2013年02月10日

2013年02月10日

続々 ロンビック ・イコライザの幾何学

800px-Reliant_Robin_Green800px-Goliath-Dreirad_Pritsche 今回の講演では3点支持の不利な点を挙げた。 この緑の車はMr.Beanで良く出てきた。ひっくり返る場面も記憶にある。この車を写し、「これって安全でしょうか?」と聞くと「極めて危険だ。ひっくり返る。」と言う。イギリス人もいたので、より詳しく説明してもらった。"stupid car(馬鹿な車)”とまで言う。もう生産停止になったそうだ。次のオート三輪はドイツ製のようだ。日本の写真が見つからなかったのでこれを使用したが、国産車がカーヴでひっくり返ったのは見た覚えがある。

 しかし、三輪車が全て危ないかと言うとそうでもない。

800px-Messerschmitt_KabinenrollerMorgan_3-Wheeler_193Xこれらの写真を見せると場内は興奮した。「オッ、メッサーシュミットだ。かっこいい。」「モーガンじゃないか。凄い車だ。」と絶賛の嵐である。
「前一輪であると具合が悪くて、後が一輪だと問題ないのはなぜか。」と問うと、
カーヴで重心が三角からはみ出すからだ。ブレーキを掛けると余計にはみ出しやすいと言う。
「それならメッサーシュミットを高速でバックしながらステアリングを切り、ブレーキを掛けたらどうか。」と聞くと、「そりゃあ、ひっくり返るさ。」と言う。

 ここで鉄道車輌を引き合いに出した。
「鉄道車輌はどちらにも高速で走るが、向きによって安定性が異なるとまずいよね。」
「そりゃそうだ。」
 そこで4輪カブースの話をしてくれる人がいた。三点支持にすると、走らせる向きによって脱線しやすいという証言だ。
 鉄道車輌は等方性(筆者の造語で、どちらにも同じ性質を持つこと。もともとは化学用語)を持たねばならない。
英語ではBi-Directionalと言うことにした。

「でも無理だよね。」という雰囲気が漂ったところで、ロンビック・イコライザの登場である。幾何学的な証明をして、現物を紹介すると、場内に衝撃が伝わった。
 作るのがとても面倒であるから、と片持ち式の台車を見せると、あまりよくわからない様子である。菱形を描いてやるとよくわかったようだ。見えない菱形が見えたのだ。これは作り易くて良いと評判だ。
「ひとつ無くしても良いのか!考えた奴は天才だ。」

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