2014年11月

2014年11月29日

TMSの誤記

TMS Mistake 少しだけ図書の整理をした。あまりにもたくさんあるので、全体が完了するのは1年以上掛かるだろう。雑誌の整理をしてあげるという方もいらっしゃるので、その方にお任せすることになりそうだ。

 土屋氏から来たTMSを並べているうちに、1994年の12月号が無いことに気が付いた。10月号は2つある。中身は違う。疲れていたので、頭がおかしくなったのではないかとさえ思ったが、何度か見て、12月号を10月号と誤記したのだと気が付いた。

 この頃は、筆者は自宅の建設に勤しんでいて、模型工作を全くしていなかった。要するに1:1のストラクチュアを作っていた。アメリカからキットを買って、大工を呼び、住めるところまで作ってもらった。内装、外構、地下室は自分でやったのだ。約二年かかって一応の完成と言えるようになった時期が95年の春である。
 このあたりの号には、伊藤剛氏の”平田町(へいでんちょう)界隈”という面白い随筆調の連載記事が載っていて、後でコピィは戴いたが、表紙は全く見てなかった。

 誤記のすぐ次の号で、編集者の手帳に誤記を詫びる文が載っている。他にも写真の日付の間違い等、些細なミスを詫びて訂正している。山崎氏には意外と律儀なところもある。
 誤記訂正の載っている雑誌は信頼性が高いということを認識していたのであろう。

 それに引き換え、最近のTMSはひどい。例の”パイクは卑称”というとんでもない話は、訂正された気配はない。その筆者は、まさにこのころの入社していると編集者の手帖に紹介がある。

 訂正のない雑誌は、それが自分の首を絞めていることに気が付くべきだ。

2014年11月27日

続々 博物館工事進行状況 2

piers painted 鉄骨に塗料を塗った直後の写真である。上端部は梁を熔接するので、未塗装である。
 
 これらをコンクリート床に直接取り付け、オートレヴェルで覗きながら梁を水平に仮留めし、熔接する。熔接は力が掛からないので、完全に水平が出る。熔接の火花でカーペットが傷むといけないので、養生用の防炎シートも用意した。
 梁に薄肉角パイプを置き、ビス留めする。それに15 mm合板を載せれば、完全な平面が出現するはずである。 

 合板はコンピュータ制御の加工機で、設計図通りの切り抜きが出来る。刃物は12 mm径が標準だが、最低3 mm径の刃物も使えるという。ただし切削速度は遅くなる。

 ターンテイブルの丸穴をジグソウで抜こうと思っていたが、外注することにした。実は自宅のレイアウトは手で抜いて、微妙な失敗がある。後でノミで少し削りとらねばならず、たいへんな苦労をしたことがあるからだ。

 作業していると、近所の人が御親切にも話しかけてくれる。向かいに廃業した医院があるのだが、その駐車場を使わせて戴けることになった。御主人は内科の先生であったのだが、メルクリンが大好きで、戦後すぐの時代からのコレクションをお持ちだそうだ。博物館が開業したら、毎日来られるとのことである。
 たくさんの人が来られたら、休む場所も必要だろうから、待合室を解放して下さると云う御親切な話も出て感謝している。

 他にも楽しみにしてくださる方がたくさんいらっしゃって、仕事の励みになる。


2014年11月25日

続 博物館工事進行状況 2

Piers have come レイアウト架台の鉄骨が搬入された時の写真である。薄い材料を使って軽量化したが、かなりの質量である。鉄工所のトラックを借りて運んだ。

 鉄工所から来たばかりの状態は切削油が付いていて、そのままの状態では塗料が載らない。ウエスで拭いた程度では不安であった。強力な洗剤を使って洗い、水洗した。天気の良い乾いた日に実行したので、すぐ乾いて錆びることもなかった。

detergent この種の仕事をする時の洗剤は、これが適する。たまたま見つけたワックス掛けのモップを洗う洗剤で、とても強力である。内容物には特に危ないものはなく、単に石鹸と合成洗剤 2種が入っているだけだが、油落としには最適である。旋盤で挽いたばかりの切削油まみれのワークを、溶剤を使って洗わなくてもよい。油を拭取り、これを薄めた液に浸けて、ブラシで軽くこすれば完璧である。
 近くのバッタ屋で、非常に安価で手に入れることができる。

 右に見えるのは、友人のN氏からお借りしたオートレヴェル(トランシットとも言った)である。これですべての部分の線路高さの誤差を 1 mm 以内に抑える。

 伊藤剛氏の工作室は全く整理できていない。開館後に徐々に整備する形になるだろう。

 書棚は十分余裕があると思ったが、土屋氏の蔵書と筆者のを合わせると足らなくなる可能性が出てきた。土屋氏の実物誌のコレクションは得難いものである。「鉄道ファン」は初号からある。「鉄道ピクトリアル」もかなり古いものからある。
 "Model Railroader","Model Railroad Craftsman","Mainline Modeler" もかなり揃っている。 

 
これらの雑誌は状態の良いものは開架して公開するが、傷んでいるものはインターネットで公開ということになるだろう。また、貸し出しは一切しない。コピィをすると雑誌は傷むので、カメラでの写真撮影のみを認める。

2014年11月23日

博物館工事進行状況 2

 博物館の箱に相当する部分は、ほぼ完成した。いま外装を少し手直ししているが、さほど変化はないだろう。
 古い建物なので多少の雨漏りもあったが、雨の日に探りを入れて少しずつ直していった。現在のところ完璧に直り、じめじめした部分はなくなった。電気配線を変更し、子メータを付けて、母屋の電気回路から分岐させた。
 新しい省エネ型エアコンの性能は凄まじく良い。母屋のエアコンも同時に取り替えたのだが、今まで小さいのが1台しかなかったところを3台にした。出力で言うと6倍になったのだが、実測した電力量は1.4倍であった。効率は3倍程度に上がったのだろう。もっとも、古いのは40年前のものであるから、比較の対象にはなりにくいが。

古い雑誌 (2) 少しずつ、伊藤剛氏の蔵書整理に手を付け始めた。当然のことながらTMSは初号からある。それ以前の科学と模型模型鉄道などの雑誌はバラけてしまったものもあり、うかつに手を付けると後で苦労することになる。そのままの状態でポリ袋に入れて整理棚に入れた。
 このようなものは箱に入れると訳が分からなくなるので、引出しのたくさんついた棚が適する。すでに48の引出しの付いた整理棚が一杯になった。
 ただし、このTMSの初号は本物ではない。のちに発行された”総集編”のようなものである。本物はどこかにあるはずだ。

古い雑誌 剛氏の筆跡で「てもしゅ」とある。これはつどうけいしゅみのことである。一時期のNMRCの機関誌「ヤード」上では、「てもしゅ」と「なもてく」がよく出てきた。もちろん、なもてくとは、名古屋模型鉄道クラブのことである。情報としては知っていたが、モノを見たのは初めてで、驚いた。
 中央の表紙の人は若き頃の酒井喜房氏である。

shelves 書棚の棚板は、暗いグレイである。床が完成しているので、養生シートを敷いて塗った時の様子である。この塗料は油性である。水性塗料は書棚には適さない。昔と比べて多少の進歩はあるが、本を置くと、時間が経てば粘り付く恐れがある。
 今回は塗料屋と相談して、もっとも塗膜が硬くなるタイプを選び、さらにつや消し剤を添加したので、まず絶対に粘りつくことはない。

2014年11月21日

続々 Mike Wilson氏を訪ねて

Mike Wilson and Dennis Mashburn 身長174 cmのDennisには、63インチでは少々高すぎる。もっとも、これはこの部分の床が少し低くなっていることによる。
 高架部分の路盤は、かなり薄く作ってある。合板は3/4インチ(19 mm)で、それを支えるのは 3/4 インチ角の鉄パイプである。木製ではこうは行かない。

Mike Wilson's layout ペンシィのT1 Duplexと動輪の大きな4-4-0が置いてあった。この二輌が好きなのだそうだ。 
 向こうの方に高架部分が見える。地表部分との高低差は20 cm以上ある。


underside of decking これは路盤の下を見たところである。端子板が取り付けてある。このような部分に、アメリカのレイアウトと日本のそれとの差、を感じる。
 配線はすべて、他者が見てもわかるようにしてある。それは、後々のメンテナンスを考えてであるが、さらに言うと、次の代のオーナにも分かりやすいということである。

Mike Wilson's spray booth これは塗装ブースである。窓を開けて、溶剤のガスを全て外に放り出すのだ。
 横にはModel Railroaderなどの旧号が保存してある。筆者と同じ箱に入っている。この箱はしゃれた色の段ボール製で、MRのような柔らかい雑誌を保存するのに適する。年度順に並べるのに便利である。ハードカヴァのファイルより、取扱いが楽で、しかも安い。

storage となりの部屋は倉庫になっている。模型屋ほどの箱が並んでいる。ほとんど中が詰まっているのは大したものだ。

 次の日のフライトが早かったので、早々に辞去した。



2014年11月19日

Four's a Crowd

 この映画の題名にご記憶がある方はもはや極めて少数であろう。昭和15年に日本でも公開されている。「科学と模型」誌、あるいは「模型鉄道」誌上で、酒井喜房氏が絶賛紹介していたように記憶する。話の筋はたわいもないが、そこに登場するライオネルのレイアウトはすばらしい。撮り方が稚拙な点もあるが、面白い。題名の意味は、しかとはわからないが、そんなことはどうでもよい。
 そこには、アメリカの生活が描かれ、日本との国力の差がはっきりとわかる。開戦直前にこのような映画を見ながら、開戦に踏み切ったのはどうしてだろう、と考えさせられる場面が多い。

 この映画は、のちに椙山満氏のところで、映写して見せて戴いている。その時、同時通訳ではないが、逐次通訳をしたことがある。
 この映画のレイアウトは屋外の地面上にある。それを歩いて追いかけながら、信号所に指示を与え、ポイントを次から次へと切替えさせる。究極のウォークアラウンドである
 本物の転轍梃子もあって、それをよいしょと切り替える場面もあった。

 地面と立っている人の眼の標高差は63インチ(1600 mm)以上だろう。これは高さ900mmの台上のNゲージのレイアウトを、座って見下ろす場合と大差ない。HOならば立って見る時であろう。

 Youtube で、さわりの部分と言っても10分以上も見られるので、これをご覧戴いて、HOあるいはNゲージに置き換えて想像して戴きたい。 
 視点の高さという概念は、日本の模型界であまり議論されていなかったことの一つである。先回も書いたように、跨線橋から見る高さが限界であるというのが筆者の主張である。


 伊藤剛氏の蔵書の整理を始めた。古い「科学と模型」誌、「模型鉄道」誌、「モデランド」誌などがある。その中で、剛氏が執筆された記事の載っている号は、すべてあることが分かった。



2014年11月17日

続 Mike Wilson氏を訪ねて

layout base height この写真で、レイアウトの高さが63インチ(1600 mm)であることが分かる。筆者は身長180 cmなので、口の高さである。線路は路盤より20mm程度高いので、眼の高さが機関士の眼の高さになる。


 レイアウトの路盤高さが 900 mm であると、座った人の眼の高さはおおよそ1200〜1300 mmであるから、標高差は300〜400 mm である。HOスケールなら、26 m〜35mほどになる。7階から10階の窓から鉄道を見下ろしている。Oスケールでも14〜19 mとなり、4〜5階の窓から見ている計算になる。
 いわゆる鉄道ファンが、そのような高さから鉄道を見るだろうか。Nゲージだったら、高層ビルから見ているのだ。今までのレイアウトはそのようなつくりである。縮尺が大きいほど眼の高さに近くすべきである。我々が汽車を見るのは、せいぜい跨線橋からである。

 筆者が今回製作中のレイアウトは路盤高さを1200 mmとする予定であったが、1230 mmにするつもりだ。少しでも高くしたい。子供さん用のお立ち台は作る。特定の場所からしか見えないが、それが安全につながる。うっかり手を出されると大変なことになる。

 世の東西を問わず、手を出すのはその瞬間である。それは列車が脱線したときである。脱線を直すと云うのは特殊技能が必要で、素人には難しいことがある。そこに手を出した瞬間に対向列車が来ると、三河島の事故のような惨状となるのだ。脱線しなければ、ほとんど問題ない。

 筆者の自宅レイアウトでは、脱線事故はまず起こらない。保線の問題もあるが、やはりLow-D車輪のおかげである。RP25の時代は、ちょっとした減速時に脱線が起こった。最近は連結器のダンパァのないものばかりをつないでも脱線が起こらない。

 

2014年11月15日

Mike Wilson氏を訪ねて

Mike もう一人のMike、 Dr.Wilsonを訪ねた。彼のレイアウトも広い。60坪ほどある。このレイアウトは、かなり高い。5 ft 3 inもある。約1600 mmである。彼は背が高い(183 cm)こともあるが、部分的に床が低くなっていることも大きな要因である。他の部分では1350 mmほどのところが多い。この写真を見れば、床に段があるのがお分かりだろう。

Mike Wilson このレイアウトを最初に見たのは6年ほど前だが、その時に比べるとかなりの進歩である。今年すべての線路が敷け、バラストが撒かれた。次回行けばストラクチュアができ始めているだろう。


Mike Wilson3 このレイアウトはアメリカの東部の雰囲気を持っている。NYCとかPennsylvania鉄道の車輌が多い。厚くバラストが敷かれた複線の本線を持つ。
 線路の敷き方は非常に念入りで、透かして見ても波打っていたり、蛇行したりしているところは見つからない。




2014年11月13日

Track Cleaning Car

rail cleaning car この線路清掃車は新型である。アルミ合金をフライスでくり抜いたもので、それにちょうどはまるブロックを2個嵌めこむようになっている。ブロックもアルミ製で、ほどほどの質量である。これがブラス製だと、ちょいと重すぎる。

 摩擦清掃方式であるから、パッドを取り替えるようになっている。パッドの材質はポリエステルの不織布でできたカーペットのようだ。通称ニードルパンチと云う商品が近いと思う。

 これだけで清掃するわけではなく、液体式も併用する。見ていると液体で線路を濡らして油分を取り、次の段階では乾燥後これで拭くようだ。

 筆者のところにある、ローラ式も良いが、これもよさそうだ。作りたくなった。わざわざブロックから切り出す必要もないので、ブラス板を組み合わせればすぐできそうだ。摩擦部分に砥粒が無いのが良い。大切なレイルが減る心配がない。

track cleaning cartrack cleaning car 2 先日e-bayで見かけたものは砥粒を付けたナイロンたわしを用いるので、あまり感心しない。曲線上でレイルから外れないように工夫しているが、それほど急曲線でなければ意味がなさそうだ。
  


2014年11月11日

続 山の形を作る材料

landscaping sheet 現物を見つけ出したので、撮影した。大きさは約 75 cm × 1 m である。ポリエチレン・シートの厚みは0.1mm以上ある。このような軟らかいものの厚みは測定しにくい。紙はクレープ紙(皺の付いた柔らかい紙)で、見たところ再生紙ではなさそうだ。非常にしなやかである。針金は柔らかいなまし線を用いている。

 このような素材は鉄道模型専用の素材なのか、あるいは何か他の物の流用なのかが知りたい。山を作ろうと思えば、何かバスケット・ボールのようなものにかぶせて、両手で絞ればたちまちできる。一部を鋏で切り開き、重ねてホットメルト接着剤で留めればすぐに完成である。崖を作ろうとすれば、上端を留めて、それらしい形になで付ければよい。そのままでは堅さが無いので、ガーゼと石膏を使って固める必要があるが、訳はない。

 この材料は今まで日本で紹介されていないように思う。筆者の自宅レイアウトの崖の部分に使おうと思っている。今まで、発泡ポリスチレンに電熱線で刻みを入れていたが、その技法では解決しない部分があるからだ。

 細い線でできた荒い金網さえあれば、ポリエチレン・シートとクレープ紙をアイロンで張り付けて作れるような気もする。金網専門店に行って聞いてみたが、そのようなしなやかな金網はなかった。どれも腰が強いのでだめである。しかも目が細かすぎる。正方形にはこだわらないが、このような柔らかいものは見つからない。

 

2014年11月09日

山の形を作る材料

 地面を作る素材はこれである。柔らかい紙と書いたがクレープ紙であった。ポリエチレン・フィルムはかなり厚手で、そう簡単には破れない。芯の針金は0.2mm径くらいだ。

60832_v 腰の強い材料だから、それ自身で山の形、崖の形を保持することができる。切れ目を入れて形を整えるのも簡単だ。ホットメルトの接着剤を推奨している。時間が短くて済むからだろう。金網が入っているので、紙切り鋏では傷んでしまう。針金を切れるような鋏を用意すべきだ。

 紙も表面は粗粒面で、石膏の喰い付きが良い。その時樹脂は内側の紙まで濡れるのを阻止する。内側まで濡れると、紙が軟かくなって、形を保持できないからだろう。
         無題
 この写真の山は非常に玩具的である。山を線路の上に作りましたと云う形である。しかし、この写真でお分かりのように、どんな形のものもできる。

 ギプス用のガーゼには焼石膏が含ませてあるので、霧吹きで万遍なく水を掛ければ、自然に硬化する。それにターフ(芝を表す素材)を撒いて、木と草を植えれば良い。

 この製品が日本に入っているかは不明である。ぜひ、試用されることを勧める。

 




2014年11月07日

続々 Mikeのレイアウト

Mike's この一角の完成度が高くなっている。丘の部分はどのように作ったのか聞くと、柔らかい紙に1インチ目の細い金網を漉きこんだものを手に入れたのだそうだ。中間にはポリエチレンの不透水層もプレスしてある。
 それを好きな形に整えて、整形外科で使うギプス入りのガーゼを置き、霧吹きで水を掛けるだけである。
 
 その金網入りの紙の品番をメモしていたのだが、行くえ不明になった。現物を持っているはずなので確認して報告する。しばらくお待ち戴きたい。安いもので驚いた。
 今まではさまざまな方法で地面の形を作っていたが、この方法ならあっと言う間だ。

Mike's crossing このセクションは、見せ場である。まだDC方式なので切替えは難しい。いくつものスウィッチを切り替えねばならない。操作を誤ると急停止する。多分ショートするだろう。クロッシングを、ドドドン、ドドドンと言う音を立てながら、列車が通り過ぎるのを、Mikeはうっとりとして見つめている。

 
Mike's TurntableMike's turn table2 このターンテイブルは、フロリダのCLWの創業者のBob Smith氏のところにあったものらしい。もちろんスクラッチ・ビルトだ。それを譲ってもらってきて、30年ほどになると言う。このレイアウトに付けるつもりだ。
 中央のタワァから左右に出ているワイヤは、タワァ自身を安定させるもので、決して旋回橋を吊り上げているのではない。

 Mikeは、定年後の自由な時間を欲しがっていた。しばらくはこのレイアウトで遊べるだろう。筆者の博物館の建設途上の写真を見せると、「40年ぶりに日本に行く。」と言い始めた。
「手伝ってやる。Mike Wilsonと一緒に行く。手伝ってやれば早くできるだろう?」
 急速な円安で、彼らにとって来やすい環境だ。きっと来るだろうと思う。

2014年11月05日

続 Mikeのレイアウト 

soldering feeder Mikeのレイアウトでは、レイルジョイナは通電に寄与していない。レイルの真下に電線を直角にハンダ付けし、それに給電している。レイアウト全体では、その数は極めて多い。
 ハンダ付けしたフィーダは路盤の孔を通して下に垂れ下がる。ハンダ付けは炭素棒による。この金属製台に押さえ込んで、ワニ口クリップで通電する。電気配線であるからペーストを用いている。

how the feeder solderedhow the feeder soldered 2 左の写真はピンボケで申し訳ないが、このように線が直角に付く。右の写真は側線の終端で、線は折り曲げて付けてある。
 要するに本線部分では、全く見えないと云う事が大切なのだろう。

bus wire 路盤の下に、電線はこのような調子でぶら下がり、バスワイヤにハンダ付けされる。バスワイヤは2 ㎟ ほどの銅線である。
 ポイント部分の真下であるから、結線部の数が多い。トータス・ポイントマシンの接点を使って、回路の切替えをしている。すなわち、これはall-rail switchである。無電区間が全くない。





 


2014年11月03日

続 平岡氏の講演から学ぶこと

 趣味を楽しむことができるような職業選択をする必要があるとおっしゃった。日本の企業人は世界的に見て働き過ぎで、たまの休日は寝ているだけという話も聞く。
 
 自由業の人は仕事量を制限すれば、余暇を増やせる。生活に必要な費用と趣味に掛ける費用さえ稼ぎ出せれば良いはずだが、なかなか現実には難しそうだ。

 筆者のアメリカの友人で、模型を嗜む人は、たいてい自由業である。勤め人であっても自由業に近い人が多い。また、自営の人も多い。軍人も多いが、軍務は連続して数日あって、そのあと数日の休みというパターンが多いようだ。

 大切なのはモティヴェイションを連続して維持することだろう。自分の力量を正確に把握している人は、無茶なことはしない。むやみに細かいものを設計してしまい挫折することもない。
 腕が上がってくると、すごいものを作り始める。Dennisが非常に良い例である。初めは荒っぽかったが、徐々に精緻なものを作り始め、今は達人の領域にある。

 平岡氏の講演では、趣味Hobbyの定義の話があった。
 引用させて戴くと、「生活のための仕事とは別の価値を創造する行為であり、人生における大きな課題とされている。」だそうだ。
 抽象的ではあるが、その通りだと思う。

 筆者が博物館建設で毎日重労働をしているのを見て、知人が「よくやるね。」と冷やかす。筆者自身にとって極めて大きな価値のあることで、それが日本の模型界のためになればと思ってやっている。決してつらい作業ではなく、日々楽しく過ごしている。しかし、自宅のレイアウトには埃が積り、工作台は物置になっている。いずれこちらも整理ができる日が来るので、楽しみにしている。

 しばらく、アメリカの話題から離れていたので、次回からそちらの方に戻ろう。



2014年11月01日

平岡氏の講演から学ぶこと

 平岡氏の工作技術はすばらしい。天下一品である。その秘密を知ることができた。
 
 いろいろな人から質問を受けるそうだ。
「長い間掛かって完成させるのは大変だと思います。どうしてそんなに気が長いのですか。」
 平岡氏は決して気が長いほうではないのだそうだ。ライヴスティームの機関車の完成まで二年以上も掛かる。その間気力を充実させる秘訣は、品位の高い部品を作ることだということだ。美しい仕上がりの正確な部品を作れば、次の仕事への原動力になるのだそうだ。
 確かにその通りで、ある。良い品を作ればそれが組合わせられる機関車を早く完成したくなる。

 昔、祖父江欣平氏がBig Boyを作られていたころ、何度かお邪魔した。凄まじい精度の部品をたくさん作られて、
「おい、これどうだ。」
と見せてくれるのだ。セーパー(shaper)を駆使して作られた、小ピラミッドを集積したステップなどをこれでもか、と見せる。
 その時、同じようなことを言われたのだ。
「世界一の精度の部品を作れば、それを組み合わせた機関車も世界一だ。こうやって部品ができてくると、完成が楽しみなんだ。寝ずにでもやりたくなるよ。」

 結局、発注元からの入金が途絶えても、自力で借金までして完成に持ち込んだ。経済的には成功したかどうかはわからないが、すばらしい作品が完成したのだ。その時の祖父江氏の嬉しそうな顔が目に浮かぶ。

 最近は筆者はスクラッチ・ビルドをしないが、再開する時があれば、この言葉を思い出しながらやりたい。
 

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