2014年07月

2014年07月16日

側線のインターロッキング

interlocking 難しそうに聞こえるが、要するに進路に応じて給電するというだけのことである。DC二線式の基本的な概念である。N氏のレイアウトの側線は本線通過中に給電されてはいけないわけで、それはポイントマシンの接点で選択されていた。


interlocking2 レマコのポイントマシンはやかましいし、接点がすぐにおかしくなる。多少古いマシンを使ったこともあるだろうが、調子が悪い。切り替わるべき時に、接点がパチンと行かない。押すレバー状のものに少し厚みを足して、スウィッチが切り替わるように直したのだが、すぐ故障して短絡した。

 レマコの接点は使うべきでないと判断し、ポイントマシンからの駆動ロッドの途中に角を出して、マイクロ・スウィッチを押すようにした。信頼性のある方法である。しかも押すとつながる方向にした。離れるとつながるようにすると、故障した時、事故を起こす。 
 全て安全方向に考えた。DC運転は難しい。これがDCCなら、何も考えることがないのだが。

 しばらくテキサス方面に来ているので、8月上旬まで休載する。

 



2014年07月14日

バックラッシを無くす方法

canceling backlash 質問があったので、予定を変更してbacklash(ガタ)を無くす方法について紹介する。
 
 歯車にはガタが付けてある。このガタが無いと動かない。ガタを無くす方法は昔からいくつか知られている。ウォームギヤは、理論上はガタが無くても動くことになっている。自動車のステアリングにウォームギヤを使うことが多いのは、そのためである。

 旋盤の刃物台のネジにはガタを無くす工夫がある。雄ネジに嵌まっているもう一つの雌ネジを設けて、その間隔を別のネジで調節する。締め過ぎると調子が悪い。油膜で浮いている程度に調整するのだ。

 歯車の場合は二重にして、それぞれの歯車にバネあるいはネジでトルクを掛ける。これも強く掛け過ぎると動かなくなる。歯車はネジと異なり、加工精度の問題で、ネジによる予圧は困難だ。負荷に負けない程度のバネ圧で押し付けるのが良いだろう。
 
 この絵は少々贅沢に歯車を使っている。同じ歯車がたくさんあったので、設計が楽な配置にした。ピニオンを大歯車に押し付ける構造にすると、歯車が2枚節約できる。

 バネはリン青銅線のちょうど良いのがあったので、それを使うことにした。効率を考えなくても良いところなので、かなり良い加減の工作でも良い。力が掛かるので、歯車軸にはボールベアリングを二つずつ入れる。

 組み付けるときに、バネに負荷を掛けた状態で収めれば良い。難しい工作ではない。中学生の時に、父が描いてくれた絵が非常に印象的だったので、それをいつか応用したいと思っていた。

 トヨタのDOHCエンジンのカムシャフトにこのメカニズムが使われているそうで、その絵を見た時、少々驚いた。これと同じバネによる予圧が掛けてある。

2014年07月12日

続 転車台

 現在製作中のものは35mmステンレスシャフトの下に300枚歯の特大平歯車を付けてある。それを駆動するピニオンのガタが許せないので、バックラッシを消す工夫(トヨタのエンジンのDOHC駆動メカニズムに似ている)を付けるつもりで図面も描いてある。本当はそれを使って、
16348分割のロータリィ・エンコーダで位相検出をするはずであった。いくつかの特殊部品は友人に貰ったものである。

 ところが、DCCのレイアウトをいくつか見るうちに、自動停止とか、目的のところまでの自動運転に興味が失せてしまって、そのまま何年も放置してある。

 現在の目標は、目的の位置まで行ったら、レイルの内側にぴったり嵌る板をキィとしてロックすることである。前後の板が出入りするようにする。バネで保持すると、目的地に近づいたときに少し出せば、パチンとロックされる。クラッチ付き動力で弱く結合しないと、めりめりと壊れそうである。
 その板は絶縁材料で作らないと短絡してしまう。エポキシ基盤の銅を一部剥がしたものを使う予定である。

 先日のレイアウト・ツアで同行のK氏が、アメリカでのターンテイブルの作り方を話された。ヘッドホン・ジャックを使う話である。これはMRなどでは何回も紹介されている話であるが、日本では知っている人は少ない。回転しても導通は保たれるし、接点も自然に3本付いているから便利だ。

 さて、次に作る転車台はどのような構造にするか、全く決めかねている。出来れば、イコライズしてある4輪台車2組を再現したい。しかも本物のようにそのうちの一部を駆動輪としたいのだが、実際には無理だろうと思う。摩擦がとても足らない。
 実物は橋自身の重さで撓んで接触が保たれるが、模型では剛性が強過ぎる。思い切って折れる構造にするという手もある。


2014年07月10日

転車台

 蒸気機関車を主題とするレイアウトにはTurntableが不可欠だ。先日見せて戴いたレイアウトにも転車台があり、それがエンコーダの働きで、自動で所定位置に止まる。

 しかし、回転の向きを替えると不調で、リセットしてやらないとうまく行かないのだそうだ。アメリカ製のも時々そういうことがあるようで、今のところ購入していない。

 DCCでコントロールすると、自動停止は意味がなくなるように感じる。前にも書いたが、DCCを採用して模型の運転感覚が大きく変化した。以前はパワーパックで動かしている、すなわち操縦者はパワーパックに向かって立っている筆者自身であった。
 DCCの場合、不思議な感覚になる。電源を入れて、機関車の番号を打ち込んだ瞬間、筆者は1/48になって、模型機関車の運転台に吸い込まれる
 この話をすると、「そんなバカな。」と仰る方もいるし、「僕もそう思っていた。」と仰る方もいる。前方を見て車輌がいないことを確認する。

 ターンテイブルも同じで、起動すると、その運転台に入っているような気がする。レイルのアラインメントを確認して停止させ、機関車を牽き出す。自動だと面白くない。あくまでも主体は運転者なのだ。

 筆者のターンテイブルの主軸は35mm径である。太すぎると言う人は多いが、太いに越したことはない。ボールベアリングのラジアル軸受で支えている。太くないと、裏面から駆動されたとき、軸が捩られ気持ちの悪い動きをする。剛性が大切なのだ。

 

 

2014年07月08日

レイアウトの高さ

 先日、ある素晴らしいレイアウトを拝見させて戴いたので、その話がしたい。Oスケールではなく、1/80である。全てhand-laidの線路である。全ブラス製の扇形庫、給炭クレーン、照明燈など、うっとりする出来のレイアウトだ。

 しかしご本人は不満足で、取り壊して作り替えることになった。その最後のチャンスで、見せて戴けることになった。現状は線路高さが 900 mm である。

 新レイアウトの線路面は1200 mmになるそうだ。非常に喜ばしい。それから勾配を上がって、最高標高は1500 mm 近くになり、下ると1000 mm強になるようだ。

 現状では上から見下ろす形であり、ストラクチュアの中まで見えないのがご不満ということだ。駅の中にはベンチがあり、乗客が待っている。時刻表も張ってあるのだが、それが見えないのだ。
 また、現状では遠くで機関車が立ち往生すると、台枠の下を潜って行かねばならないのが面倒である。歳をとるとますます面倒になる。
 
 高さを上げて、くぐり易くするのだそうだ。中に入れば、その全周がレイアウトである。ウォーク・アラウンドでもあるし、椅子に座れば目の高さである。

 日本のレイアウトの高さの標準が1200 mmになる日は近いと確信する。

2014年07月06日

N氏のOゲージ・レイアウト

N氏のレイアウト 筆者のところに注文のあったポイントは、現地に運ばれ、取り付けられた。ポイントマシンはネジ式の既製品を用いたが、補助接点に問題があり、作動によって極性が切り替わらず、調整に手間取った。
 熟練した仲間がそれを修理し、確実に動くようにした。補助接点は外部のマイクロスウィッチによる方が確実だ。

ポイントマシンとリンク機構 一箇所のポイントマシンは設置場所が無く、ポイントの股の部分に置いた。長いリンクで駆動するようにした。ラジコン用のベルクランクを用い、回転に伴うバーサインを吸収するよう、もう一つのリンクもある。かなり高級な仕様だ。


 本線走行中に間違って側線の車輌が動かないように、ポイントマシンに連動するマイクロスウィッチでインターロッキングを掛ける。その配線をしながら、DC方式の配線はつくづく難しいと感じた。DCCなら何も考える必要はない。配線も極めて少なくなる。 

レイルボンド レイルボンドの取り付け状況である。1.25平方ミリの撚り線を作り、ハンダ付けしてある。
 小さなレイアウトなので電圧降下は少ない。

 

 


 

 

2014年07月04日

続 壁を作る

drywall completed 壁ができた様子をお見せする。中央部は 1 m へこませている。家主のご厚意で、線路を延長することができた。既にできている線路(半径2900 mm、2800 mmの複線)を敷くので、ホンの1 mなのであるが設計の自由度が増してありがたかった。

 入口を入ってすぐのスペイスが広く取れ、具合が良い。車いすによる観覧が可能なようにした。一部通行困難なところがあるが、それは順路の終端であって、Uターンして帰って来られる様になっている。

 電球色のLEDが38本付いている。電燈の数を増やそうと思っていたところ、建築士は十分だという意見だった。というのは、普通のレイアウトより、線路面が高いので、照度が大きくなるからである。とりあえずこのまま行こうと思う。

 最近は工事の業者が頻繁に出入りして作業を行っているので、ご近所ではかなりの評判だ。18年間閉まっていた店が開いて、何か出来るというので、入れ替わり、立ち替わり、見に来る。コンビニ開業かと思った人も多いのだが、それにしては広すぎるし、駐車場が少なすぎる。
 電球色の照明が珍しいらしい。

 電話の工事に来た若い作業員が、Nゲージをやっているらしい。彼が言うには、
「既に行き詰まっているので、新天地を求めて大型模型に移行したいと思っていた。これは良いチャンスなので、毎週来たいと思う。」
 早速賛助会員が一人見つかった。若い人なので期待したい。
 

 

 

2014年07月02日

壁を作る

 伊藤剛氏の死去で動転して、書いてあった原稿がどこかに行ってしまい、書き直した。

drywall この店舗は70年代に作られた鉄骨コンクリート造りである。裏の一部を家主が倉庫として使うので、壁を作る必要があった。同時に新しい洗面所も作らねばない。drywall(内壁)を作るのに2x4を考えていたら、工務店が金属で作るべきだと提案した。防犯性も格段に増す。しかも平面の壁ではないので、剛性が高い。
 石膏ボードだけでは簡単に打ち抜けるので、複合材料を用い、斧でも打ち破れない構造にした。窓には強固な鉄格子を付け、泥棒には入れないようにした。ドアも防犯性の高い物を用いている。また、大切な模型を収蔵するのであるから、防犯装置は確実なものを設置する。

drywallerpower hammer 骨組みを作るときに、施工業者が持ってきた工具を見て驚いた。20年ほど前、アメリカの科学雑誌に載っていた新製品が実用化されていたのだ。
 コンクリートの床に鉄骨を留めるのに、昔は鋲打ち銃を用いた。35口径くらいのカートリッジを用い、鋼製釘を打ち込むのだ。火薬を使うので、所持、保管には公安委員会の許可が必要であった。
 今回見たのはこのブランドで、燃料ガスを使い、電気点火する。火薬より静かで、臭いもほとんどない。 ただし狭い部屋で大量に使うと、一酸化炭素中毒になるだろう。マキタも扱っている。

 Ramsetは便利な道具で、アメリカではどこのホームセンターでも売っている。銃の形はしておらず、巨大なセンターポンチのような形をしている。使ったことがあるが、さすがに日本に持ち込むと面倒なことが起こりそうである。その点、このガス方式は所持許可も要らず、便利である。

 

注: drywall とは煉瓦積みやコンクリート造りのような水を使う壁ではなく、石膏ボードを主体とした乾式工法による壁のことである。作業者をdrywallerと呼ぶ。


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