2010年02月

2010年02月28日

イコライザの設計 その12

Atlantic 解答 これが解答である。AC9様はじめ多数の方が正解である。
 蒸気機関車の支点は目に見えない場合が多いので、このような図を描いて確認しておく必要がある。前後のオーヴァ・ハングの様子はあらかじめ知ることができるので、カウキャッチャのクリアランスも決めることができる。低いカウキャッチャは実感味を増大させる。
 後部オーヴァ・ハングが長いとキャブが上下し、あまり見掛けの良いものでもない。乗務員がキャブの天井に頭をぶつけるだろう。実物は線路が撓むのでよいが、模型の場合は大変具合が悪い。したがって、多軸機関車の場合は最後部動輪と従台車だけのイコライズが、走行時の安定性の点だけからは良いと、筆者は考えている。この時のバネは、なるべく柔く、ストロークの大きいものを用いるべきである。ストロークが大きければ大きな力を掛けることができる。また、多少の変位があっても、力が変化しにくい。

 さて、牽引力増大装置であるが、実に簡単な装置である。手元に図面がないのでうろ覚えであるが、こんな形をしている。
Traction Increaser 従台車の例を出そう。イコライザの穴がやや長く作ってある。動輪に近いところにもう一つの穴があり、そこに差してあるピンが空気圧あるいは蒸気圧で下に向かって押し付けられる。
 おそらく機関車は1インチ程度は持ち上がるのであろう。軸重が3割程度増大するので牽引力は増す。その時後部オーヴァ・ハングは長くなるのでキャブは激しく上下するだろうし、ピッチングも激しくなる。低速時だけ作動させる。巡航時に作動させると危険である。

2010年02月26日

イコライザの設計 その11

 それでは、アトランティック(4-4-2)のイコライジングを考えてみよう。方針として、先輪には動輪の1/2の軸重、従輪には2/3の軸重ということにする。
Equalizing Atlantic type 先台車と第一動軸を第一群とし、第二動軸と従輪とを第二群としよう。テコ比を求めて戴きたい。

 そして機関車の重心をどこに持って行くべきかを決める。下の図中、q : r を求む。
 勿論、この時、動輪の質量、ギヤボックスの質量などは全て無視しているので、実際にはそれを加味すべきであるが、ここでは省略した。


 モータ出力と動力伝達機構の効率が測定してあれば最大引張力が計算できるので、モータが焼けないような質量を決定できる。機関車が完成した後、重心が既定の位置に来るよう、天秤で吊って、所定の質量の重りを載せれば完成した機関車ができるはずだ。

「完成した機関車」というのはあまりお目に掛からない、起動時にスリップできないような機関車はモータが焼ける。モータの選定、ギヤ比の選定、動輪上重量のいずれか、あるいは全部が間違っている。

 アトランティックは動輪上重量が比較的少ないので、出発時のtraction (引張力)が不足する。いくつかのアトランティックはイコライザの支点を移動させる装置を持っていた。
 これをtraction increaser 引張力増大装置という。

2010年02月24日

イコライザの設計 その10

weight distribution diagram AC9様から興味深いグラフを戴いた。予定を変更してこのグラフの見かたについて考えたい。
 左側のグラフがAC9様の御教示のものである。この中の X は、イコライザ・スパンのアンカピン・スパン両端の距離に対する比であり、実物では 0.5 から 0.7 くらいである。
 
 ここで簡略化のために、言葉の定義をする。重ね板バネともう一つの重ね板バネの間に短いイコライザ・テコを置いたものを、"複式”と呼ぶことにしよう。大きなイコライザだけを設けたもの、すなわち井上氏方式を"単式"と呼ぶことにする。

 複式の重ね板バネをどんどん短くしていくと、このグラフでは下の方に行く。ここまでは筆者も考えたのだが、その長さをゼロにするところまでは考えなかった。素晴らしい証明で、複式の力学的重心と単式の力学的重心が一致することが見事に分かる。
 
 軸距離を一定にしてバネの長さを変化させるとどうなるかを表すと、右のグラフのようになる。このグラフは筆者の追加である。X は0.5とした。イコライザ・ピンの位置とボルスタ・ピン(キング・ピン)の位置がずれていくのが分かる。ボルスタ・ピン位置は上の図の中では目には見えない

truck bolster height 複式のときはセンタ・ピン位置が目に見えないことがお分かり戴けるはずだ。台車枠は浮動しているので、センタピン位置が外れると転ぶ。位置が合っていても、加減速で転ぶだろう。したがって、実物の台車では荷重が掛かる位置が車輪中心を結ぶ線より下に来るような工夫がしてあるはずだ。このあたりは専門家の栗生氏に解説をお願いしたいところだ。

[追記]
三重交通北勢線モニ220型 台車 弓型イコライザつき台車の図を心皿位置の例として出したところ、栗生氏から例として良くないという御指摘があったので、単式ではあるが心皿を低くしている例の図を挙げる。
 弓型イコライザの場合はコイルバネを複数入れているので、それだけでフンバリが効き、倒れない。もしこのコイルバネが一つだったらどうなるかと考えるとそれはモニ220の台車と等価である。

 複式の例は調査中であるが、F級電機のように先台車がないと倒れてしまうのは自明である。

2010年02月22日

イコライザの設計 その9

8-Wheel bucheye Truck equalizing 解答 8輪バックアイ台車の均等配分の図である。濃い青の桁に掛かる力が 2f になればよいので、1:1 が正解である。この比を守っていれば、端の部分(腕のように見える部分)の長さは自由である。すなわち濃い青の部分の長さも自由である。

 Buckeye社の方針は、軸のちょうど中間にバネを持ってくることである。先の6輪の場合も同じであるが、この方法を採ると大きなバネを効率よく収容することができる。したがって、実際の設計では青い桁の末端のピンは第2軸の真上にくる。
 この台車の自由度は極めて大きく、設計方針の賢明さには感銘を受けた。この模型の台車は、酒井喜房氏設計、祖父江欣平氏製作(1954年頃)である。

weight distribution 解答 さて、不均等な分配の例である。f と 2f の軸重を合わせると 3f になる。中間にはさんだイコライザの長さを 2:1 にするとうまくいく。

 この時、台車枠に結ばれている部分を剛性のあるテコにすると、そのどこに荷重を掛けると台車枠が転ばないかを調べる。中学校の理科の問題であるので、作図すればすぐにわかる。これが合力の中心であるが、台車をどんなに眺めてもその位置は見ることができない。この図で赤丸がその点である。

 その計算値は、何のことはない、下の概念図の赤いテコの 2:1 の点である。この赤いテコと上の複合型イコライザは全く等価であることが分かる。


2010年02月20日

イコライザの設計 その8

8-Wheel Buckeye Truck equalizing それでは最後に、均等化の事例の中で、やや面倒な例を一つ出そう。Buckeye社の鋳鋼製8輪テンダ台車である。この第四問の台車の4軸は、均等な軸重を持つようにしたい。どうしたらよいだろう。
 この図はNot to Scaleである。そのつもりで考えて戴きたい。

weight distribution いままでいくつか均等化事例を議論してきたので、次は不等化の例を扱うことにする。初期の電車にMaximum Traction 台車があった。片方に大きな軸重を掛けて、他方は転ばない程度にしか軸重が掛からない。

 第五問は軸重比を1:2にしたい時のイコライザ比を求める例である。さらにこの図と等価な図を描き、台車のセンタピンの位置を出して戴きたい。

 公表を望まない解答、ご意見などはコメントを通じてお送りくださるとありがたい。「公表拒否」と指示して戴けば、その旨尊重させて戴く。


2010年02月18日

イコライザの設計 その7

解答 一、二、四 先回の解答である。全ての軸重を等しくしたいのだから、イコライザが2つ掛かっている部分の力を半分にするだけのことである。これらの4つのイコライザは、力学的には全く等価である。右上の図は機関車などで見るが、これも左上の図と同じ効果が得られる。ただ、イコライザ・テコが短くなり、強度の点で優れた結果をもたらした。
 左下の図では、2つのイコライザはやや離れて掛かっているので、その掛った点までの距離を表している。バネの位置は偏り、あまり良い位置とは言えない。

 右下はBuckeyeの貨車、テンダ用の台車である。長く伸びた鋳鋼のイコライザが中央軸を乗り越して反対側に行っている。するとテコ比2:1でもバネの位置を軸の中点に来させることが出来る。これは機構学上、特筆すべき工夫である。

 

2010年02月16日

イコライザの設計 その6

 演習問題のリクエストを複数戴いているので、いくつか用意した。テコ比を求める問題である。

第一問 きわめて初歩的なイコライザである。産業機械の中に使われている。
第一問



第二問 プルマン3軸台車の場合である。
第二問




第三問  Buckeye社の3軸台車のテコ比の問題である。テコが向う側に行っている珍しい構成である。
第四問





 今回はこれらの3問である。正解は次回。

2010年02月14日

イコライザの設計 その5

Mikado suspension proposal こんなイコライザはどうだろう。これはヨーロッパのアイデアらしいが、途中の何軸かをイコライザ群から外すという手である。これらは動軸であるので、バネで軸重を十分に掛ける必要はある。この構造は実物にもある。走行安定性だけを考えるなら、パシフィックやミカドなどに使える手である。手持ちの機関車につけてみるつもりである。この図中、オゥヴァハングの起点がイコライザ支点とずれているのは力学的な等価点を考えれば当然である。
E Tank Suspension 国鉄のEタンクの 4110 はこれを採用しているらしい。もし、Eタンクが2軸と3軸のイコライズであれば、非常に不安定になることは明らかだ。
 この方法では前後のオゥヴァハングが小さくできる。途中の二軸の動輪のバネを弱いバネで長くすると圧着力を稼げる。支点が遠く離れるので、走行安定性は素晴らしい。中間軸のバネはストロークを長くせねばならない。このあたりのことは高校の物理の教科書をよく読む必要があるかもしれない。この方法ならば、折れ勾配にはとても強くなる。

 我が国の鉄道模型を見ていると、どうも「実物の写実主義」を前提としているように感じる。本物とは全く異なる折れ勾配、段差、急曲線、緩和曲線なし、緩衝性の無い線路、広いゲージ、太いタイヤ、高いフランジという条件で走らせているのにもかかわらず、である。
 本物通りというのはほとんど意味を持たない。上に述べたような条件下で良く走る模型というのは何かを考えなければならない。筆者が先台車の復元装置の必要性にこだわるのは、そういうことである。

 固定軸距離の大きな機関車、たとえば4-12-2などはこの方法が最も有効であろう。通常のイコライザでは折れ勾配に対応できない。いずれ改装することになる。三気筒で復元装置を含めたイコライザの設計は難しいが、やる価値がありそうだ。

2010年02月12日

イコライザの設計 その4

UP 4-6-2 trailing truck, pushed upUP 4-6-2 trailing truck, down この二つの写真を比較するとイコライザが動いているのが分かる。吉岡氏はこれを「ライブリィ・ダミー」と称された。面白い名前である。日本で、他にこのアイデアを実現された人はいらっしゃるのだろうか。吉岡氏に聞いてみても、「あれは一つのアイデアで・・・」と言葉を濁された。筆者の作例は吉岡氏の案を少々進化させている。 

 筆者の改造品を送ってやると、アジンの社長らは非常に感激して、「素晴らしいアイデアだ。」と言っていた。その後アメリカにはその手の従台車のついたものは輸入されなかったので、おそらくヨーロッパ向けに使ったのであろうと思う。当時は、このアジンにいくつかのアイデアを筆者が提供している。
 従台車の車輪が上下するとイコライザが動く様子は面白い。この引っ張りバネは従台車の復元装置の役割もしている。従台車の軸バネはダミィである。

 ちなみに、この製品は主台枠が角棒で出来ていてオモチャのような出来であった。イコライザは動輪の陰でブッツリ切断され、従台車はリヤカーを引っ張っているような、みじめな状態であった。主台枠を平角板から切り出して、出来の悪い下回りの大半を切り落してそこに取り付けた。灰箱は板からを作った。横から見ると実物を髣髴とさせる出来になった。このあたりの造形はアジンに衝撃を与えた。
 しかし、アメリカのインポータはそんなことには無関心で、採用されることがなかった。インポータの力量不足を痛感することであった。彼らは上回りの造形にしか興味がない人たちであった。彼らはディーゼル電気機関車は沢山輸入したが、その台車の設計は派手に間違っている。指摘しても直さなかった。

追記 AJINは、のちにこの4-6-2を再生産している。川島氏のお宅で撮影した写真をお見せしたい。(Apr.25,2010)

AJIN's new UP 4-6-2AJIN's new UP 4-6-2  trailing truck 主台枠はコピィしたが、イコライザは理屈が分からないから無視したらしい。

2010年02月10日

イコライザの設計 その3

4-6-2 trailing truck suspension パシフィックの従台車はイコライザが露出しているのもある。日本型はほとんど露出している。このような場合、完全に浮動しているだけでは面白くない。見掛け上のイコライザが作動しているかのようにしたい。蒸気機関車の走行を楽しむ大きな楽しみの一つがイコライザの動作を眺めることである。日本型HOゲージの場合は従台車と後部台枠が一体のダイカストになっているものが大半で、イコライザは動かない。

UP 4-6-2 これはイギリスの本でヒントを得られたそうだが、上図のようなバネ作動の方法もある。これは吉岡精一氏のレポートにあった。そのレポートを受け取って、早速作ってみたのがこれである。
 イコライザは薄く作れる。これはバネがあるからである。このような形を作るときは、やや厚めの板をたたいて薄くして使う。加工硬化を起こさせるためである。微妙に曲がっていてもまっすぐの材料から曲げて作り、たたいてから両面をヤスり落とす。薄くても堅いイコライザ・レヴァが出来る。実物は鍛造だから意外と薄い。普通のブラスでは厚く作らないと曲がってしまう。穴が開いていて応力が集中するからである。バネなしイコライザであると、壊れやすいのはこの部分だ。
 この機関車は韓国のアジンの製品である。サンプルを送って寄こしたので、いじくり廻して改造例を送ってやった。当初の製品はイコライザが第三動輪のタイヤの陰でぷっつりと切れていた。実物の構造を知らない人が作るとそういうものである。

 ヴァルブ・ギヤはお粗末な作りで、全て作り直した。下回りは100%作り直したわけで、実に立派な機関車になった。この写真で、サウンド装置の接触子が見える。
 色が塗ってないので、早々に完成させたい。

2010年02月08日

イコライザの設計 その2

typical 4-6-2 suspention 典型的なパシフィック型のイコライザ配置である。従台車のフレイム内を通過するイコライザ・テコで従輪に荷重を掛けている。この図では、イコライザのほぼ中点より前に支点があるので、従輪に掛かる軸重は動輪の7、8割くらいである。このあたりのことは、中学校の滑車の図を思い出せば容易に理解戴けよう。
 筆者の機関車の軸重配分は先輪:動輪、従輪で0.5:1:0.7を目指している。  

 さて下の図は、上の実体図と力学的に等価な図である。従輪がかなり後ろにあるが、後群の支点はそれほど後ろには行かない。それは軸重配分を考えれば当然のことである。
 すると困ったことに後方オゥヴァハングがかなり長くなる。
 この構造の機関車を作って走らせると、キャブの屋根がかなり激しく上下することが分かる。従台車の可動範囲は知れていて、容易にイコライザの作動範囲外に行ってしまう。

 保線のよいレイアウトばかりではない。展示用の組み立て式線路で走らせると、機関車が「ゴン」という音とともに脱線する。スプリングの作動限界外だからどうしょうもない。全体のバネを極端に柔かくしておいても、やはり当たる。模型の線路の状態は本物とは異なるからだ。本物は線路自体が沈むが模型の線路は硬い。バネが効かないと壊れる。

 4-6-2, 4-6-4, 4-8-2, 4-8-4 の模型の設計では、従台車は最初からイコライズしない方が良いようだ。これは吉岡精一氏の研究にも記されている。

2010年02月06日

イコライザの設計 その1

 蒸気機関車のイコライジングの方法は多種ある。そのほとんどが三点支持方式である。バネが深く作動する、あるいは主台枠がよく捩じれるような剛性の低い設計であれば、四点支持でもよい。

 さて、再び4-6-0タイプの蒸気機関車のイコライジングを考えてみよう。大抵は、先台車一点と動輪三軸を二点とする三点支持である。場合によっては先台車と動輪一軸を一点とし、残る動軸二軸を二点とすることもできる。
 その優劣を比較してみよう。

 動軸上の重量を増やすのは重心の移動で自由にできる。問題は「座り」である。

イコライザ方式の比較 もし先台車を一点にすると、構成される三角形は長くなり、線路の不整に対しての機関車の傾斜角が小さくなる。要するにギッコンバッタンする角度が小さいのである。
 アメリカ型の場合は、カウ・キャッチャを低く保ちたいので、前方の一点はなるべく前にあった方がよい。前方オゥヴァハングが大きいと、線路の不整に対しある程度の隙間を保つことは難しくなる。すなわちショートが発生するだろう。
 模型においては先台車を一点にするのは、それなりに意味のあることなのである。

 さて従台車はどうなるかということになるが、これが意外と難しい。4-6-2(パシフィック・タイプ)の従台車は動輪からかなり離れているが、これを後群とするとイコライザの可動範囲からはみ出して底突きすることがある。

2010年02月04日

equalized と sprung その10

 ゴムの材質は何でもよいというわけにはいかない。油に耐えるゴムを探さねばない。自動車の部品でガソリンパイプと称するものはニトリルゴムで、素晴らしい耐油性があるが入手しにくい。
 パッキンとして汎用品の「Oリング」は大抵はクロロプレンゴムで、これもかなりの耐油性がある。適当な太さのものをホームセンタで購入し、切り刻めばよい。ゴムを切るのは、使っていないカミソリがよい。いわゆるゴム系接着剤はクロロプレンゴムなので、同種のゴムは接着しやすいことも具合のよいことである。

 緩衝性について述べてきたが、その必要性について、いまだに懐疑的な方は多い。何度も申し上げるが、比較をしなければその優劣について論じることが出来ない。
 筆者の実験では、緩衝装置の無い模型は、走らせるとやかましく、またすぐ壊れる。
 バネは必要であって、なくても良いものではない。

 本物とは異なり、バネ下質量の問題が無視できるので、イコライザの上でも下でもどこかに緩衝装置があれば、実にうまく作動し、静粛である。

 いままで模型雑誌を見てきて、この件に言及した記事は一つもなかったのは残念だ。
 どの記事も、外見の精密さの見地からしか述べられていない。お飾りの模型ではないので、走行性能を上げようと思えば、それなりの工夫が要る。
 
 祖父江欣平氏の製作した模型は、全て重ね板バネを使用している。
「イコライザを付ければバネが要らねえって奴が居るのかい。冗談じゃねえよ。バネがなかったら壊れるってことを知らねえんだな。音の問題だけじゃあ、ねえんだよ。」

2010年02月02日

equalized と sprung その9

 井上豊氏は、「実物のイコライザはバネが折れないようにしている」と仰った。
 筆者は「模型のバネはイコライザが壊れないようにしている」と言いたい。

 イコライザを丈夫な材料で作ればよいが、実際はブラスである。ブラスの点接触の部分はつぶれ易い。衝撃力が掛かると瞬時につぶれる。バネさえあれば、衝撃力が大幅に緩和されるので、全く問題ない。
 同時に、イコライザを薄く細く作れる。静止状態で折れない程度の太さのイコライザで十分である。HOならばかなり細くできる。

 いままで見た"井上式”イコライザの作例は、必要以上に太いイコライザである。しかし、接触部は尖らせてあるのですぐにへたる。しばらく走らせていると、機関車の高さが微妙に低くなるのである。

 動輪に関しては述べたが、先台車についても工夫が要る。先台車の内部のスペースは限られていて、緩衝装置を入れる余地が少ない。

ゴムの変形 このようなときはゴムを使うのがよいだろう。ゴムは内部損失が大きい。簡単に言うと、伸縮によって内部に熱が発生し、振動は自然に減衰する。ゴムの板をはさむと面積が大きくて圧力が小さいので、変位量が少なくなり、事実上機能しない。ゴムは、十分に変形することが必要である。三角形の突起を作り、その尖端で荷重を受けるようにすればよい。
 これは昔井上豊氏に言われたことである。Y氏というのは結城氏である。

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