスーパーマーケットでは200輌運転をするのを見たが、それはプラスティック製貨車を多重連のディーゼルで牽いていた。
 Big Boyでなくても牽くことは可能だ。以前の実験ではSP5000でも可能であった。 

2015年01月27日

続 勾配区間の建設

Horse Shoe Curve 角スタッドを切って、支柱に取り付けたところである。インパクト・レンチを用いて、鉄骨にドリルネジをねじ込む。こうして見ると、螺旋を直線で近似するのは無理であると云う事を実感する。柱間隔をもっと細かくすれば良いのだろうが、費用が掛かりすぎる。このようにある程度区間を分けておいて、シムをはさんで近似するというのが現実的であろう。シムの厚みは最大2mmほどである。

 十分な量の24mmの合板を安く買ってある。それを一区間ごとに台形に切って、置いてみれば、どうすべきかはすぐわかる。当初は薄い12mmの合板を使う予定であったが、シムを連続的に貼らねば凹凸が表に出てしまうことが分かり、それは取りやめた。

 水準器を置いて、どの区間も水平が出ていることは確かめてある。たったの半周強ではあるが、この高低差を稼ぎ出す勾配区間の設計には大変な労力を必要とした。
 板を載せてみると、複々線のホースシュウ・カーヴの様子がよくわかる。完成時に目を低くして透かして見ても不自然でないようなレベルにはできているはずだ。
 
 4本の線路はそれぞれがカントを持ち、同じように傾いて走る。ここを100両編成の列車が登り下りするのである。その様子を思い浮かべて、幸福な気持ちになる。
 

2015年01月25日

勾配区間の建設

 平面部分の骨組みはかなり前に完成しているのだが、勾配区間は計算が面倒で、遅れ気味であった。平面の板をつなぎ合わせても、滑らかな螺旋にはならない。当初は支柱間隔を広くしていたのだが、補正量が大きく、とても無理だと分かった。仕方なく、1450mm間隔に支柱を立てることにした。こうすれば、調整用シムの厚さが薄くなる。

 設計では垂直荷重だけ受け持たせることにして、水平方向の力は曲線の両端で受けていた。ところが角が多くなったので、各支柱に水平方向の動きに耐える構造を持たせねばならなくなった。足を十文字にすれば良いのだが、足が平面になるようにするのは素人の熔接では無理だ。

stanchion カブースの煙突などには、このような倒れ止めがついている場合がある。一本の支えを付けるだけで、かなりの力に耐える。4 mm厚のフラットバーを床に留め、四角柱の垂直を見ながら、熔接すれば良い。これは工作が簡単である。この程度の厚さで、押し引きどちらにも十分耐える。
 


fireproof blanket カーペットを敷いた後での熔接であるから、完全な養生が必要である。クラブの会員の足立健一氏が耐火性の布で養生シートを作ってくださったので助かる。氏はF1レースなどの耐火服を作る専門家である。熔鉱炉の横で仕事をする人たちの耐火服など、特殊な服を作っている。
 このような柱の根元を巻いて、さっと置けるように、切れ目を入れて下さった。三層構造で、中には耐火フェルトが挟んであり、熱が伝わりにくい。焼けたアイロンを置いたままにしても火事にならないそうである。オレンジ色の布は、最近の消防士の服装で見かけた方もあるだろう。燃えない布である。

welding stanchion 床を完全に保護した後で、周りに飛ぶといけないから、合板で囲いをつくる。そして、先日紹介した火花除けシートをかぶせる。熔接部分から10 cm程度離しておくことを忘れてはいけない。これで手前の隙間から熔接棒を差し込んで出来上がりである。面白いことに、熔接時に出る煙(フューム)は大半がシートにくっつくように感じる。作業終了後、シートを洗うと、白っぽい粉が落ちる。


2015年01月23日

ポリウレタンの劣化

deterioration of polyurethane foam これがそのポリウレタンの劣化したものである。べとべとしていて、丸めて握るとおにぎりになる。シートはポリ塩化ビニルである。色が移って少し色づいている。もともとは無色であった。


deterioration fo polyurethane foam 2 箱の内側には部分的にくっついている。指で触ると、粘りついて木からとれなくなる。よく切れるナイフでそーっと削り取るしかない。

 気になって、山積みの箱を丁寧に開けてみた。極端にひどいのはこれ一つで、あとは幸いにもまだ大丈夫であった。

Tsuchiya Collection 夏の間に土屋氏のところから運び出した機関車のごく一部を箱から出し、少しだけ並べてみた。ガラス棚にこんなに入れるのはよくない。重いので、地震の時には大被害だ。
 一段に2台までにしようと思う。隙間があると見やすいし、事故も起こりにくい。


 線路は、ガラス板に両面テープで貼り付け、レイルの先端には車止めを付ける必要がある。 




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2015年01月21日

続 緩衝材

 古い模型の箱を次々と開けて、内部の緩衝材を見ている。1960年代までの緩衝材は木を薄く削って、さらに縦に2 mm程度の幅にしたものを詰めている。いまだにほとんど弾力を失っていない。木毛(もくめん)と言うのだそうだ。
 この材料を作るところを見たことがある。櫛(クシ)のようにたくさんの刃を付けた刃物を木に押し当てながら引き、次にかんなを掛けるのだ。往復動で大量の削りカスを作る。もっともこれはカスではないが。
 これをハトロン紙でできた紙袋に入れてある。なかなか良い弾力である。その紙袋は長いものや立方体のものがあって、目的に応じて詰め込まれている。

 同時に古着の繊維をほぐして作った綿を、強く圧縮して作ったフェルト状のものも使われている。これが意外と良く、昔と変わらぬ弾力を示す。

 その次の世代はティッシュのような紙を重ねて、部分的にプレスしたものである。はがそうと思えばはがれる。一番上と下の紙だけが、やや厚い。これは時間とともに劣化している。酸性紙の問題もあるだろう。中の薄い紙はもともとは白かったのだが、黄色になっている。弾力も少なくなっている。

 ウレタンはその次の世代で、発泡ポリスチレン(いわゆる発泡スチロール)と共用されていることも多い。後者は「へたり」が少ない。ウレタンは当たり外れが大きい。
 モータが入っていた箱の中ではウレタンのなれの果ての粉末が、カラカラに乾いている。触ると砂状になる。モータだから、実害は少ないが、塗装済みの車輛なら、修復するのに大変な手間がかかることは間違いない。

 その後、ポリエチレンのプチプチが増えてきたが、いまだにウレタンは多い。発泡ポリスチレンの落花生の殻大の粒は取り扱いが面倒である。細かいごみが出やすく、捨てるにも苦労する。

 結局のところ、一番長持ちするのは、自然素材であったと云うのは皮肉だ。ウレタン・フォームを使用してある箱に入っているものは、一旦取り出し、ポリエチレンフィルムに包み直して、入れるしかないだろう。ポリエチレンは日光にさえ当たらなければ、長時間の保管にも変化がない。
 先回お伝えしたのはポリ塩化ビニルで、模型用としては極めて珍しい。

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2015年01月19日

緩衝材

 展示するために製造後20年以上経った模型の箱を開けようとして、驚いた。蓋が開かないのである。
 自宅では空調が効いているので温度、湿度ともほとんど変化がない。我が家の模型でウレタンに変化が起きたのは見たことがない。他家で20年以上置いてあると、ウレタンのスポンジが融けているものがある。

 これは、空気中の水分のせいで加水分解が起きることによる。湿度が最大のファクターで、二番目は温度である。すなわち、高温多湿の環境に置かれるとすぐにダメになると云うわけだ。

 劣化の状態は二通りで、粉状になるものと、粘る糊状になるものがある。前者は掃(はら)えばかなりとれるが、後者の始末は困る。たまたま、ポリ塩化ビニルのシートで包んであったので、中身には影響がなかったが、その包装をはがすのには、大変な苦労をした。糊の一歩手前の状態で、スポンジを丸めるとおにぎりが出来る。手にはくっつき、溶剤で拭かないと取れない。木箱の縁にくっついて、カギを外しても開けることが出来なかった。

 最近は加水分解されにくいポリエーテルを原料にしているものが多くなってきたが、ウレタンフォームのような製品にまでそれが使われるとは思えない。自動車部品や靴などにはそれが使われている。なぜかと言うと、靴が壊れるとけがをするからである。自動車は大事故を引き起こすかもしれないからだ。模型では死傷者が出ないだろうから、意識が低いはずだ。
 
 対策としては空調が常時効いている場所に保管することと、模型とウレタンを直接接触させないことである。ポリエチレンシートでくるんで入れておくと、ウレタンが融けても助かるはずだ。

 

2015年01月15日

勾配

 レイアウトの勾配を、当初1.5%にする予定であった。そのつもりで作図してあったのだが、どうしても勾配が長くなり、分岐の位置に近くなる。ストレッチ(直線区間)の途中から勾配になるのは避けたかった。1.6%にするとなんとか収めることが出来ることが分かったので、変更した。シャーマン・ヒルは最大1.55%であったから、ほぼ同じになる。

 勾配は扇型の合板をつなぎ合わせて作る。梁の剛性が大きいので、梁と合板の間にシムを挟んで滑らかに繋ぐ。合板を大きめに切ってはめ、固定してから大きな自作のコンパスで外周を卦書き、ジグソウあるいは丸鋸で切る。曲率が小さいので、丸鋸のアサリの部分で逃げられる可能性が高いとみている。しかし24 mmの合板なので、刃の深くまで切り込むから、丸く切るのは大変かもしれない。数 mm大きく切っておいて、ルータ (Router ラウタ)で仕上げ削りすることも考えている。もちろんその時はルータをコンパスに固定する。

tripod for compass コンパスの中心はカメラの三脚を利用している。大きな木製三脚で、かなり重いので具合が良いと思ったが、3 m以上もある腕を廻すので、中心がふらつく。重りの砂袋(セメント袋)を置いて作業する。
 カメラの取付ネジは、1/4 インチのネジであるから、5 mmの板から切り出した。中心は、Φ5のブラスの棒を旋盤で挽き、ハンダ付けした。


compass
 このコンパスには2800、2900、3000、3100 mm の各半径の中心線と、路盤の外周、内周が目盛ってある。ペンを差込んで廻れば、所定の目的を達するが、二人がかりである。一人でやると線がふらつく。

 いろいろな方がお手伝いに来て下さるので、本当に助かる。



2015年01月13日

角スタッド

 クラブの会合で、建設業を営むK氏に話を聞いた。角スタッドは間仕切壁の他に、天井にも使うそうで、剛性が大きく、軽くて良い材料であるそうだ。切るのは高速切断機(いわゆる砥石ディスク)で切るのだそうだ。何本かまとめて切ることができて都合がよいとのこと。筆者は鉄板も切れる丸鋸を使ったが、お勧めしないとのことであった。 金切りはさみで切ることもできるが、ちょっと難しいと云うことだ。最初の切り出しが難しいのだ。

 接続は熔接するのが簡単であるとのことだ。板が薄いので電流を小さくする必要があるが、出来ないことはない。今回は梁の途中から直角に延ばす部分があって、L金具で簡単に留め、熔接した。

 天井に使うと、十分な強度があり、その上を人が歩けるそうだ。いわゆる「軽天」である。説明書を見ると、組むのは容易で、ほとんどネジも熔接もなしで組むことが出来る。

 今回のようにレイアウトの架台に使うのは、あまり見ない事例だそうだが、十分に強度がある。

 先日大量に材料を買ったが、嵩の割に安いもので、驚いた。4 m材を運ぶ時はトラックが必要であったが、買ったホームセンタの貸し出し車で運ぶことが出来て安上がりであった。 

 


2015年01月11日

熔接のプロフェッショナル

 友人のU君は、いわゆる熔接屋であって、その道40年以上のプロフェッショナルである。腕は一流で、圧力容器でも船でも何でもできる。
 筆者はごく適当な熔接作業はするが、精度の要る仕事は彼に頼む。直角の部品とか、互換性が必要なものは素人が手を出せる範囲にはない。
 
 今回のレイアウト建設では、角パイプ製の支柱などは、全て彼に作ってもらった。仕事が忙しいのに、無理を言って急いで作らせたりして、申し訳ないことであった。

supportsupport 2 複々線の勾配の支持は、角柱とこの支持台で持たせる。水平で、ある角度振った形態である。レーザで水平を見て角度を決め、フライスで切り出したものを熔接してもらった。
 組み立ての時、人間一人が乗ってもよいようにする必要があるので、鉄筋で支えを入れた。また、ネジを締めるための孔もあけた。これを丈夫な棚に取り付ける。
 段差があって作りにくいが、スペーサを作ってお願いしておいた。出来上がりは御覧の通りで、まさにばっちりとはめ込まれた。これを自分で作ったら、いったい何回作り直しをすることになるのだろうと思う。

 1.5%の勾配を作っているが、ループ線(helix)であるから、平面を組み合わせても正しい均一な勾配はできない。シムを作って骨と合板の間に押し込まねばならない。また数学の専門家に計算してもらう必要が出てきた。
 合板が薄いと、骨の平面が出てしまうので、24 mmの合板を使って剛性を高め、シムで疑似点接触にする必要がある。点と点の間は合板の撓みで近似する。
 シム(shim)とは高さ調整などをする薄い板のことである。厚いとdistance pieceと云う。大昔は楔(くさび)の意味もあったはずだが、現在では二面が平行なものを指す。


 勾配の起点、終点では、縦曲線が3次曲線に近くなるように、これまた計算中である。厳密な計算ではなく、近似値を用いる。厚い合板を少し撓ませてシムで固定すると、かなりいい数字が出る。

2015年01月09日

自動熔接面

face shield 熔接時には多量の紫外線が出る。皮膚を露出していると、短時間でもやけどを負う。続けると皮膚ガンになるであろう。完全な防護が必要である。
 熔接面は、最初から自動のものを使っている。20年以上前に新製品として出たばかりのものを、アメリカで買った。確か300ドル以上もした。それまでは手で持つタイプで、素人には取り扱いが難しかった。
 当時の謳い文句は覚えている。「1/50000秒の超高速遮光」である。アークが出る前はよく見えているが、火花が出た瞬間に液晶が黒くなって、光を遮るのである。もちろんアークが無くなると、すぐ透視できる。その時間を調節できるので、好みによっては、すぐ見えるように短くできる。この面を付けると両手が使えるので、押しつけて付けることが出来るのは便利であった。

 当時は高かったが、現在は3000円台でも売っているようだ。その性能については、分からない。中国製とのことである。

face shield 2 面を頭に取り付ける部分はポリプロピレンの薄い膜で蝶番のようになっている。メガネケースやハーモニカケースの蓋が薄い膜で蝶番の代用をしているのを御存知だろう。さすがに20年以上経つと劣化してきて、割れてしまった。前を向くと面がお辞儀をしてしまい、下しか見えない。
 仕方がないので蝶番に0.6 mmのブラス板を当ててネジで留めた。スペイスが必要なので、長いネジで隙間を作った。いずれ、頭に巻く部分は他のヘルメットなどから使える部品を外して、取り替える必要があるだろう。プラスティックの寿命は短い。

 ポリプロピレンは、優秀な樹脂で長く保つはずであった。日の当たる場所に置いてあったわけでもなく、窓のない倉庫に置いてあったのだ。それでも劣化する。プラスティック製の鉄道模型はどうなるのだろうと、心配した。

2015年01月07日

続 鉄骨組立完了

arc welder 熔接はある程度の練習をすれば、留めることぐらいは出来る。見えないところなので、下手でも構わない。単相200 V、30 Aの入力が確保されていれば訳ない。溶接棒はバッタ屋で買えば安い。写真には皮製の前掛け、長手袋などが写っている。ノーメックス(耐熱繊維)製のズボンも持っているが、今回は使用しなかった。  
 今回の熔接には小型の可搬式の熔接機(約30 kg)を持っていき、台車に載せて移動した。電源ケーブル長は10 mあるので、かなり広い範囲で使用できる。この台車は剛氏の手製である。
 出力7 KWの大きい熔接機も持っているが、130 kgくらいもあるので、持って行けなかった。

 ケーブルは古くて被覆が劣化していたので、二つをつないでアース用とし、電圧の掛かる方は新品(22 mmsq)を購入した。長さは10 mだから、電源と合わせて半径20 mの範囲で仕事が出来る。電線をつないだり、端子を付けたりする仕事は意外に手間取った。新しい部品を使えばよかったのだが、機器が古いので古い端子を外して温存したからだ。
 熔接棒のホルダは新品を用意した。熔接後のフラックス取りは専用のハンマを購入した。以前の楔型ハンマより、はるかに使い易くて驚いた。

曲がりの修正 熔接する場所を長く加熱しすぎると、伸びて縮む。水平の部分が少し垂れてしまったので、ブレイスを入れる前に、つっかい棒を入れているところである。すでに床に取り付けてあるので、外して叩くわけにもいかなかった。
 鉄骨は硬く、手ではとても曲がらない。未組の鉄柱を無理に押し込んだところ水平が出たので、そのままブレイスを熔接した。Dr.Yのアイデアである。

 黄色のシートは火花受けである。こんなに薄くてしなやかでも、火花を確実に受け止める。熔接する部分に10 cmほどの隙間を空けて巻き付けると、カーペットが焦げない。もちろん下には、念のために耐火板を敷き詰める。アース側の線は被覆が剥けて芯線が露出しているが、問題ない。


2015年01月05日

鉄骨組立完了

Steel Frame Finished 鉄骨を組み終わった。念入りに高さをチェックしたので、その上に角スタッドを載せて水準器を置くと、当然なことながら、完璧な水平面であることがわかる。
 鉄骨の柱は、ボルトでコンクリートに固定して水平方向の力も受けられるものと、垂直荷重だけのものの二種類がある。横梁でつなぐと、全体が一つの面を構成し、縦横方向に剛性のある平面が出現する。
 体重を掛けても、大丈夫だ。レイアウト上で、観客その他が寄りかかる可能性のあるところには、ブレイスを入れて補強してある。

 鉄骨方式は安く出来る。木材で作るのに比べて、数分の一の費用で出来た。ある程度以上の大きさのレイアウトを作る人には勧めたい。以前、ある木製台枠のレイアウトを見に行ったときに、台枠がスパン1.8 mで垂れてしまい、通して見ると波をうっているのを見た。おそらく真ん中では数mmの沈み込みだった。そうなると修復はかなり難しい。

 鉄骨なら、剛性がはるかに高いのと、クリープ(徐々に形が変化していくこと)が事実上無いので、好都合だ。今回は熔接したが、最近はネジ留めでも十分な方法がある。相手がH鋼でもネジで一発で留める方法があるのだ。ただし、出力のやや大きいインパクトレンチが要る。
 この程度の角パイプ、チャンネル、アングルなら十分な強度で組める。床が完全な平面なら、外で組んで運び込み、組み立てるだけであるからネジ留めで良いだろう。今回は平面が全く出ていない床であるから、水準器で見ながら、力を掛けずに組める熔接をする必要があった。角スタッドはネジ留めである。

千手観音 千手観音のような形をした柱である。立体交差部の支えだ。クランプで位置を決めておけば、一筆書きで熔接できる。ブレイスは不要な角パイプである。板が薄いので少々難しい。

2015年01月03日

Beam の熔接


welding beam 鋼製の柱に梁となるアングルを取り付けているところだ。クラブの会員であるDr.Yが手伝ってくれている。筆者は上に立っている目盛りを、遠くから”オートレヴェル”という望遠鏡で高さを見ている。誤差は 1 mm の数分の1である。

welding beam 2 梁の水平は水準器を用いて見、 クランプは仮締めの状態で、楔(クサビ)を使って微妙な高さ調節をしている。ゴムハンマで叩いて微妙なずれを修正する。
 この作業は、最初は手間取ったが、熟練してくると早くできるようになった。楔の傾きが分かっているので、水平移動距離で高さの上下がおおよそ分かる。楔は硬いアピトンという木から作ったのでへたらない。

 熔接すると冷えるとき多少縮むので、完全な水平は出しにくい。どうしても多少垂れるようになるので、斜めのブレイスを入れる必要がある。

 コンクリート床は、案の上かなりの凹凸があり、10mmもへこんでいるところでは、アングルの熔接代(しろ)が少なく、別材のアングルを補強で足した。 位置決めが終われば本締めして、熔接する。旧式の熔接機であってきれいな仕上がりではないが、見えるところではないのでよしとする。

 熔接火花が散って床のカーペットが台無しになるといけないので、養生を確実にした。ケイ酸カルシウム板というのは安くて良い。畳大の5mm板が500円台である。それを敷き、合板の切れ端を並べて隙間をなくし、火花除けの養生シートを掛ける。このシートは大きなものではなく、上や横方向に飛ばないようにするのが目的である。ガラス繊維にポリ塩化ビニルを掛けたもので、効果がある。火花が付いても焦げない。熔接箇所に10 cmほどの隙間をあけてかぶせ、隙間から熔接棒を突っ込む。

 この作業はDr.Yのおかげで短時間で終了した。助けて戴かなかったら、とても1日では終わらなかったろう。

 

2015年01月01日

続 Occupancy Detection

  信号機の方式については、いろいろな方からご意見を頂戴している。
 
 一言でいえば、ほとんど検討済み、実験済みである。この博物館ではDCCオンリィではなく、未改造の機関車に対しても門戸を開かねばならないので、複線の内、一つはDCにも切り替えられるようになっている。
 電源および制御方式の異なる線路に検知電流を流すのは、あまりにも困難である。

 全く無関係な光を使った検知方式が、最も信頼性が高いことは自明である。伊藤剛氏の実験結果を利用したい。それは検知光を連結器の高さで、45度の角度で通すことである。この方法であると、連結面の隙間を通った光が誤動作を招くことが無い。直角方向に光を通すと、剛氏の実験では、有蓋車のドアが開いていても具合が悪いそうである。
 連結面なら、無蓋車やフラットカーに対しても確実な検知が出来る。

 踏み子(treadle) をフランジで押して検知する半機械式検知方式も、大昔に試作したことがあるが 、接触不良が多かった。また、接触をよくするためにマイクロSWを使うことも考えたが、脱線すると確実に壊されてしまうはずだ。
 軸重が1 kg重掛かっている車輛もある。それが毎秒30 cmでぶつかってくることを考えると、防御は難しい。

 Shibata氏から、3-8ラインデコーダを使うアイデアを戴いている。これは非常に賢明な方法で、いまその方式を検討している。その出力はLEDを点燈させることが出来るので、いろいろな意味で部品数が減る。プリント基板も簡単で小さくなって、省資源、省エネルギィである。

 試作が出来次第、発表させて戴く。

 雪がちらついて、博物館までの道が凍ると、作業は取りやめである。最近天候が不調で、作業は工程表より遅れ気味である。片道25分でほとんど信号の無い道なのであるが、凍ると危険である。


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