2013年01月

2013年01月31日

Boeing 787 の不調 

Boeing 787's ANAの成田−San Jose便が就航したので、それを予約した。いつものことだが、アメリカ入国審査で時間が掛かるのはとても腹立たしい。おそらく一番ひどいのがLAX(Los Angeles国際空港)で3時間半ほど掛かることが多い。迎えに来ている人はイライラするだろうし、乗替便にはまず間に合わない。日本で発券すると、乗り換え時間を2時間と見ている場合が大半で、間に合ったことが無い。そういう意味で、入国はシアトルかポートランドのような中都市を狙うのが賢明である。シカゴも夏だととても込むし、ニューヨークは年中込む。
 そういう意味でサンホゼ便はありがたい。入国審査は15分で終わるはずだ。しかも目的地が空港から数キロしか離れていず、市電で行けて、しかも電停の正面というのはありがたい。 レンタカーも良いのだが、3日で100キロも走らないのに200ドルも払いたくない。その程度なら、タクシィに乗っても変わらないのだ。

 全ての面で好都合の便であって、就航が決まって予約開始と同時に押さえた。
 出発日の朝、空港までの道路状況を調べていたら、突然787が高松で緊急脱出をする騒ぎを起こしたことが分かった。飛ばない可能性がある。案の上、空港カウンタに着くと、欠航を知らされた。先回もたまたま欠航してひどい目に会っているので、事前にバスの中で代替便の調査はしておいた。
 ANA職員は「LAX経由で用意しましたから、それにしてください。」と言ったが、それは断固断った。提示された乗り継ぎ時間は2時間半だ。間に合うはずが無い。乗り遅れると、その日のうちにフロリダまでは到着できない。予約したホテルも無駄になるし、レンタカーもキャンセルしなければならない。彼らはプロであるはずなのに、そのあたりの読みが間違っている。ニューヨーク経由、シカゴ経由も提示されたが、お断りして、一番手堅いSFO(サンフランシスコ)入国にした。それしか認めないと言ったら、席が無かったらしくて、アップグレードしてくれたので助かった。待ち時間が4時間で、入国審査が1時間半であったのでまだかなり余裕があった。

 空港のラウンジで情報収集すると、世界中で運行取りやめが発表されている。これでは帰りの便もアウトである。ということは、サンホゼ空港のすぐ近くに居ながら、サンフランシスコまで行かねばならない。これはかなりの手間である。問い合わせると、サンホゼ空港に朝9時までに来てくれれば、バスでSFOまで送ると言ってくれた。

 上の写真は、帰りに成田で写した駐機中の787である。当分飛び立てないであろう。 

2013年01月17日

続々々 IMP の Boxcar を改造する

40-ft Boxcar Mechanism 床上のリンクは片方は曲がらないが、もう片方は2支点になっている。捩り棒が円弧を描いて動くので、反対側から見ると、長さが変化するのを許容せねばならないからだ。このせいで微妙に左右での振れ具合が異なることになるが、実用上は問題ない範囲にある。いわゆるバーサインを吸収させているのである。


 どうしてこんな貨車が必要なのかというと、実は昔アメリカで見た引き込み線がぐにゃぐにゃで、そこを3輌ほどの貨車を牽いた入れ替え機関車が走る場面が目に焼き付いているからである。良く似た場面の動画がある。

 レイアウトの片隅に、そのような凄まじい劣悪な条件の線路を敷いてやろうと思っている。そこでの走行に耐える車輌が何台か欲しいのである。もちろん89‐ftの車輌はそんなところは通らない。
 機関車はすでに選定済みで、いずれ工作する。すでに極めてflexibleな台車を用意してある。ぐわぐわと車体を揺らしながら走るのを見ると楽しそうだ。 友人たちは悪趣味だと言うが、普段の線路上ではごく普通に走るのだから問題ない。





 無事であれば今頃フロリダ方面に行っている。しばらく休載させて戴く。

 アラバマ州でGM&O鉄道の名残を見ることができればと思っている。そのあとはカリフォルニアでO Scale Westがあり、そこでこの講演をすることになっている。


2013年01月15日

続々 IMP の Boxcar を改造する

 これは伊藤 剛氏の発案の交差フカひれ型イコライザの進化形である。brass‐solder様他何人かの方から正解を戴いている。
113_6890 3年ほど前にこのフカひれ型が発表されたので、すぐに作ってみた。長い車輌では不整線路上でのひねりが解消できないと脱線しやすい。筆者の経験ではカントの遷移部分で問題が起こる。台車ボルスタをネジで留めるとき、柔らかいスプリングを介して軽く締めると良い。しかし、走行中はふらふらしてあまり安定性は良くない。このフカひれ型はそのような場合も全く問題なく通過した。

113_6883113_6886 さて、今回はブレーキリギングを見て、それが完全に取り付けられても、機能は保たれるようにしようと考えたのだ。リンク機構は床上に置き、途中の捩り棒を細くして、フレイムの中にコンシールドされるようにした。捩り棒は中空で、多少の軽量化に貢献している。
 というのは、栗生氏がかねがねおっしゃっていることではあるが、台車を右ネジに捩ったときと、左ネジ方向に捩った時では、イコライザ自体の重さがあって「仕事」をしてしまう。要するに右ネジ方向では少し重いのである。
 さらに厳密に言うと、台車を留めている心皿の中心が捩り棒の支点から少しだけ離れているので、そこでも仕事をしてしまう。いずれこの部分の仕事量をゼロにする工夫をするが、捩り棒の重さはバネか、カウンタ・ウェイトを付けなければ解決しない。また、支点位置を少し斜めに移動すべきであるが、軸が長いのでほとんど誤差は無視できる範囲にある。この件については、ある工夫と関連している。いずれ発表できる日が来るだろう。(下線部分は2015年2月加筆)

 「リンク部分が厚い」と MM氏から御指摘を戴いているが、今回のコツはまさにそこなのである。このアイデアは井上豊氏から教えて戴いたことである。
「dda40x君、リンク機構を作るときは厚い板を使うんだ。 模型は本物とは違って、少しでも摩擦があるとうまく動かない。なるべく隙間を開けてカパカパにするんだ。その時リンクが薄いと倒れてこじるからうまくいかない。リンクが厚ければ転ばないから摩擦は少なくできる。目に見えないところのリンクは、出来る限り厚く作るんだよ。」
 この教えは本当にその通りである。今まで何度救われたか分からない。段ネジは旋盤で作ったが、不完全ネジ部がどうしても出来てしまう。雌ネジは少しさらって不完全ネジ部が干渉しないようにする。厚さ3mmのリンクに段ネジが3.3 mmであるから、かなり余裕があって良く動く。

 捩り棒にリンクをハンダ付けするのは、床板の長穴からである。台車を付けてから床板に水準器を載せ、水平が出ているのを確認して、炭素棒でハンダ付けする。もちろんあらかじめハンダめっきしておいた上での話である。

2013年01月13日

続 IMP の Boxcar を改造する

40-ft Boxcar 生地完成である。いつもは磨かないのだが、人に見せるものなので、磨き砂で10分ほど磨いた。細かいハンダの飛沫などがつるりと取れて、持ったときに滑らかだ。ハンダも余分のところが取れたので、キサゲ仕上げがほとんど必要ないほどだ。

 炭素棒ハンダ付けで仕上げているので、余分のハンダがほとんどないのも、大きな要因だ。今回は床下に凝った。一応、目に付くブレーキ・リギングをとりつけ、ブレーキシリンダのシルエットが正しく見える様に、シリンダ中心を少し下げてみた。また、手動ブレーキの鎖もわざと垂らしてみた。実物はこんなに弛まないのだが、ぶらぶらしていると実感的である。

Brake Rigging by Max Gray 2 このブレーキ・リギングは昨年のトレイン・ショウで見つけたもので、ひとつ2ドルであった。自分で作っても知れているが、完成品のを見てみたかったからだ。Max Grayはこのキットを別売していた。ちょいとハンダ付けするだけで、Super Detailingが可能なキットとして売ったのだ。いくつくらい出たのか分からないが、あまり見ない。
 ブレーキ管との組である。

Brake Rigging by Max Gray 1 今回の改造はこのブレーキ装置を見ていて思いついたのだ。機能だけでなく、外見を成立させる工夫をすると面白いと思ったのだ。横から見ても、全く普通の貨車であるが、実は…というところが狙いなのだ。

 さて、いったい何が入っているのだろう。

2013年01月11日

IMPのBoxcarを改造する

IMP Boxcar Internaional Model Products、略してIMPは、1950年頃の輸入業者の名前である。製造は安達製作所である。薄い板で出来ていて、ヘタに持つとグニャリといく。この大きさなのに厚さ 0.25 mm である。しかもプレスでの押し出しがうまくいくように、ナマシ板を使っているから始末に負えない。
 ハンダ付けには当り外れがある。これは素人に毛の生えた程度の技量の持ち主が作ったらしい。安達庄之助氏の話によると、中学生のアルバイトを使ったこともあるそうだから、あまり感心しない出来のものもあるわけだ。外形の寸法は一応正しいので、修正を施し、部品を取り換えれば十分良いものが出来る。この種の貨車は安ければ20ドル以下で買える。

IMP Boxcar 2 このboxcarは安く手に入れた。裏を見ると、床板がブリキ板である。とにかくコストを下げなければならないので、材料をケチったのだ。安達氏には、当時の話をいろいろお聞きした。
 梯子のプレスが甘く、しかも材料が軟らかいので修正するとクタクタになってしまう。細かい部品は全て外して捨て、新しい部品に取り換えた。ハンダ付けの拙いところは全てやりなおした。

 この状態でしばらく放置してあったが、近々ある O Scale West での講演を指名されたので、ある改造を施して持って行くことにした。
 アイデアはしばらく前からあったのだが、持って行って見せるからには、あっと驚く仕掛けにしたかった。以前の工作では、その「あっ」というのが無かった。3日ほど考えて、「出来るはず」ということになり、スケッチだけで寸法を当たることもなく、工作を始めた。

113_6858 床板は 1 mm の板を切り、背骨に当たるハット・セクションという帽子型断面の部品を用意したが、長さが足らないので継ぎ足した。肋骨にあたる骨を組んで、床板にハンダ付けする。こういうときは炭素棒ハンダ付けのありがたみを実感する。この大きさの板にコテで付けるのはなかなか難しいが、炭素棒なら一瞬である。この床は、剛性が大きくないと今回の目的に合わないので、あちこちに補強を入れて堅い構造にした。

113_6873 この床上にはこんな部品が載る。さて一体何であろうか?下の太いブラスの角棒は、撮影時の単なる支えである。 

2013年01月09日

続々々々 Boxcarを作る

All-Door Boxcar fully opened この貨車は木製である。Quality Craft社のキットである。筆者はこの貨車に惹かれて、たくさん買ってあった。一部は完成している。箱だけのまま、しまいこんであったのが見つかったので一気に完成させようというわけである。

 木製なのだけども硬い床用塗料を沁み込ませてラッカ・サーフェサを塗っては研ぐと、十分な滑面が得られ、吹き付け塗装すれば金属と見間違うほどきれいに仕上がる。

 キットのままであればホワイトメタルの鋳物を貼りつけておしまいであるが、ドアを開けた状態にしようと思うと、いくつかの工夫が要る。ドアは薄いのである。木製の箱は約 3 mm (1/8インチ)の厚みがある。それが見えてはいけないので、ある程度まで切り落して、切り口から、厚みが見えないようにせねばならない。同時にドアの薄さを強調せねばならないから、開口部に接している部分だけ薄いブラス板で作る。奥の方は貨物を積めば見えないはずだ。

 ドアはスライドさせて、二枚重ねになっている。その部分のドアも薄さを見せなければならないのでブラスで作った。開いた状態で走ることは無いので、これは単なる情景モデルになる。走らせないから、台車は抵抗の大きいものでも構わない。

 ドアは番号順に動かすのだろうから、どの部分が上になっているのか、よく考えて作らねばならない。ディカールを貼る時も注意が必要である。

 片方に全てのドアが寄ったので、バランスが極めて悪い。走らせはしないが、持った時に取り落す可能性があるので、貨物の中にカウンタ・バランスを入れておく必要がある。

Weyerhauser Alldoor Boxcar 塗装はWeyerhauser社の緑にする。この色の調色は難しく、市販品も怪しい色のものがある。これはHOの製品である。

 

2013年01月07日

続々々 Boxcarを作る 

812_6768 All door Boxcar という 車種がある。同時にではないが側面の全てのドアが開く。濡らしてはいけない製材乾燥した木材、合板などを積む。この手の貨車にはいろいろな工夫があり、この貨車のようにプラグドア(平行移動してテコで押し込む構造の戸)のもの以外に、シャッタが上下して、しかもその間柱も取り去ることが出来るタイプ、中にドーリィ(小さい車を付けて動くようにした床板状の荷台)を仕込んで、真ん中の二枚だけ全開して、両端は引き出すタイプなどがある。

 この機種は1970年代によく見掛けた、非常に機能的で、構造に興味が湧いた。全てのドアが開くようにすると、天井の強度が必要で、屋根裏にはトラスがあった。また、妻板はかなりごつい鋼材で補強してあり、全体としてはかなり重くなっただろうと思われる。
 80年代末にはほとんど見かけなくなったので、廃車されていったのだろうと推察する。その理由としては構造が複雑で、教育程度の低い労働者に扱わせると壊れやすいのであろう。ドアを締めつけるテコは意外と細く、無理をすると曲がったり折れたりしそうだ。

IMG_0534IMG_0535 この貨車の現物は、Illinois 鉄道博物館にある。錆びてはいるが現物を見られてよかった。
5台同時に作り始めた。全て同じでもおもしろくないので、1台だけ改造した。
端の二枚のドアを開いて荷役しているところを模型化した人もいるので、それを作り始めたのだ。

 この種の貨車は存在していない。その代わりの貨車がCenter Beam Flat Carである。これは、ある程度の水濡れは覚悟で防水シートをかぶせた木材を運んでいる。

2013年01月05日

続々 Boxcar を作る 

812_6779Roller Freight 何度も出て来るこの貨車は、e-bayで数ドルで買った中古貨車からのre-builtである。もともとはこんなものであった。何をどうすればこうなるのか、というほどひどい状態であった。刷毛でニスを塗ったような感じで表面が褐色になっていた。溶剤を工夫して、表面だけはがそうと思ったが、それもなかなか難しく、結局全部はがした。木部は組み直して側板はSuper Xで貼り付けた。この貨車の色はGlaciar Greenといって、氷河の色なのだそうだ。NYCのJade(翡翠の色)と何が違うのかはよく分からない。こちらの方が多少青いような気がしたので、そのように調色した。ディカールは、30年前から買ってあったのをようやく貼れた。

TRB Red CarsTRB Red Cars 2TRB Yellow CarsTRB Yellow Car original slide 
元のRoller Freightというのは、Timkenの宣伝文句であって、戦後その普及に努めていた時のデモンストレイタ車輌群である。BoxcarとかHopper Car などを同じ色に塗って、全米を廻ったらしい。1949年のこのアニメイションは面白い。1959年版は多少改訂されているが同様である。起動時の摩擦が4%しかなく、油切れによるHotboxも無いから、列車の遅れが無くなることを強調している。
 パンフレットでは人間一人で押せるほど摩擦が少ないということを宣伝している。最終的にはGNがこれらの車を買い取ったという話もあるので、この塗り替えは意味があることにした。

TRB Red CarRoller Freight (2)Roller Freight (3) TRB(Timken Roller Bearing)の車輌群は3色あって、当時のAthearnはその全てを模型化している。e-bayを丹念に探すとこの種の車輌はたまに出るが、意外と高値で買えそうもない。数が少ないのであろう。この一番左の赤いものが、上の茶色の車輌と同一品であるとは、誰も思わないであろう。
 HO以下ではよく見かけるようだ。

2013年01月03日

続 Boxcarを作る

812_6782 安いキットを買ったものだから、一部の部品が足らない。それが未完成の大きな原因であったことは否めない。屋根の歩み板(Roof Walkとも言う)は木製が付いていれば「当り」で、プレスの網目が付いたのは、どちらかというと「外れ」である。木製であれば、ワイヤー・ブラシでこすって傷んだ感じにする。昔は釘で留めたので、歩み板の真ん中に穴が開いて、変な感じであった。
 現在はSuper Xがあるので、留め具が全く見えない。平らに付けるために、屋根のてっぺんに接着剤を付け、歩み板を屋根にテープで仮留めする。これは位置関係だけを留めただけである。次に週刊誌ぐらいの柔らかさの雑誌を堅い机に載せ、その上に貨車を仰向きに置いて軽く重しを掛ける。そうすると屋根と歩み板が平行に固着する。この方法はエッチングのsee-thruの歩み板にも使える。

 歩み板の端には支えが必要であるから、細い平角線でそれを作りSuper X で取り付ける。ステップもこの接着剤で付けると、弾力性があって折れにくい。問題は梯子である。
 安達製作所で買って来たジャンクの中から拾い出した梯子は短いので、細いブラス線を角に内側からハンダ付けして延ばす。そしてステップをハンダ付けすると、実感的だ。既製品はこのあたりの作りがでたらめである。

 ブレーキ巻き上げ装置の位置を正確に調べて取り付ける。巻き上げ用の足場も正確な位置に取り付ける。
このあたりの位置関係が出鱈目だと、非常にみっともない。先日の動画はとても参考になる。

 横から見た時に見えるブレーキ・シリンダは正しい位置に付ける。高さがおかしいと実感を損なう。ブレーキ・リギングがフレームにほとんど接しているのだから、シリンダ中心もその高さでなければならない。

 正直なところ、これ以上の手間を掛けるのは筆者の主義に反する。貨車は機関車とは違う。軽く走れば良いのであって、手に取ってじっくり見る人はいないことになっている。遠くから見て気になる所が、正しく出来ていれば合格である。

2013年01月01日

Boxcar を作る

812_6779 この3箇月、貨車を作り続けた。それらの貨車はLow-D車輪を作った時、走行抵抗を測定する必要があって、全く同様に仕上げた貨車を30輌必要としたからだ。それらはAthearnの40-ft, 50-ft Boxcarの一群である。ある程度は持っていたのだが、測定用に買い足したのだ。当時はこの種の貨車が安く手に入った。アメリカの模型ショウを一巡りすれば5,6輌は買える。単価は15ドル以下である。台車付きだから安いものだ。
 大急ぎで形を作り、測定に使用した。そのあとは放置されていたが、未塗装のものが多く、美観を損ねた。ヤードに各種の未塗装車が並んでいると気が滅入る。梯子とか天井のRunning Board、ブレーキホイール、などが付いていない。なんとなく廃車の行列のようで、視界に入ると腹が立つ。

see-thru (2) 5輌ずつ細かい部品を作り、付けて行く。1日2時間と決めて続けると、10日くらいである程度仕上がる。歩み板は平板を捲って取り、エッチング抜き落としの"see-thru"に取り換える。透けて見えるのは素晴らしい。多少、値段は張るが、効果がある。安い貨車でも、この種の部品に取り換えるだけで、見違える。
 この歩み板は手に入りにくい。模型ショウで見つけると、あるだけ全部買ってしまう。1輌分7ドルもするが、その価値が十分にある。

812_6785 天候を見て、塗装準備をする。エア・コンプレッサからホースを伸ばし、塗料を攪拌してろ過する。下塗りをして、マスキングをする。側板のみ塗装済、文字印刷済であるから、色が微妙に合わない。しかしそれは本物にもあることなので、文字を隠して塗り重ねる。
 天気の良い日に、吹き付ける。乾燥台を用意してあるのでそれに載せて、太陽光を浴びせると、温度が上がって塗装面が平滑に仕上がる。
 マスキングを外し、多少のミスはタッチアップして直す。車輪を塗り、連結器に薄く錆色を塗る。車輪のトレッドに塗料が付いていれば、溶剤で拭き取る。マスキングした部分の色の違いをぼかすように僅かにウェザリングをする。こうして、ごく普通のAthearnの貨車がカスタマイズされていく。

812_6791 貨物列車は都合3本ある。タンク車を主体としたもの、Boxcarを主体としたもの、ここまでは1960年までの仕様である。蒸気機関車による牽引で矛盾が無いような時代のものである。もう一本は1980年代にアメリカに住んでいたとき、よく見かけた編成である。たくさん写真を撮ってあるのでそれを見ながら仕上げている。これはDDA40Xなどに牽かせて矛盾が無いようにしている。
 線路上に置くところが無いので諦めて抽斗にしまっていたが、2年前にヤードを増設したので3本目がそのまま載せられる。都合、貨車だけで200輌ほどがいつでも走るようになっている。

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