2012年08月10日

2012年08月10日

David のレイアウト

 David とは10年ほどあちこちのコンベンションで会っていた。非常に誠実な男で、弁護士を開業している。この職業にありがちな押しの強さがない、まじめさが表に出ているタイプの人である。
712_5254-2 過去数年、「ワシントンDCに来たら是非寄ってくれ」と強く誘われていた。大きなレイアウトを持っている。しかもそのレイアウトにはJohn Armstrong氏のレイアウトを移設してあると言うのである。

 アームストロング氏をご存知だろうか。Creative Layout Design という本をKalmbach社から出しているその人である。彼の影響力は大きい。現在のアメリカのレイアウトで主流となっている多層式レイアウト、ウォークアラウンド・コントロールは彼のアイデアである。他にも発案者は居るかもしれないが、体系的にまとめ上げたのはアームストロング氏である。氏は原子力潜水艦の武器システムのデザインをしていたらしい。特殊な工業デザイナであったと言える。MR誌のレイアウトの絵の描き方は、彼が編集に参加してから明らかに変化している。

 この本を1979年に買った。いつもカバンに入れていたので、中味はほとんど暗記している。その中に "Cosmetic Curve" という言葉が出て来る。直訳すると「体裁を整える曲線」ということになる。コズメティックとは化粧のことであるから、その曲線を付けると形が良くなるという意味である。
 レイアウトの壁に沿った部分には直線的に線路を敷くのではなく、多少の曲線を付けると実感的であるというのである。このアイデアは、筆者のレイアウトに頂戴してある。 家を建てるとき、地下室のレイアウトの企画の段階から、そのカーヴは描いてあった。

 12年ほど前、アームストロング氏が健在のころ、東部で開かれたコンヴェンションでお会いしている。ぜひ見に来てくれと誘われたのだが、都合がつかず残念であった。
 氏が亡くなったのは数年前で、そのレイアウトがどうなったのかは気になっていた。そのレイアウトを移設したと聞けば、これは万難を排しても行くべきであると思ったのである。

 ディヴィッドに連絡すると、2週間前に連絡をくれれば予定を合わせると言うので、日付を指定してお願いした。成田からワシントンDCへの直行便に乗れば4時半には車を借りられる。到着した日の夕刻には行けるからと言っておいたところ、そのユナイテッド便はミネアポリスに緊急着陸することになって、約束は駄目になった。
 乗客の中に急病人が出たのである。乗り合わせた医師の診察では、「機内ではもう何もすることができない。直ちに大きな病院に収容すべきである。」ということになった。ちょうど筆者のすぐ近くであったので、スチュワーデスとの会話が全部聞こえてしまった。
 着陸してしまうと再度離陸する燃料が必要で、給油もしなければならない。結局2時間くらい止まっていて、目的地に着いたのは8時くらいであった。ミネアポリスの空港では携帯電話の使用が許可されたので、機内は電話の話声で騒然となった。日本だとこのあたりの規制が妙に厳しく、機外に出るまで使用禁止ということが多いが、その必要性がないことは明白だ。
 隣席の人に携帯電話を借りて実情を伝えると、今日はやめにして明日の夕方にしようということになった。

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