2011年06月

2011年06月29日

続々 Hill氏のコレクション

1081 これはターンテイブルを裏返したものである。片方で4つの車輪がイコライズする。実物通りの懸架装置である。たくさんのレイアウトを見たが、このあたりの工作はどこでもかなり凝っていると感じる。


1085 ヒル氏がコントロール・ボード前に立っている。下に配線が見えるがかなり大変である。保守用の照明まである。これがDCCなら配線は2本しか要らない。改造する気は全くないらしい。


1087 Hiawathaの流線形機がコーナーを回って姿を見せた。これはJerry White氏の作品だそうだ。もう60年も前の製造である。この種のカスタム機をたくさん作った。ほとんど2,3両ずつの製造だそうだ。ホワイト氏はLobaugh氏と非常に親しい間柄で、色々なパーツの提供を受けていたようだ。

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 順次コレクションを拝見した。
 最初はペンシルヴェイニア鉄道の特急である。2番目はAlton Limetedである。シカゴからセントルイス、カンザスシティをつなぐ路線で、1930年代に他社に身売りした会社だ。この列車の赤い色は素晴らしい。3番目はノーザン・パシフィックである。淡緑色はこの会社の基調色である。最後はノーフォーク アンド ウェスタンの蒸気時代の特急である。渋い赤で素晴らしい。

 次から次へと素晴らしいコレクションを見せて戴いたので時間が経つのを忘れた。深夜にGPSを頼りにホテルに着いた。
 

 


2011年06月27日

続 Hill氏のコレクション

10651082 この鉄橋はエンドレスの中に入るとき、くぐらなければならない。昨年もくぐるとき、頭をぶつけそうであった。これは 3/4 インチ( 19 弌乏僂旅欖匹鰺論椶靴討△蝓極めて丈夫だ。
 曲がっている橋を作るために、底面にトラスがあって、捩り剛性を持たせてあるところは大したものだ。
「こんな曲がっているものは実物には無いけど、どうしても必要だから作ったのだ。専門家の意見も聞いたよ。」
とのことである。さすがである。

 外側から見るとかなり曲がっているが、内側から見るとあまり感じない。いずれにせよ、このレイアウトは運転をして、走行状況を見せるレイアウトである。いわゆる"Display Layout" である。シーナリィ付きのレイアウトとはかなり発想が違う。このDisplay Layoutという概念は日本には無い。シーナリィのほとんど無い組み立て式のレイアウトが、それに近い場合が多い。

1067 これはC&O鉄道の試験的に黄色に塗られた流線形ハドソンである。現物はB&O博物館に在る。
 もともとはパシフィックだったのをハドソンにしてShroud (外被)を付けた。やっつけ仕事なのだがなかなか良い。このシュラウドという言葉は、もともと棺桶の覆いの布を指す言葉だ。どういうわけで機関車の外被を指す様になったのだろうか。確かにそのような感じがする機関車もある。この機関車やNYCのハドソン(Dreyfuss Hudson)は、”Cowl”という言葉も使う。これは坊さんの頭巾という意味である。やはり、かぶせる物のようだ。 
 C&Oは、当初この流線形機関車の色を橙色に塗って試している。流線形蒸気機関車の色として適するものは何かということを追求していた時代があったのだ。

2011年06月25日

Hill氏のコレクション

10411053 今年もヒル氏にお招きに与った。見せたいものがあるということでさっそく伺った。筆者一人のためにいろいろ準備して待ってくれていた。
 このアルミ鋳物は、Hiawathaの側面に付けられていたものである。アルミニウム青銅のような感触であった。とても硬く、叩くとカンという音がした。このような本物を集めるのも楽しい。

1051 この客車は”Hobby Hill”と名付けられた特製品である。長らく店内に置いてあった。1927年製で、鋼体改造を受け、4つのベッドルームがあり、ステンレスの調理場を持つ。1937年にエアコンが付き、電話もある。
 特定の車輌を模型化したものではなく彼の好みで作られている。デッキには折り畳み椅子もある。ゲートは開き、申し分ない。

1091 筆者を迎えるためにコレクションの一部をこのように開いてあった。どれを見ても完璧な状態であった。昨年は一つづつ棚の下から出して見せてくれたのだが、重そうで申し訳なかった。今回は事前に開いてあったので楽しく拝見した。

 昨年の訪問記でのコメントにN氏が「盗難防止のため、外国人しか招き入れない。」と書き込まれたので、それを聞いてみた。そうしたら、「あっはっは、それは有名なアメリカンジョークだね。君はまさかそれを信じてはいまいね?」ということであった。毎週のように来る人もいるらしい。 

2011年06月23日

続々々々 Layout Tour in Chicago

09750972 この機関庫は、Idaho州、Pocatello に在ったものだという。シンダ排出用のクレインも実物の調査の上で作られている。
 ターンテイブルの上にはChicago & North Western鉄道のClass H-1が載っている。この機関車もスクラッチビルトだそうだ。とてもよくできている。
 ライダ氏はUPとCNWを組み合わせてこの模型鉄道を構成している。

098609700990 レイアウトの角は全て丸くなっている。こうすることにより、Backdrop(背景)の連続性が保たれる。
 作るのは簡単であるが、意外と日本ではあまり見ない。これらの背景は、全てライダ氏の筆によるものである。

0983 このUP FEF3は訪問してすぐに見せてもらったが、当初スクラッチビルトとは思わなかった。USHのパーツ(祖父江氏製造)がたくさん使ってあったからである。じっくり見ると、ボイラの形が微妙に違うので納得した。実物をよく観察して作られていると感じた。

 非常に平凡な線路配置ではあるが、印象に残るレイアウトであった。

2011年06月21日

続々々 Layout Tour in Chicago

0976 ライダ氏の御自慢はこの電話による無線操縦である。
DCC本体はLenzの製品であるがそれを無線にしたのである。10年ほど前、このアイデアをどこかで見たのであるが、それを実用化しているのを見るのはこれが初めてである。

 込み入った操作はできない。ただ加減速、汽笛吹鳴、ベルのみの指示を出す。電話は日本製の室内用コードレス電話である。「安かったからね。」ということである。

 今ではこのアイデアは完全に陳腐化したが、当時としては画期的であった。当時は赤外線方式が出始めていたが、到達距離と遮蔽物を越えての送信ができない点で、電波による無線式にはかなわなかった。もちろん光方式でも受信機をたくさんつければ、それなりの効果はあるが、設備がかなり面倒である。

 現在は高機能携帯電話でそれを行うようになってきた。NCEなどは微弱電波を使うモデルを出している。NCEはしばらく前にアップグレードして、応答性が極めて良くなリ、また信頼性が格段に進歩した。旧タイプでもアップグレード料金は15ドルくらいである。ただし事前に申し込んで受付番号を取らねばならない状態がしばらく続いた。現在ではそのような混みあった状況は無いであろう。

0984 この建物は最新作だそうだ。部屋の中がある程度見えるようになっていて、電気が点いたりすると実感的である。  

2011年06月19日

続々 Layout Tour in Chicago 

0985 ライダ氏は チャレンジャが好きである。子供のころ、停車中ではあるが運転台に乗せてもらい、汽笛を鳴らしたことがあるという。このレイアウトでも主力機であって、新旧の重連が走っていた。


09780977 このUP844はスクラッチ・ビルトである。USHのいくつかの分売パーツを使って素晴らしい機関車に仕立てた。テンダはBig Boyのものを使っている。その理由はやはり、「テンダなどどうでもよい」ということであった。機関車を作ることに価値があるのだ。

0991 支線にはこのようなコンバイン(荷物合造車)が走っていたそうだ。主要駅で特急列車に乗り継ぐ客のために運行されていた。


0994 このレイアウトの特徴は線路が少ないことである。かなり広い地下室(40坪ほど)であるが、線路は周回しているだけで、中心部にはこのような広いスペースが残っている。大きなソファがいくつかあって、寛ぐ事ができる。これはうらやましい限りである。
 つい広い場所があると線路を敷いてしまいがちであるが、ライダ氏はそこを我慢したのである。

2011年06月17日

続 Layout Tour in Chicago

09400949 Leider氏は若いころアイダホ州に居た。このレイアウトはその当時の田舎の雰囲気を出している。したがって、機関車はUPが好きだ。
 乾いたほこりっぽい感じがよく出ている。この機関車はスクラッチ・ビルトである。

0944 機関庫の中は思い切って明るい色にしている。こうすることによって内部がよく見える。「実物どおり」にこだわると、中に入っている機関車のディーテイルが見えなくなるからだ。このあたりの思い切りの良さは見習うべきだと感じた。

09460989 ヤードのはずれの信号所はプラスティック製の既製品だが、塗装されているのですぐには気づかなかった。ライダ氏は観客の前でDCCのデモンストレイションをしている。

 線路の表示板はとても大きい。これは以前の非DCCの時代の遺物であるが、壊すのがもったいないほどよくできている。 

2011年06月15日

Layout Tour in Chicago

 今年もレイアウトを見に行こうと思ってリストをもらったところ、内容は昨年とほとんど同じであった。どうしようかと迷っていたところ、友人が声を掛けてきた。
「そんなリストは捨ててしまえ。良いレイアウトはリストに載っていないんだ。紹介者が要るレイアウトに連れて行ってやるから、しばらく待て。」と言う。

 やがて彼はにこにこしてやってきて、「話がついた。今晩行こう。」と言う。「もう一人連れて行くが、乗せてくれるか?」と聞く。「もちろんだとも。」ということで、私の車に乗って出かけた。GPSが付いているからだ。
 車中、彼は色々と説明してくれた。「誰でも良いから見に来てくれというレイアウトは大したことはない。知らない人を家に入れたくない人も多いからね。君は去年も来ていたし、講演もしてくれている。十分貢献しているから、我々の仲間に入れてあげたいのだ。」と言う。 アメリカでもその仲間(society)に入るにはある程度の資格がいるらしい。「来年はもっとたくさんの人に紹介してあげるよ。」と言う。

0995 高速道路を20分ほど走って目的地に着いた。地下に入るとレイアウトが広がっている。驚いたことに、そこには30人くらいの先客がいた。みなよく知っている連中だ。「おや、君も来たのか。ここはシカゴで一番素晴らしいレイアウトだから、来ないのはもったいない。しかも君は一番遠くから来ているのだから来なければならない。明日は君に会ったら紹介しようと思っていたところだ。」と言う。

09470957 オーナはBill Leider氏で、彼はドイツ系3世である。 このレイアウトを見たことがあるような気がしたのは、Model Railroader で紹介されたからである。
 Billは器用な人である。機関車の大半は自作である。制御はDCCであるが、無線で操作したいので、電話を使っている。この件は後記する。

0942 ストラクチュアは彩度を押さえた仕上げで極めて、実感的である。


 

2011年06月13日

Chicago O scale Meet 2011 始まる

08220904 木曜日にシカゴ Oスケールミートが始まる。午前中は予定がなかった。昨年のように、イリノイ鉄道博物館へのツアがあると思っていたので手持無沙汰で模型屋を覗いてみた。右の写真の左手、手前から二番目の赤いテントがその模型屋である。何も得るものはなく、塗料と工具の消耗品を買った。以前よりOスケールの商品が減っている。
 シカゴは踏切が多く、よく止められる。貨物列車はヤードで仕立てたばかりで色々な種類の貨車がつながっていた。いたずら書きも多い。これだけ塗ろうと思うと、スプレイ缶がかなりたくさんいるだろう。

090509200913 午後3時ころから会場が開き、商品の展示が始まる。友人たちがたくさん出店しているので、もっぱらおしゃべりが多い。
 今年も講演を頼まれていたので、その話が多かった。昨年聞いた人たちが友達をつれて聞きに来てくれ、「期待している」と言われて嬉しかった。

 今年も商品が山と積まれ、その大半が売れていくのだから消費は大きい。この会場だけで日本の模型界の売り上げの何分の一かに匹敵するのではないかと思うほどだ。
 誰もが札束を持って乗り込んでくる。ほとんどが現金のやり取りである。小切手はこのような初めて会う客からは受け取らない場合が多いからだ。もちろん旧知の客からは受け取る。クレジット・カードも使えないから現金だけである。
 100ドル札がこれほどたくさんやり取りされるのを見る機会は少ない。
 

2011年06月11日

続々 シカゴのダウンタウン

08390862 駅で待っていると電車は次から次へとやってくるが、方面が異なるので注意して乗らないとあらぬ方向に行ってしまう。色で方面が指示してある。駅はこんな具合で階段を登れない人は乗ることができない。
 特定の駅にはエレベータがあるが、その数は少ない。
0874
 第三軌条であるので事故などで車外に降りるのは危険だ。注意を見ると、降りる気が失せるようになっているのだろうか。




0873 後ろを見ると旧シアーズ・タワァが見えた。現在は名前が変わって Willis Tower になっている。登ろうと思ったが、手荷物検査、身体検査が厳しく待ち時間が長かったし、入場料が高かったので取りやめた。

0880 駐車してある車を取りに行こうと歩き始めてくぐるガードにはどこかで見た鉄道会社の社紋があった。もう使っていない鉄橋である。
 シカゴのかなり西の端まで来ていたのかと少々驚いた。

2011年06月09日

続 シカゴのダウンタウン

0847 この建物は図書館である。この写真では、超広角レンズなのでその迫力が伝わりにくい。画面に目を近づけて、目玉を動かして戴くとその威容がわかるかもしれない。屋根の緑青色の飾りが素晴らしい。どのように作られているのか知りたい。この写真は地表からなので見上げるかたちになるが、高速道路からは真横に見られて、素晴らしい景観である。中は極めて普通の図書館である。

08610850 高架下はこのような感じで、映画などでよく見る。高架の柱が細くて、大型トラックがぶつかったら、高架が落ちそうである。
 開業からもう100年も経っているので、ときどき梁の落下事故がある。外部要因ではなく支柱の破断である。10年ほど前に行ったときは、それで不通になって、タクシーに乗らざるを得なかった。そろそろ全面的な更新時期が来ているように感じる。

 最近のバリア・フリィ化には適応できていない駅が多い。構造上も難しい。この高架鉄道は開通当初Fornyタイプの複式機関車(0-4-4)により運転されていた。New Yorkなどでも同様の機関車が使われた。 
 当初、従台車が左右にスライドせず、第二動輪のフランジがないタイプであった。フォーニィという機関車はそんなものだと長らく思っていたのだが、後年のフォーニィは第二動輪にフランジを付け、従台車に左右動を許している。むしろそのタイプが多数派である。
08530846 この鉄道は”L"と呼ばれる。”El"という表現もあるが前者が正しいようだ。これは”Loop"ではなく、”Elevated”、すなわち高架鉄道を意味する。曲線半径は市電並みで、タイヤをきしませて走る。道路に降り注ぐ鉄粉の量は多い。脱線しても転落しないようにガードレイルは全線の半分以上に付けてある。

2011年06月07日

シカゴのダウンタウン

0825 シカゴはRailroad Capitolという言葉で表されるように鉄道の要衝である。ほとんどの鉄道はシカゴにつながっていた。今でも市内には巨大なヤード(操車場)がいくつもある。高速道路を走るとそれらを次々とまたぐことになる。

0845 シカゴのダウンタウン(繁華街)に車で行くのは避けたい。込んでいるし、駐車場は東京並みに高い。それともう一つ、筆者のようなおのぼりさんには大変困ることがある。GPSが使えないのだ。この写真を御覧になるとお分かりかと思うが、空がほとんど見えないから、画面が黒くなって"satellites not found"(衛星が見つかりません)というサインが出る。ニューヨークより空は狭いように感じる。

0834 そうなると電車で行くしかない。郊外の”Park and Ride”の駅を探して車を置き、電車に乗る。駐車料金は1日3ドルである。運賃は片道2ドル25セントだが現金では乗れない。5ドル払ってカードを買うとそれで往復できる。「50セントが無駄になる」と言うと、「いつまでも使えるから保管しておけ。」とのこと。

0843 市内はLoopと呼ばれている。高架鉄道が周回する区域をそう呼ぶ。外側三線式の電車がゴロゴロと走る。有名な交差点に来た。ここで電車が方面別に切り替えられる。ただし、錆び具合から判断すると、全部の線路を使っているわけでもなさそうだ。
  

2011年06月05日

Rochelle の Railroad Diamond

0794 Rochelleはまっ平らなところである。ホテルの裏を見ると、はるかかなたまで畑になっている。たぶんトウモロコシであろう。この町は馬車の時代からの宿場であり、現在も同じ位置を占めている。



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 この町には車輌工場があった。筆者はあまり詳しくないが、 Whitcombと言えば夢中になる人も多いだろう。1911年から1952年までこの地で機関車を生産した。1940年ころには、Boldwinに買い取られている。産業用の機関車の生産ではかなりのシェアを占めている。故内野日出男氏の作品にもあり、それはMainline Modeler の Handman氏のところにある。2002年に、それを贈呈する場面に立ち会った。たぶん、 この形の機関車である。蒸気機関車と同様の配置で、煙突と丸い砂箱が付いている。写真の整理が悪くてその場面を写したネガが見つからない。

Rochelle 平面クロスのことをダイヤモンドと言う。ここは複線なのでダイヤモンドがたくさんできる。4つではない。この場所は有名な場所らしく、鉄道公園と言うことになっていて、お立ち台まで作られているし、売店もある。駐車場も30台分くらいある。northerns484氏の記事にもあるように、自己責任で撮影するように書いてある。この点は日本と違い、はっきりしていてよい。子供が事故にあってもそれは親の責任である。
 この写真はWikipediaからお借りしているが、版権の問題はクリアしている。

0799 近くに大きなインタ・モーダルの基地がある。列車の頻度はすこぶる高く、次から次へと列車が来る。Train Watchingには非常に適する場所だ。平坦地なので長い列車の割には機関車が少ないのは面白くない。ローラベアリングのおかげでこんなに長い列車が牽けるのだ。連結器が切れるといけないので、後部にも機関車を付けている。このリンク先には岡田清氏の記事がたくさんあって、アメリカの交通史の概略を知るには良い材料である。その記事中、「ピギーバックの意味は豚の背中」と書いてあるのは間違いで、単に「おんぶ」を意味する。これは日本の色々な文献でよく見る典型的な間違いである。その他、細かい間違いが散見されるが経済学の教科書であるから問題ない。

 クロス部分の保線は相変わらず良くなく、通過時に枕木が沈み、泥水を噴き上げる。早急に手当てしないと大変なことになるのではないかと心配する。砂利が山になっていたので、保線工事が始まるのだろう。

2011年06月03日

Iowaのガソリン

0786 アイオワ州のガソリン価格は奇妙である。何度通っても同じなので何か特別な理由があるに違いない。
 アメリカのガソリンは日本とは異なり3種類である。Regular, Plus と Premiumである。オクタン価の公称値は 87、91、100となっている。この数値と実際の性能は日本の数値と多少違うが、それはこの際あまり関係がない。
 問題は価格である。レギュラが高いのである。プラスの価格はプリミアムとほとんど違わない。どうしてであろう。店によってプリミアムのほうが安いところがある。Unleaded というのは無鉛ガソリンであり、もはや当然の言葉となった。70年代初期は、Regular, Regular Unleaded, Premium の3種だったと思う。この Unleaded の発音が難しくて、何度も練習したことを思い出す。1 ガロン(3.8 L)が29セントの時代である。 

 この地方産出の石油が、偶然にも高オクタン価のガソリンを作りやすい組成になっているのか、あるいは非常に優秀なアンチノック剤がここで安く手に入るのか、色々考えたがわからない。

 プレミアムガソリンは、高圧縮のエンジン(高出力であろう)の中で、異常燃焼(点火しなくても勝手に燃えて、その衝撃波でシリンダ・ヘッドが壊れたり、ピストンが抜けたりする)を防ぐように調合されている。燃料の密度も多少大きい。
 ガソリンのようなある程度の長さの分子の炭化水素の燃焼熱は、質量に比例すると考えてよいので、同じ価格なら重いガソリンのほうが発熱量が多くて得なのである。この時プリミアムの性能などは考える必要がない。その意味でもプリミアム・ガソリンは数%高くても買う価値がある。ガソリンを買うということは、発熱量を買うことなのである。その点、アルコールが入っていると発熱量が減って出力は低下するわけである。
 最近のようにガソリン価格が高騰した時、レギュラとの価格差が10円で一定であると、200円台になればプリミアムが相対的に安くなると試算する。

Rochelle アイオワは確かに田舎である。それを抜けてイリノイ州に入っても田舎であることには変わりがないが、高速道路が立派になる。Rest Area(沿道の無料休憩所、日本のパーキングエリアに相当)に入り、Coupon Book(ホテルの割引券を綴じたもの)を入手してシカゴ方面を探した。一番安いホテルはRochelleにあった。

 ロシェ−ルの町には有名な複線の平面クロスがある。昨年も行ったのだが、チャンスがあればもう一度行きたいと思っていた。そのチャンスが偶然にもめぐってきたのである。

2011年06月01日

Union Pacific Railroad博物館

0784 カウンスル・ブラフスの旧市街である。百年前の風情が残っている。アイオワ州は最近賭博を合法化している。郊外にはカジノがあるのだ。アイオワ州の財政はそこまで追い詰められていた。

 カウンスル・ブラフスの町にはUPの博物館が引っ越していた。昔はオマハのUP本社の地下にあった。今でもその番地を覚えている。1416 Dodge Streetである。今その場所はUPの新本社が建っている。
 1988年に訪ねた時は手紙で予約してから行った。O Scaleのレイアウトがあったので、そこで筆者のDDA40Xを走らせるためだ。
 90年代後半に訪ねた時は、すでに博物館は撤去されていた。守衛が怪訝な顔をして「もう無くなったよ。」と言った。 数年前に、旧カウンスル・ブラフス市庁舎に引っ越して新たにUP博物館として再スタートを切った。

0769 今度の博物館は歴史に重きを置いていて、Oスケールのレイアウトはない。入ると入場者よりヴォランティーアの案内員がたくさん居て、あれこれと説明してくれるが、当方のほうがよほど詳しく、間違いを指摘することさえあった。


07550753 この博物館ではリンカーン大統領についての展示が意外に多かった。彼が大陸横断鉄道の建設を進めたからだ。展示してあるものは鉄道建設に必要な測量器具などが多く、いわゆる鉄道ファンが喜んで見るようなものは少ない。旅客列車の内部を再現してあったりするが、その細密度、正確さはやや劣るように感じた。

0778 Oスケールの模型もあるが機関車だけでテンダはない。これはいかにもアメリカ的である。機関車に価値を認めるがテンダは単なる水タンクくらいにしか思っていない。この件については以前述べた。
 倉庫を覗くとテンダがゴロゴロあった。「テンダも並べると鉄道ファンは喜ぶのですよ。」と言うと、「スペースの問題もあるし、…」と言うが、スペースはいくらでもある。ショウ・ケースの設計をした人が、機関車だけでよいと判断したことは明白である。図書室も見せてもらったが、会社から来た資料以外の書籍は筆者の蔵書とさほど変わらないように感じた。

0780 この道具はレイル端にボルト穴を開けるためのハンドドリルである。これは初めて見た。

 帰り際に寄付をしようと思ったが、売店で物を買っても寄付と同じく利益が発生するので、本を買うことにした。

 この博物館はまだ発展の余地がありそうだ。やはり動く鉄道模型がないと鉄道博物館とは言えないように感じた。

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