2009年02月12日

2009年02月12日

続 イコライジング

 旧型電気機関車、要するにイコライザのついた機関車と並行して走る国電によく乗った。筆者の目はイコライザの動きに釘付けだ。
 イコライザは細かく動き、バネのたわみはほとんど見えない。ブレーキを掛けて止まるとき以外、バネはたわむように見えなかった。

 井上氏が指摘されたのはその点である。大きな変動が高速で与えられるとき、バネが折れる可能性がある。イコライザがあれば他の軸に分散するから、被害を免れる。
 「木曽川鉄橋の橋台(Abutment)は硬いんだ。」と仰った。「築堤は軟らかい。でもな、あの橋台を通り過ぎるとき、ガツンと来るんだ。俺は尻を持ち上げるのさ。罐焚きが立ってるときは膝を曲げる。脳天まで来るからな。客車はバネが深いし、軽いからあまり感じないが、機関車は重いんだ。バネは硬いからな。ドカンと来るんだよ。C59よりC62のほうが乗り心地が良い。1軸多いからな。イコライザのテコの軸受けには十分給油しておかねばならん。ここの油が切れると、バネが折れるからな。」

 ここまでの話を読まれて、読者の皆さんはどのようにお感じになっただろう。模型のイコライザと本物のイコライザは目的が違うのである。実物は衝撃力を緩和するために柔らかいスプリングを使うわけにはいかない。飛び跳ねてしまうからだ。固いスプリングで自由度を大きくするのはイコライザの仕事である。

 模型の線路は実物よりはるかに硬い。不整の度合いも大きい場合が多いだろう。バネ無しでイコライズすればよく追随する。それはゆっくり走るときだけである。高速なら飛び跳ねるだろうし、やかましい。
 逆に線路の保線がよく、さらにバネが十分に柔らかくて、しかも長ければイコライズする意味があまりなくなる。

 筆者のUPのFEFはまさにこの典型である。先輪、従輪にもかなりの軸重を与え、完全な復元装置をつけ、動輪軸箱のストロークは大きい。バネは1.5倍位長いものを用い、ペデスタルにはグリスを入れて緩衝力を持たせた。この機関車をスケールスピード100マイル/時で適正負荷状態で走らせて、正面から望遠レンズでビデオ撮影すると、なかなか面白い。実物のようにある周期でグワングワンとローリングしながら走る。バネなしイコライズした機関車は、妙におとなしい走りであるが、カタカタ音が大きい。これも好みの問題だ。

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